鬼追い見仏2 円教寺 | 平井部

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 1時半ころになって、二十五人のお坊さんが現れ、声明っていうんでしょうか、うわ~って皆さんで唱えられます。案内には「1時開始」となってましたので、ちょっとじれてしまう参拝人の方もいらしたようですが(^_^;;、少し離れた場所で開始して、このお堂まで声明を唱えつつ歩んで来られるんですね。

 2時頃に鬼さんたちが登場。赤鬼と青鬼の二人。手に鈴と松明持って、背中に打ち出の小槌を背負った赤鬼さんを、宝剣を持った青鬼が、どんどん足を踏み鳴らしながら追ってゆかれます。鈴の音と足音が奏でるリズム。松明の煙でお堂の中はいっぱいです。


ときめき見仏記-鬼



 しばらくして、完全にお堂の扉が締められ、暗闇の中、ロウソクと松明の灯りだけに照らされた鬼さんたちが、最後の乱舞を。まさに鬼気迫るというか、異世界な感じでした。

 扉が開けられ、お坊さん達の法要。最後は般若心経でシメられて、2時間に及ぶ法要が終わりました。
お堂にぎゅうぎゅうに詰まっていた参拝者さんたちは、どんどん帰ってゆかれますが、わしは待ちに待った見仏タイム! 内陣に入れてもらって、わくわくしながらご本尊に歩み寄ります。

 ご本尊、如意輪観音さま……。

 う~ん、ぽっちゃりな魅力。お身体はすっきりしているのに、六本あるお手とお顔はすごいぽっちゃりしてらっしゃいますね。このお方は昭和の方でかなりお若いんですが、齢数百年を経た方とはまた違った魅力がありました。今年はぽっちゃりがきそうですね。


 外は、予報通りに雨になっていたんですが、なんとか傘なしでもすごせる程度でしたので、境内を散策。釈迦三尊像や開山堂などをお参りしました。霞に煙るお堂はなかなか美しかったです。


ときめき見仏記



 食堂だったと思いますが、確か少し別料金がかかって、内部の展示物を拝見。こちらも弁慶さん縁の品が多々あるんですねえ。これより数ヶ月前、出雲の鰐淵寺という古寺にお参りした際、弁慶は松江で生まれて、十八歳から鰐淵寺で修行し、姫路、比叡山をへて、京で義経と出逢ったという伝説があることを知りました。弁慶さんって、一般的には筋肉バカ的イメージもあると思うんですが、とんでもなくって、もしかしたら物凄い意図を持って、義経と共に行動された方だったのかも、なんて思いました。


 ケーブルで下山し、駐車場に辿り着いた時は、なぜかへろへろに疲れ切っておりました(^_^;;。そんなに動いてはいませんのに、不思議なくらいの疲れ具合。狭くて暗いお堂にすし詰め状態で長時間おりましたので、いろいろなものをもらってしまったのかも知れないですね(^_^)。正直、かなり体力気力が要ります。
 なんとかまた4時間かかって家に帰り着きましたが、疲れ果てて夕食後は速攻爆睡でした。

 まだ年末年始の疲れも残っておりまして、ゆっくりしたい所ではあったんですが、なんとはなしにすごくお参りしたくなったんですよね。わくわく感もあり、切ない気持ちも多々あり。どんよりとした雲に覆われたお山の風景は、時折曇りがちなぼくの心象を表すようでもあり、何事かを伝えて下さってたのかなあという気も致しました。




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 如意輪観音さま御影


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 円教寺ご朱印