【コラム】今年のD1GPのタイヤレギュレーション! | ⚡️SHIBATA⚡

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ファンの方に、よりD1GPを楽しんで頂くために、今回のタイヤレギュレーションの変更について解説いたします!

 

興味ある方は、ぜひ読んでみてください!

 

【去年のルール(リヤの本数についてだけ書きます)】

 

金曜日:

公式練習:無制限

 

土曜日:

朝の練習:無制限

単走:1セット(2本)※新品で単走

追走:最大4セット(8本)(ベスト16・ベスト8・ベスト4・決勝)※追走全部新品

 

日曜日は、土曜日と同じ

 

 

※1人で、仮に2日とも決勝までいくと、タイヤを42本使います。(仮に決勝に行かないにしても、全選手は、もちろん決勝まで行く前提でタイヤを準備しますので、3日間分、42本持っていきます!)

 

うちの場合、シバタイヤで15台いましたので、1ラウンドあたり、なんと630本タイヤを準備していた計算になります。

 

【今年のルール(リヤの本数についてだけ書きます)】

 

金曜日:

公式練習:2セット(4本)

 

土曜日:

朝の練習+単走:1セット(2本)※単走は中古(義務化)

追走:3セット(6本)※決勝は新品(義務化)

 

 

今年は1人あたり、2日間で、最大30本なので、1ラウンドあたり、シバタイヤチームの総本数は、450本のタイヤで済みます!(笑)

 

1ラウンドで180本減なので、シバタイヤだけでも、なんと年間で900本もタイヤの消費が抑えられます。(環境もですが、ついでに予算もめちゃくちゃ削減出来ます)

 

仮に2日とも予選落ちしたら、3日間でタイヤは、8本しか使わない計算になります!エコすぎる!

 

ちなみにD1GP全チームで、40台だったとして、なんと2400本もタイヤの消費が抑えれます。1本5万だったとして、なんと全チームで、1億円以上、タイヤ代が浮く計算になります。

 

サスティナブルD1GP、環境に配慮し(チームやメーカーの資金繰りにもやさしい)永続的にドリフトの大会が出来る環境作り!素晴らしい!

 

※前日の練習と当日の朝の練習の本数が激減するので、サーキットさんと地球にも、かなりやさしいと思います!(筑波とオーポリは、タイヤ痕が減ってきっと喜ぶし、グリップの人も喜ぶ、グリップやってドリフトのラバー問題の深刻さは、よく分かった。)

 

※タイヤ無制限ドリフトは、メーカーの負担が大きいから、タイヤメーカーが予算かかるから、サポートをやりたくなくなる!

 

※ただ選手的には、練習できる本数がめちゃくちゃ減るので、当日までの準備(事前練習とかシムでイメトレとか)が凄く重要になり、前日ちょっと確かめて、当日は、もう走らなくてもいいぐらいの状態になってないとダメということになります。

 

※D1側も選手の皆様はプロなんだから、当日にがんばって練習するんじゃなくて、大会前にしっかり練習(準備)してきてね、とう意思の表れだと思います。(学校のテストと一緒で、前日にめちゃ勉強するのではなく、普段から勉強していようね、という感じかなと思います。)

 

大きな変更としては…

 

① 前日練習が、タイヤ無制限だったのが2セットしか使えない。2セットで走る間に、ドスで点数が出る走りを見つけださねばならないので、練習の1本1本がすごく大事になる。

 

②大会本番では、朝の練習走行で使ったタイヤを、単走で使わねばならないので、朝の練習走行をがんばって、タイヤがツルツルになると、単走でタイヤバーストして終わります。朝一の練習走行をどう走るかが、単走のカギを握ります。朝の練習走行で使ったタイヤを単走で使わなければならないので、朝の練習は最低でも1本は必須。

 

ベスト16から上は、計算上は全部新品でOKな感じなので、そこは今までと変わらない。

 

朝の練習でタイヤをいっぱい使った場合は、中古が沢山生まれますので、それを追走で使う選手もいると思います。オーポリと筑波は5セットなので、朝の練習でタイヤをツルツルにしても大丈夫ですが、単走が中古縛りなので、単走用の「ほぼ新品の程度のいい中古タイヤ作り」っていう戦略が大事になりますね。それだけ朝の練習が出来ないので、ベスト16のどこかで中古を使うことになると思うので、練習、単走、追走を、どういうタイヤの状態にしておくのか?事前のシミュレーションが凄く大事になってきます。チームの「頭脳戦」になります。

 

今年、ドライバーとチームに求めれるのは?

 

①前日練習で、タイヤ4本で走れる本数なんか限られるので、その少ない練習本数で、どれぐらいドスが攻略できるか?

 

②当日は、朝の練習から、単走、追走と、どうタイヤを使うのを組み立てるのか?(よく考えてやる)しかも、コースによってタイヤの減る量が違うので、毎戦タイヤの使い方と戦い方を考えなくてはならない。

 

③タイヤを減らさないような乗り方をして、点数を出さなくてはならないので、より運転技術が求められる。

 

④追走の相手によって、新品タイヤと使うのか、中古タイヤを使うのか?その駆け引きも出てくることもあると思う。トーナメントの対戦相手によっても、戦い方が変わってくる。

 

今年、タイヤメーカーに求められるのは?

