歯科で使う薬物でアレルギーに特に注意すべきことは、


βーラクタム系抗菌薬、NSAIDs、造影剤 などが特に

アレルギーを誘発しやすいということです。


また、経口投与よりも非経口投与の方が、アレルギー

を誘発しやすく、高用量のほうが低用量よりも誘発しや

すいのも当然ですね。

短期間の間欠的投与も同様に誘発しやすくなるので、

だらだらと処方するのは止めた方がいいですね。


アレルギーの症状はいろいろあります。



βーラクタム系抗菌薬、ニューキノロンなどでは、血清病

様反応がみられることがあります。

発熱・頭痛・全身倦怠感・発疹などが主症状で、薬物投与

から6~21日後に発症することが多いそうです。


薬剤熱も有名です。

比較的元気・比較的除脈・比較的CRP低値というのが特徴

です。原因薬物中止後48時間以内に解熱するので、原因

特定も比較亭容易といえるかもしれません。


薬剤ループスは歯科で使用する薬剤にはあまり関与なさそ

うです。


多形滲出性紅斑(EM)、スティーブンスジョンソン症候群

(SJS)、中毒性表皮壊死症(TEN)といった病名もあり

ますが、実際のところめったにお目にかかることはあり

ません。

SJSやTENはサルファ剤による原因が最も多く、歯科で

関係ある薬物では、アモキシシリン、ニューキノロン、セファロ

スポリン、テトラサイクリンといった薬物ですが、どれもサル

ファ剤の10分の1くらいのリスクしかありません。


これらを詳しく覚えておくよりは、もっと頻度の高いアレルギー

のほうが重要に思います。



ACE阻害薬による血管浮腫のアレルギーはその一つです。

口腔内では、口唇や舌の腫脹で見られることがあります。

頻度は、0.1~0.2%と結構高く、発症は投与開始から

1週間~2年とかなり長期に渡ります。

腫脹は持続的ではなくて、たまに腫れたりしてくるくらいです。

上気道に腫脹がみられるとちょっと大変で、気道閉塞による

重症化には要注意。



アスピリン(NSAIDs)不耐症も要注意です。

NSAIDs服用後、数十分~3時間以内に発症する過敏症で

喘息発作のタイプと蕁麻疹、血管浮腫のタイプがあります。


一般的にいって、NSAIDs(鎮痛剤の一種)はもっとも副作用

の多い薬物の一つなので、わたしはあまり処方はしないように

しています。


気軽に痛み止め(鎮痛剤)を処方される先生もおみえですが、

ちゃんと副作用、他剤との関連を知って処方されている先生

はかなり少ないようです。


わたしは、現在の薬物服用状況や病歴が解らない患者さんに

は鎮痛剤は決して処方しないようにしています。



歯科で一番使用頻度の高い局所麻酔薬についてもまとめてみ

ましょう。


安息香酸エステル系局所麻酔剤とアミド型局所麻酔剤があり

ますが、この2つの交差反応はありません。


ただ、保存のための添加物であるパラベンが原因となって薬物

アレルギーを起こすことがあるため、これに関してはこの添加物

が入っている局所麻酔薬ならどれにもアレルギーが発症します。


局所麻酔剤に対するアレルギーはほんとうに稀といわれていて

アレルギーのほとんどがパラベンが原因ではないかと考えられて

いるようです。


しかし、すべてがパラベンが原因ともいえないわけで、局所麻酔

薬アレルギーの場合は 誘発試験で調べるわけです。

その方法は


まず、ブリックテストを原液で試行し、陰性なら次は皮内テストを

100倍希釈さらには、皮下誘発で100倍希釈→10倍→原液

とおおまかにはこんな手順です。


勿論わたしも今はパラベンの添加されていない局麻剤を主に使用

しています。

先日TVにて薬物アレルギーの話題が放映されていました。

たけしの○○という番組ですね。


ちらっと見ただけですが、以前この番組を見たときに(その時も

医療内容でした)、あまりにも偏ったおおげさな情報提供だった

ので、それ以降は見ていませんが、家内がTVをつけたらたま

たまこの番組が放映中でした。


