今思えばやけど、そもそも俺が、マイタイヤを作るとか言い出したときに、コウダイはどんな気持ちやったんやろか?
その当時、タイヤ素人が生み出すタイヤなんか、勝つとか負けるとかの前に、怖くて使えんとか思わんかったんやろか?
特にモータースポーツで使うタイヤ、とんでもない速度で走るし、とんでもないパワーでリヤを食わせながら空転させるし、バカみたいに角度をつけてドリフトします。
日比野選手 vs コウダイ
シバタイヤ決勝対決!
タイヤにはドライバーの『命』がかかっています!
普通、親なら、レースやるなら既存のタイヤメーカーと交渉して、タイヤサポートの話をしてくる方向やろに、まさかタイヤを自分で作るとか言い出すの、やばいと思わんかったやろか?
しかも、最初の頃のタイヤは、マジでやばくて、まったく使い物にならなくて、大会で使えるタイヤが完成しないから、サイルンにレポートしてもらって出るという意味の分からなさ。本当にサイルンには助けて頂きました。
D1GPの歴史上、というかモータースポーツの歴史においても、「マイタイヤ」でモータースポーツに参戦した「個人」はいないと思います!
車をどれだけチューニングしようが、その生み出されたパワーを路面に伝えることが出来るのは、唯一「タイヤ」だけです!
モータースポーツにおいて、勝敗の90%は、タイヤの性能で決まると思っています!
どれだけ素晴らしいマシンを作っても、タイヤに勝負権がないと、レースでは勝てません。
レーシングチームやチューナーは、マシンは作れますが、タイヤは作れません。
もっとこんなタイヤがあったら、〇秒出るのに!とか、もっと食ったらもっとこんなドリフトが出来るのに!とか、思ってても、普通は、市販タイヤやレースタイヤしか手に入りません。
だから、俺は自分で自分の理想とするタイヤを作ろうと思ったのです!自分で作って、うちのチームが使って、うちが勝てれば、それでいいと思っていました!
ただ、世界中にある「強いタイヤ」を超えれるかどうかなんて、そのときには分かりませんでしたし、ほとんどの人は、個人でそんなタイヤを作ることは、絶対にムリだと思っていたと思います。
圧倒的な走りをするには、圧倒的な性能のタイヤが必要になります!
D1GPで優勝できたということは、タイヤの性能が良かったということの『証明』にもなります!
D1GPには、レギュレーションがありまして、転がり抵抗10.5以下というタイヤのみ使えますが、その数字をクリアーして、それでいてグリップ性能等を各タイヤメーカーがしのぎを削って作っています!
D1GPには、多くのタイヤメーカーが参戦しておりまして、今年においては…
第1戦 グッドライド
第2戦 グッドライド
第3戦 バリノ
第4戦 シバタイヤ
いろいろなメーカーが勝っておりまして、どこか特定のメーカーだけが勝ち続けているというわではありません!
それがレースを一段と楽しくさせるのです!!
↑今回は、シバタイヤピットで、仲良しグッドライド社長と一緒に見てました!笑(ライバルメーカーなのに、めちゃくちゃ仲良しです(笑))
一緒に写ってるのは、ロケバニの三浦さん!うちのインフィニティのエアロのデザインは、三浦さん!
齋藤太吾選手は、TOYOと思いきや、開幕はグッドライドでした!笑
大人には、いろいろな事情があるんです!笑
特に気にしないで!
ちなみに、また来年からタイヤのレギュレーションが変わるので、また新規のタイヤを金型から作らなくてはならないですのですが…。
マイタイヤを作って、D1GPで優勝したのは、我々が初めてだと思います!
自分たち的には、自分たちで作ったタイヤで勝てたことが、心底最高です!
というか、マイタイヤを作った理由は、自分のつくりたいタイヤが自分で作れるからです!レギュレーションの範囲内なら、どんなけ強いタイヤを作ろうが、俺の自由です(^^)
マイタイヤ完全勝利は震えました!
今回の12フィニッシュ準優勝だった、日比野選手ですが、なんと、シバタイヤの名付けの「親」なんです!
まだシバタイヤが誕生する前だから4年ぐらい前に「RYDANZ」から、試作のタイヤを仕入れて、それをYZでテストしていたんですが、そこに日比野さんが、たまたま現れて…
シバタさんが作るタイヤだから、シバタイヤだね!
と、コウダイに冗談で言ったのを、コウダイが帰ってきて報告してくれまして、めちゃおもろくて、その場でタイヤの名前が決定しました(笑)
その当時、日比野さんは、他のチームで、他のタイヤメーカーでしたが、我々がYZでテスしてるとき、たまたま居合わせたら気にしてみてくれたりしていました。
そんなこんなで、AE86サイズのタイヤが出た時は、小泉商会さんとかと一緒に、シバタイヤを使ってくれて、今では大会が「シバタイヤワンメイク」になるほどに、盛り上げて頂きました。
シバタイヤが2万本うれたら、日比野さん用に「レーシングカー」を作るから、一緒にシバタイヤでD1GP出よう!みたいな話をしていたら、シバタイヤが1年目で2万本突破したので、今年から一緒にレースに参戦することになりました!(秒)
日比野さんをチームに迎え入れたのは、俺から日比野さんへの感謝の恩返しなのです。
現在、日比野さんは、シバタイヤの開発、D1GPでチームが作戦を立てるときのアドバイス、コウダイとの追走の練習、そして、めろんの育成、シバタイヤの普及活動、イベントに参加など、多くのことをやって頂いております!
もちろん日比野さんは、D1創世記からのレジェンドドライバーなので、学ぶところしかありません!
今回の決勝で、日比野さんとコウダイが戦うなんて、こんなドラマ以上のドラマなんて、スタート地点に2台がセットされたときで、もう感動で死んでしまいそうでした。
日比野さんは、いつもコウダイをチャンピオンにするのが、俺の役目だ!と言ってくれていますが、今回のベスト16も、パワステトラブルなどを抱えながらも、決勝までいっちゃうあたり、やはりプロだと思いました!
日比野さんの加入は、チームにとって、精神的な「柱」としても、本当にプラスにしかなってないです!
日比野さんを迎え入れて、本当によかったと思います!
さて、まだまだレポートブログは続きます!
なんせD1GPで勝つぞ!と決めてから勝利の瞬間まで、4321日分(11年ちょっと)やってますので(笑)
※4321日分、コウダイの写真と動画は全部残してあるし、このブログに「成長記録」的に、なんやかんや全部書いてあるし、その当時の考えてたことや悩みなども全部書いてあります。
たぶん、俺、マメなんです(笑)