船廊下を引き返して、もう一度ゆっくり心を落ち着けてから、靴を脱いで内陣へ。
平日なのに、参拝の列が途切れることはなく、入殿してからしばらく、観音さまの御前に至るまで、待ち時間がありました。今は右手にいらっしゃる、御前立ちさまをぼんやり眺めたり。
だんだん近づいてきて、ああっ、お厨子の中の金色のお身体がきらきらと……。
ついに、正面に。
すごいっ。観音さまっ。
お釈迦さまに似てらっしゃるなあって、ぱっと思いました。頬がふっくらして、どことなく異国情緒漂うお顔立ち。
参拝人も結構いらしたし、しかも真ん前に、案内の為かにこやか&ふくよかなお坊さんがいらしたので、あんまりまじまじ見仏できるような雰囲気ではなかったんですが(^_^)、それでも瞑目してご挨拶の後はお姿を拝見させていただき。
(人間比)等身大よりは、すこし大きいくらいでしょうか。かなりの存在感がある方です。
お厨子の中に金襴の幕があって、お姿の中心部以外は拝見できなくなっており、周囲は雰囲気で想像しつつ。十一面千手千眼観音さまで、手のひらには衆生を見守る瞳をお持ちだそうです。
それにしても美しい金色……。
伝によると、8世紀に造られて、それ以降の後補はないようなのですが、だとしたら奇跡的なくらいの美しさですね。ほとんど退色はありません。
眼をつむってお祈りしておりましたら、いつもの観音さまのふんわりした柔らかい感じではなくって、すごくシャープで、額の辺りにレーザーを照射されているようなまばゆいくらいの感じを受けたんです。なんでかな? って思ってたら、お坊さんが他の方に説明を始められて、このお堂は巨大な磐座の上に建てられていて、観音さまはその磐座の頂点にお立ちになっているそうなんです。そうかあ、フォースの発射点におわすわけですね。
向かって左側にいらっしゃる、阿弥陀さまの坐像もステキでした。すごいびりびりくるオーラもあり。
出口付近で記念のお数珠を販売してらした女性が、「最近はお若い方もお参りして下さって有難いです」と声をかけて下さり、まあそんなに若くもないんですと思いつつ(^_^;;、普通に笑顔で会釈を返しておきました。
観音堂を出て、ふと気になった小さなお堂があったので、どなたかな? って見てみますと、神変大菩薩……って、小角さんやないですかっ!(^_^) こんな所にもいらしたんですねっ。
格子の扉も開きましたので、お姿を拝見。ちょっとお若い元気な感じの小角さんでした。どこにも行ってはりますね~。
目的も果たせて、すっかり満足して好きになったご神木さんに触れて和んでおりましたら、ふともう一度弁天さまにお参りしてくなって、再び石段を登って、弁天堂の中へ。
あら、妙な雑念が取れたのか、今度はすごく集中できます。人はさっきよりむしろ多いくらいなのに。
このお堂そのものが巨大な弁天さまのお顔になっているイメージが浮かんで、さらに、去年の10.26に天河弁財天にお参りした時の光景が思い出されて。天河から竹生島にぶわっと力強いエナジーが繋がって、さらに江ノ島、厳島まで伸びて、全国に分派してゆくイメージ……。
最後に、龍神さまが祀られた摂社にお参りしておりましたら、帰りの船が入港してきましたので、慌てて御礼を申し上げてから、島を後にしました(^_^)。
今回は2時間以上、ゆっくり雰囲気に浸ることができました。
帰りは、ずっと船のデッキに出て、小さくなってゆく島を見つめておりました。
深田剛史さんの『臨界点』によると、琵琶湖は日本という龍体の女陰であり、竹生島は「乳首島」でもあり、女神の島そのものなんですね。『臨界点』では、剣山から発したエナジーが、男性性を示す淡路島を抜けて、竹生島に至る様子が描かれておりました。すごい……。勿論『臨界点』はフィクションとして描かれてはいるんですが、そうだとしてもすごいかも……。地図に当てはめて、日本の龍体をエナジーが貫く様子を想像すると、わくわくしてしまいますね。
もうちょっとつづきます。