2~3分見ただけですが、相も変わらずおおげさで、偏った内容

でした。

どこかの医師が出演されていましたが、2度と出演されないかも

しれませんね。


歯科医療に関係する薬物アレルギーについて参考程度に書いて

みます。



まず、どんな人が薬物アレルギーになりやすいのか?ということを

知っておく必要があります。

これを知らないと問診ができません。




・ 性別、年齢は有意差はあまりないようです。


・ 薬物アレルギーの家族歴は重要で、家族に既往歴があると危険度

 は高まるといわれています。遺伝的な因子が関与しているわけです。

 つまり、例えば親がセフェム系抗菌薬に薬物アレルギ―があったとし

 て、そのお子さんは全くその事実には関与しないわけではない!とい

 うことですね。

 親がアレルギーでもその子供には関係ないよ、とは決して言えません

 よ!ということが言えるわけです。

・ アトピー体質の人は、アナフィラキシーのようなⅠ型アレルギーの

 危険度が高まるともいわれています。ただ、薬物アレルギーそのも

 のの発症率は増加しないといわれています。


 免疫不全の人も同様に要注意です。

 

 なので、アトピー体質の人には、ペニシリン系、セフェム系抗菌薬は

 薬物アレルギーの頻度がかなり高いので、出来れば控えた方が安全

 かもしれませんね。

・ 当然、以前になんらかの薬物アレルギーの既往歴のある人も要注意。

 原因薬物への交差反応のある薬物は投与禁忌とまず考えます。

 また、交差反応のない薬物にもけっして安全というわけではなくて、

 普通の人よりアレルギーへの危険度は高くなるといわれています。


 歯科治療で使用するペニシリン系抗菌薬にアレルギーの既往のある

 方は、βーラクタム系でないマクロライド系抗菌薬に対しても約10倍

 の頻度でアレルギーを発症するといわれています。

 ペニシリン系とマクロライド系とは交差反応はないわけで、交差反応

 のあるβーラクタム系(セフェム系)では、

 第一世代セフェムで 5~16%、第2世代セフェムで 10%、第3世代

 セフェムで 2~3%の交差反応が見られるという報告があります。


 なぜ、世代で違うのか?ということですが、アレルギーにはβーラクタ

 ム環の構造はあまり関係がないのではといわれていて、側鎖の類似

 が原因ではないかと言われています。


 同じ側鎖を考えると

 アモキシリン、セファクロル、セファレキシン、は交差反応ありと考えられ

 セフトリアキソンナトリウム、セフホドキシムプロキシチル、セフテラム

 ビボキシルなども同様に交差反応ありといえます。

 


 あるセフェム系抗菌薬にアレルギーが発症してもすべてのセフェムが

 禁忌というわけでない理由がここにあるわけですね。

 側鎖に注意すればよいのですが、添附文書では上記の場合は原則

 使用しないようにと記載されているので、当然慎重に投与することが

 必要です。




 他には、ペニシリンアレルギーの人には、カルマぺネム系は原則投与

 しないことになっています。

 これは、20年位前に、カルマぺネムの血中代謝物での皮膚テストの

 結果からいわれるようになったそうなんですが、最近カルマぺネム原液

 による皮膚テストでは、それほど陽性とならないといった報告があるそう

 で、今後は禁忌ではなくなるかもしれませんね。

 

 まあ、皮膚テストそのものが、感度・特異度ともに高くない検査なので、 

 なんともいえませんね。


 

・ 他には、現在服用している薬や、疾患との関係があります。


 有名なのは伝染性単核球症のときのペニシリン過敏反応ですね。

 通称キス病ともいわれていて、10代~20代の人で風邪症状のみられる

 患者さんには、歯科治療時にペニシリン系抗菌剤は処方しないほうが

 いいかもしれません。 

 わたしは、交差反応も考えて、風邪症状があれば、ペニシリン系だけで

 なくセフェム系も処方しないようにしています。


  


つづきは次回。

 





