鎌倉見仏1 墓参 | 平井部

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神社仏閣巡りレポ
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「今さらシリーズ~」ということで、これも8月に行ってきました、鎌倉見仏篇をやっとアップいたしまっす(涙)。


 今夏の関東行き、めちゃ急に決まったそもそもの目的は、久しぶりにNYから帰ってきた写真家の藤岡亜弥ちゃんに逢うことと、親友のゴンちゃんのお墓参りに行くこと。

 放浪の写真家、藤岡さんは、大学ん時からのお友達。ずっと一線で活躍してる写真家とかではなくって、放浪の末、数年に一度ふっと大きい賞をとったりする不思議な履歴で。アーティスティックで衝動的な姉やんやとは知りつつ、いきなり「帰国した。逢える?」言われても……。まあそれで東京行ってしまうわしもわしですが。


 東京までは高速バスで。夏休みとはいえ、その利用者の多さにびっくりしつつ。3列シートはかなり快適でありました。
 が、なんと高速通行止めとかで、数時間の遅れが(涙)。やっと下道に出て、朝の渋滞の中をとろとろ進むバス……。朝の鎌倉観光は諦められるとして、昼前に素敵な友人と逢う約束がありましたので、もう気持ちは焦りまくり。

 4時間半遅れで10時半に横浜に着き、構内の暗さに関東を感じながら、東海道線で鎌倉方面に。11時過ぎの約束時間ぎりぎりに、なんとか鎌倉駅で友人と落ち合うことができました。
 海の見えるホテルでランチをして、楽しい時間を過ごした後、すぐ鎌倉まで戻って、慌ただしくお別れ。久しぶりにお逢いしたのに、ばたばたしてしまって申し訳なかったです。



 次に目指すは埼玉の某駅。
 池袋で乗り換えてさらに北へ。

 3時前に着きますと、もう友人二人と、ゴンちゃんのご両親は待って下さってました。

 旧交を暖める暇もなく、会釈だけして車に乗せていただき、まずはゴンちゃんの生家に。みんなで、どんなにゴンちゃんが良いヤツだったか、どんなに好きだったか、ご両親にお話ししました。しんみりしつつ、これってみうらじゅんさんの説によると、上級レベルの親孝行やな……って心の隅で思ってました。最強の親不孝をしたゴンちゃん、代わりに親孝行しといたからな……。

 お父さまは新聞社のデスクをなさってた方で、すごく話題も豊富で面白く、飽きることがなかったんですけれども、中でも最も反応してしまったのが、ゴンちゃんの供養の為に、ある仏師に阿弥陀さまを彫っていただいたという下りで……


 えっ?? 松本明慶さんっ?!


 言わずと知れた、大仏師の称号を持つ現代有数の仏師で。和歌山の大十一面千手さまも、鹿児島の大弁天さまもお参りしたことがあるぼくです。
「拝ませて頂いてよろしいですかっ!」と興奮するぼくに、お父様は仏壇から小さな阿弥陀さまを取り出して目の前に置いて下さいました。

 す、すごい……。まさに明慶仏……。
 完璧な愛らしさと美。

 予期せぬ逢瀬に、不思議な感慨を感じておりました。



 夕刻の墓参。
 切ない空の色。

 そのまま夕食まで御馳走になってしまって、駅でご両親とはお別れ致しました。「ほんまええご両親やな」つぶやくぼくに、藤岡さんは頷いて、そっと涙を拭きました。



 電車の中で、ぽつぽつ会話を。みんな切なさを胸にいっぱい溜めて。
 それから、当然みんなで夕食でも食べて、お話しできるとばっかり思ってましたのに、「約束があるから~」って新宿でさっと消えてしまう藤岡亜弥……。ちょっと!!(<安めぐみ風)
 まあ彼女らしいといえばらしいですけれども(-_-;;。

 残されたアラフォー男子二人で、品川駅のバーでひさびさゆっくり語り合いました。彼ねもっきーとはほんま卒業以来でしたが、ぜんぜん変ってなくって嬉しかったです。

 翌日の予定はとくになかったんですが、今朝できなかった鎌倉観光を行うことにし、もうこの日にうちにまた鎌倉に戻ることに。
 10時を過ぎてましたので、ちょっと苦労しましたが、なんとか安宿を探し出して、長い長い一日の終り……。



続きまっす