 

もともとシバタイヤは、去年は、去年のルールに合わせて、全開で走って意図的に60秒しかもたいないD1専用のタイヤというのを作っていました。60秒間全開で走ったら、ちょうどツルツルになるのが完璧なタイヤです(60秒後にタイヤの山が残ってても仕方ないので)

 

60秒というのは、ドリフトはだいたい1本30秒の戦いなので、2本もてばいいという考え方です。(タイヤ使用本数がそのように設定されているので)

 

ところが、今年のルールになりますと、朝の練習で2本全開で走ったら、タイヤがツルツルになるので、単走が走れません。

 

今年、D1GPで勝つ為に「タイヤ」に求められる性能は「グリップ力」と「ライフ」と「ウエット性能」です!

 

それを開幕1ヵ月前に、公示されるという、D1GPらしくて、痺れます!

 

単純に、去年の2倍、120-180秒ぐらい持つタイヤを作らねばなりません!

 

我々にタイヤ開発に残された時間は、あと1ヵ月です(鬼畜すぎて)

 

※今年「200R」が完成して、最高すぎるので、そのタイヤを投入しようと思いましたが、グリップ力が髙すぎて、D1のレギュレーションの基準値を超えていまして(笑)使えないことが、昨日発覚しました!(ハハハ)

 

※去年の我々が使っていたD1のスペコンよりも、グリップ力があるのが、今市販されている「200R」です。そりゃグリップするし、タイムも出ると思います!

 

なので、また今年のD1用に違うタイヤを1から作り直します!(時間なさすぎ問題)

 

今朝、レイダンとWEB会議をして、今年のD1GPで使うすべてのサイズについて、新コンパウンドで試作をつくる指示を出しました。今まで作ったコンパウンドから、サイズごとに転がり抵抗が、おおまかに算出できますので、狙った数値が出せるようなコンパウンドを生み出したいと思います!今年の冬の間に、めちゃくちゃタイヤを沢山作ってるので、データがいっぱいあるんです!

 

200Rが完成して、当分タイヤ作りしなくていいなと思ってたのに、急にD1用のタイヤの開発が始まりました!

 

タイヤ開発、大好きなんで、全く苦じゃないので、全然大丈夫です!

 

そして、その生み出されたコンパウンドは、また皆さんのタイヤへとフィードバックされています!

 

D1で使うタイヤは、レース用ですので、市販されてないスペコンです!しかし、そのスペコンは、いずれ皆さんに普通に買って頂くタイヤのコンパウンドとなる場合もあります!

 

 

よくタイムが出ると、あいつはメーカーからスペコンもらってる!とか言われたりしますが、安心してください!そういう意味では、、、

 

俺は全員に、自己ベストを出してほしいと思ってますし、コースレコード出してほしいと思ってますので、スペコンを出し惜しみするわけないので、市販モデル、すべてシバSPのスペコンですから!渾身の作品「200R」で戦ってきてください!みなさんに栄冠を!(^^)

 

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アタック青木がレコードを出したのと同じコンパウンドが、皆様の手元に行ってますから!ほんとかよ!?って方は、成分分析でも何でもしてください!(^^)

 

※200Rを超えるコンパウンドは、当分生まれないと思いますので、安心して「200R」で、マシンや足回りのセッティングをしてください!全国各地でイベントや走行会も「200R」でやりますから!

 

ちなみ、どういうルールになっても、うちは新ルール(レギュレーション)に合わせて「戦えるタイヤを新規で作る」ので、どんなルールになっても、関係ないちゃ関係ないです!

 

ルール変更上等スタイルです!

 

タイヤ無制限より、タイヤの本数制限があった方が、タイヤ作りの難易度が上がってより最高です!タイヤメーカーの腕の見せ所しかないからです!(まだ出来ないのに)

 

開幕まで、あと1ヵ月もあるので、たぶん、大丈夫です!(笑)

 

※ほんと200Rが使えなかったのは、残念ですが!(あれが使えたら、マジ無敵だったのに)

 

ちなみに、ルール変更に伴う会議ですが、D1事務局側と全タイヤメーカーの代表が集まって、月1ぐらいの話合いで決めてますが、今年は、サスティナブルな時代なので、競技の中でどっかで中古タイヤを使おう、みたいな話になってました。全タイヤメーカーの意見です!ルールについては、最終決定権は、D1GP側にあるので、全メーカーがD1側の決めたルールでやるだけなのです。

 

大会中のタイヤをどう使うかについては、タイヤメーカー側から「こうしてくれ!」みたいなこと言っても、全く意見は通らないので(どっかの意見でやると不公平になるので)、ルール自体はD1側が作っています。だから公示されるまでは、誰もルールを新らないのです。我々も、今朝知りました。というか、俺は今年のルールをツイッターで知りました(笑)