今回もちょっと軽いお話です。


わたしは10年ほど前までかなり重度の花粉症

(3~4月)でした。

ある年突然,起床時からの度重なるくしゃみと

一日中続く鼻閉・鼻水、夜間は加えて目のかゆ

みが発症したのです。

こういった花粉症症状が5年間続きました。

その間の3~4月の2ヶ月間は目薬とティッシュペ

ーパーは肌身離せない必需品でした。


それでも外出時にマスク、めがねは着用すること

はせず、アレルギー科に通院することもせず、ただ

ひたすら自然治癒を期待して花粉にあえて暴露し

ておりました。

もちろん、家族に同様な花粉症患者はいないので、

いろいろな協力は得られず、家族旅行も花粉飛散

の少ない地域を選ぶなんてこともありませんでした。



それが、ある年にぱったり症状が無くなり、それが

10年続いています。

今は3~4月になると朝の空気に触れるとたまに

数回のくしゃみが出る程度です。


やっぱり、花粉症って治るんですね。



どうして治ったのかを自分なりに検証してみました。


ヨーガ歴は20年以上なので、無関係。


喫煙・飲酒はしないので、無関係。


食事も別に変えていないので無関係。


花粉症対策は一切やらなかったので無関係。

(目薬だけは使用しました)


たった一つ、花粉症になってから始めたことがあり

ます。




それは 「舌ブラシの使用」 です。


花粉症の時期になると、寝不足のためか、舌苔が目

つようになったので、舌の掃除を就寝前にするよう

になりました。



因果関係は全く不明ですが、花粉症で悩まれている方

は、今の時期から一度舌の掃除を始められてはいかが

でしょう?



医学的には、花粉症と舌は全く関係がないわけではなく

て、「減感作療法」といって薬物・食べ物アレルギーの治

療の一つがあるのを御存知でしょうか。


可能な抗原とそうでない抗原があるわけですが、花粉症

には舌を利用した減感作療法が行われています。

どの程度効果が期待できるのかはわたしは知りません

が、舌を清掃することによって花粉からの暴露が多少

緩和されたのが一種の効果が有ったのかもしれません。


わたしのかなり大雑把な考察なので、一切責任は取れ

ませんが、舌の掃除は良いことなので、試されてもよい

かと。





雨模様の一日になりそうです。


今日は基本的な虫歯の治療のお話です。

軽度~中等度の虫歯の治療は、現在は

基本的な治療の流れは20年以上前と

何も変わってはいません。


その流れとポイントを説明します。


虫歯も感染症の一つである為、亜急性、

と慢性の虫歯とではちょっと処置が異なり

ます。


難易度はやはり亜急性の虫歯が難しく、

感染歯牙組織を完全に除去することは

急性なものほど容易ではありません。

これは歯のような硬組織だけではなく、

軟組織のdebridementでも同じことが言え

ます。


そこで、亜急性虫歯の場合は、う蝕検知

液なる薬品を用います。

この操作がかなり面倒で難易度が高いの

ですが、これを確実に行わないと数年後に

詰め物の中で虫歯の増悪が見られるわけ

です。

つまり、理想的に治療されているのか否か

は最低でも5~6年以上は経過しないと患

者さんは判らないということですね。


しかも5~6年経過後に治療した歯が痛み

がでたり、詰め物が取れたり、他の歯科医

から要治療の指摘をされたりしても、その

原因が前述の処置の不備にあったとしても



歯の手入れがわるかったん

ですね!


ちゃんとみがきましょうね。



定期検診を受けましょうね。




このように説明して、患者さんにその原因あり、

とする歯科医院が多いとおもいます。



さて、話を戻しましょう。


う蝕検知液で感染組織を除去してもそれだけで

はやはり不十分なので、同部の消毒がどうしても

必要になります。


わたしは、次亜塩素酸ナトリウムで消毒後、生理

食塩水にて洗浄して、必要なら同部の裏装をしま

す。わたしは裏装することが多いです。



慢性虫歯の場合で、う蝕検知液を使用する場合

は高度の虫歯のときだけです。

あとの消毒、洗浄は同じですね。



次に、感染組織を除去消毒後は、その穴を詰める

治療に移るわけです。


どのような方法で、材料で補うのかがその先生の

医療技術によるわけなのですが、今はやたらと

白くしたいという患者さんの希望が強く、レジンと

いう白いプラスチック様の材料を用いることが多く

なりました。


この材料を使う場合は、いろいろ注意すべきことが

多々あるわけですが、とにかくむちゃくちゃな使い方

をされている先生がとても多いようにおもいますし、

雑誌等での症例でも無謀な使い方が多く見受けられ

ます。



白いレジンでの詰め物をされる場合の患者さんでも

解るポイントは、



ラバーダムを使用した治療であること。

ラバーダムを使用されない場合は、ワッテ、ガーゼ等

で確実な防湿操作のもとで、前述の感染組織除去~

消毒、洗浄~レジンを詰めるといった一連の処置は

一気におこなうこと。(途中で、うがいをされたり、唾液

汚染された場合はこの処置は無理)


必ず、当該歯の咬合の診査をすること。

咬合の状態とう窩(虫歯による穴)の範囲との関係は

とても重要です。

咬合のチェックもされないで、いきなりレジンで詰めて

いく処置はあまりにも無謀としかいいようがありません。



まあ、軽度~中等度の虫歯治療にさいして、すぐに

白いレジンで治療される先生は



かなり 要注意!!




