3.パチンコ攻略編(7) | ライターじゃない、アイドルだ

3.パチンコ攻略編(7)

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これが私にとって初めてのゴト師対応だった。

 

機種は春一番(西陣)

 

大当り中の入賞タイミングを調整することにより、意図的に連荘モードにするものである。

 

リズムを取るためのメトロノームが使用されていたかは定かでない。

 

厳密にいえば、道具を使った物理的な犯罪行為ではない。

 

店側が許容とするか否かの事柄であった。

 

 

春一番の島を観察していると、定期的に大当り中に打ち出しを止めて入賞タイミングを図っている者が現れる。

 

すると私は島の裏側に回り遊技台上部の幕板を押し上げて開ける。

 

そして該当台の玉補給の通り道であるジャバラにスタート札をかまして意図的に補給トラブルを発生させる。

 

玉が出ないとランプで呼ばれるので、遊技者から見えないようにスタート札を外し、

 

すいませんねえとにやけ顔で、サービス玉としてアタッカーに玉をドカドカっと入れてタイミングをぶち壊して攻略阻止!

 

どっちもどっちだが、こうした攻防が繰り広げられていた。

 

何食わぬ顔をしながらホールを巡回している最中に目を光らせること。

 

そんな意識が芽生えていた。

 

 

一般の遊技客と招かるざる客は雰囲気で分かる。

 

雰囲気とは主に目線だ。遊技客はパチンコで遊ぼうとしているので目線は遊技台から下にしかいかない。

 

この時、ナンバーランプは大当り回数の表示などなく、赤く光るだけの呼び出し専用ランプであった。

 

まれに卓球の試合かと思わせるような従業員が手動でめくる回数表示をしている店は存在した。

 

話を戻すと招かれざる客は目線が遊技台より上にいく。

 

防犯カメラの位置を確認したり、視野が広いのだ。

 

実はゴト師でなくても目線が上にいく者もわずかに存在する。同業者だ。

 

試しにパチンコ店で視線を上にやってみて欲しい。

 

鼻の利く従業員がいるお店だと、しばらくマークされるだろう。

(※しなくて良いです)

 

 

それから色々な仕事を覚え、一通りのことができる従業員になった私に総責任者Zさんが言った。

 

「おまえ釘叩いてみるか?ん?」