先日製薬会社からある抗生剤についての医薬情報が郵送
されてきました。
その抗生剤は メイアクトMS小児用細粒10%とメイアクト
MS錠100mgについてです。
この抗生剤は歯科のみならず、風邪症状の咽頭痛のある方
などに処方されていて決してめずらしい薬ではありません。
しかし、この抗生剤を小児、特に1歳くらいの乳幼児へ投与
すると、低血糖を起こす副作用がみられますという注意喚起
が記載されていました。
数年前に乳幼児がとある病院の救急へ意識が低下して、痙
攣もみられて搬送され、
当然担当医師は真っ先に熱発とかの熱性けいれんを疑うの
でしょうが、どうもそうではないらしい。
いろいろ調べると、服用していた薬が原因と思われるという
症例があったのを読んだことがありました。どんな薬かは勉
強不足で調べませんでした。。。。
なるほど。そのときの薬はこのタイプの薬だったかもしれませ
んね。
歯科医師向けにちょっとまとめておきます。
カルニチンというのは、脂肪酸をミトコンドリアに入れ込む作用
をする物質で、脂肪酸はミトコンドリア内に入ってβー酸化され
ることによって、エネルギーへと変換されるわけです。
つまり、カルニチンが不足すると糖新生が低下して、エネルギー
不足の状態、つまり低血糖が生じます。
低血糖というのは、とても危険な状態で、症状としては、意識が
もうろうとしてり、痙攣や震戦がみられたりします。
原因が低血糖と解っていれば、処置は比較的判りやすいので
しょうが、まさか小児が低血糖というのは歯科に通院可能な状
態ではちょっと意外ですよね。
当然救急では、痙攣の特に初発の方には低血糖を疑って、血
糖値を測るのは常識なんでしょうが。
また、カルニチンは主に肝臓で生成されるか、食べ物(肉、魚
乳製品に多く含まれる)から摂取するため、肝硬変の人や、肉
類を食べない人には低下症が生じやすいかもしれません。
メイアクトMS錠などのピボキシル基を有する抗生剤すべてに
この副作用が見られるそうで、
小児(特に乳幼児)
妊娠後期の妊婦
授乳婦
上記の患者さんへの投与には注意してくださいとのことです。
でもね~、メイアクトには小児用もあるわけで、注意してくだ
さいってことは、歯科においては、処方しないでくださいに等し
いように思えます。
早速小児用抗生剤を変更するつもりです。
尚、ピボキシル基というのは、とある抗菌薬の消化管吸収を
促進する目的で、ピバリン酸としてエステル結合されていて、
吸収後代謝を受けて、ピバリン酸と活性本体になるそうです。
そして、ピバリン酸は、カルチニン抱合を受けて、ピバロイル
カルチニンとなり、尿中に排泄されるため、血清カルニチン
が低下することがあるとの説明でした。
やっぱり、薬はむやみに処方できません
歯科におけるくすりの使い方
デンタルダイヤモンド社
このシリーズ本も解りやすくて良い本ですね。
ただ、内容が浅すぎて初心者向きです。
抗菌薬の考え方使い方
中外医学社
岩田 健太郎など著
これなんか面白いかも。