だとわたしは思います。





わたしは10年位前から、カルテはPOSに基づいて

書いていますが、他の先生はどうでしょう。




POSによる歯科診療録の書き方


  医歯薬出版


コンピューターではどうしても所見が書きづらいです

ね。わたしは併用していて、主訴・所見・治療方針

はすべて手書きです。

先日も説明に困った初診の患者さんがお見え

になりました。



いままでネットランキング上位の歯科医院に

知り合いに勧められて歯周病及び義歯の治

療を希望して通院され、治療完了後も口腔

内の歯・義歯ともに良くなった気がしないの

でなんとかならないかという主訴で、わたし

の歯科医院に来院されました。


その患者さんの御主人は4年前に歯周病と虫

歯、そして義歯の治療をさせていただいており

御主人といっしょにお見えになり、御主人は

定期検診と義歯調整の希望で、受診されま

した。


御主人の方は、なんでも不自由なく食事が

出来ていたそうで、最近お肉が噛み切らな

いので、診て欲しいといった主訴でした。


総義歯に近い状態ですが、基本的な治療

をすれば、義歯でもかなり良好な食事が

できるまで回復できます。


勿論、元来の歯には及びませんが、お肉

でも咬めるようになるまで回復される方が

多く、わたしの歯科医院では義歯調整の

時に「お肉がまだしっかり噛み切れないの

だけれど・・・」 と訴えられる方が多いの

で、義歯新製・調整はやりがいがでてきま

す。

半年前には、5年位前に装着した金属床

義歯(これも総義歯に近い状態)の金属

床部が咬合力による疲労破折を生じた

症例は私も、技工士もちょっと驚きました。

ここまで、咬合力が回復するんですね。

この患者さんも、なんでも食べれるととて

も喜んでおみえでした。


さて、話を戻しましょう。


初診の患者さんの口腔内を診察すると、


義歯は、基本的な治療に基づいて作製さ

れた義歯には程遠い状態・設計であり、

残存歯は、歯周病の治療をした形跡は

まったく見当たらず、理想的に治癒して

いる歯はほとんど皆無の状態でした。


患者さんにこの事実を説明すると、




ちゃんと、歯周病の治療を

して!!ってお願いしたの

に。



治療に行くたびに、そこの

歯科医院はいろんな先生

が治療にあたるので、

ちょっとおかしいとは思って

いたんだけど。。。



けっしてわたしの治療がものすごく優れて

いるといった考えは全くありません。


ごく基本的な歯周病の治療をしているだけ

であり、


義歯も保険内の治療がほとんどで、これも

基本的な治療をしているだけです。



以前は、他の歯科医院で治療された歯・義

歯についてはどんなにいいかげんな治療

に対しても、それに触れないように説明して

きました(多くの先生がそうだと思います)が、

それを良いことに巷ではいいかげんな歯科

治療が氾濫してしまっているのが今の現状

です。




わたしは、この数年前からはいい加減な治療

に対しては、患者さんにその治療をされた先生

の技術不足は指摘させていただくようにしてい

ます。

当然、訴訟になるような非難は決してしないよう

に細心の注意は払っています。



ネットでの口コミは全くあてにならないことは以前

書いた通りですが、知り合いからの情報も安易に

鵜呑みにすることは止めた方がいいかもしれませ

んね。



う歯治療のガイドライン


  日本歯科保存学会


これくらいの本は当然持っておくべきです。


先日頸部リンパ節腫脹の書き込みをしたら

早速同部腫脹主訴の患者さんがお見えに

なりました。


日常臨床の場で、頸部リンパ節腫脹・腫瘤

性病変を訴える患者さんに出会うことはと

ても多いのですが、その診断・鑑別診断は

必ずしも容易でないことは事実です。


今日はちょっとその整理をしてみます。


もともとどんな疾患でもまず除外したい疾患

は、最悪の事態を除外したいわけで、頸部

リンパ節腫脹・腫瘤が見られたら、


悪性リンパ腫と結核性リンパ節炎を念頭に

置いて鑑別診断を進めていくことが肝要で

す。



次に、さまざまなヒストリーを問診します。

既往歴・現病歴・動物の飼育の有無・旅行

歴などがそれに相当します。


そして、視診・触診の診察に移ります。

リンパ節腫脹・腫瘤の大きさ、数、硬さ、

可動性の有無、発赤、圧痛の有無。

腫脹リンパ節の支配領域の局所病変の

有無。

さらには身体の他の部位のリンパ節腫脹

の有無。

以上の診察を行います。



身体所見として、B症状の有無、皮疹の有

無、脾腫の有無、などのチェックもします。

これは悪性リンパ腫の診断に役立ちます

ね。


最後にレントゲン検査を必要ならします。


歯科診療所ではここまでの診査で、2次医

療機関への紹介の必要性を判断していま

す。


ただ、ある程度の疑わしい病名のあたりを

つけておかないと、何れの科に紹介すべき

かが判らないので、主だった疾患を列記し

てみます。


結核性リンパ節炎

悪性リンパ腫


この2つは見逃してはいけない疾患です。


単純性リンパ節炎

 これが最も頻度が高い疾患です。


がんの転移によるリンパ節腫脹

 原発巣は頭頸部以外でも、肺・胃・食道

 などがあります。

 身体所見も重要ですが、リンパ節触知

 に際しては、深頸リンパ節、鎖骨上窩リン

 パ節、副神経リンパ節なども注意深く診

 る必要があります。



梅毒性リンパ節炎



亜急性壊死性リンパ節炎

 ちょっと聞きなれない疾患です。珍しい

 部類です。


他、伝染性単核球症、猫ひっかき病、サル

コイドーシス、白血病、トキソプラズマ症など

があります。


どれも疾患の特徴を知っておかなくてはいけ

ないことは当たり前ですね。



先日の患者さんの場合は、浅頸リンパ節部

がなんとなく腫れているようで、触ると少し痛む

という症状が4~5日前からあるそうで増悪は

無く、B症状もないので、1週間ほど経過観察

しています。

原因不明のリンパ節腫脹が続けば、これも

2次医療機関に紹介することになります。




みなさんはこの連休はどう過ごされたので

しょうか。

わたしは、どこも渋滞が予想されるので、

観光旅行は止めにして、庭の掃除手入れ

と医学書数冊購入してきました。


医学書の中でも、歯科と名がつく書籍は

かなり高額で、内容も満足できない本が

多いので、歯科医学書は直接本屋に足を

運んで内容を確認後購入するようにして

います。

今回は3冊で28000円ほどでした。

今年はすでに15万円弱が書籍購入に

かかっているのですが、高いですよね。



以前、ある患者さんが左浅頸リンパ節腫脹

で来院され、いままでに何度も同様の腫脹

があり、耳鼻咽喉科受診では原因不明の

診断で、歯が原因かもしれないとのことで

歯科受診を勧められて来院されたそうです。


発熱は無く、15mm径の孤立性の非可動性

の腫瘤で、圧痛、自発痛もありません。

ただ、突然腫れてきて、放置しておいても

数日で消えることもあり、多くの場合は耳鼻

咽喉科で処方されたクラビット抗菌剤を服

用すると、結構早く消失するとのことでした。


口腔内には頸部リンパ節腫脹を伴うような

疾患はみあたりません。

家庭内では猫、鳥などのペットは飼育して

いないそうなので、

 

リンパ腫と結核性リンパ節炎などは調べておく

必要がありそうと判断して、基幹病院の口腔外

科に紹介しました。


数日後返信があり、原因不明との診断でした。

どのような検査にて、どの疾患を否定できたのか

程度は返信に記入して欲しいですね。

恐らくリンパ腫の検査はされたと思いますが。。。



それと、耳鼻咽喉科の先生も、紹介状くらいは

書いて欲しいものですね。


わたしも治療時間中はとても紹介状は書く時間が

取れないことが多いので、後日取りに来ていただく

ことが多いです。

パソコン操作は下手なので、手書きのため国語辞

典は必需品です。




今日は休診日なので、文献の整理です。


先日十年振りに来院された60代の女性患者さん

ついて思うことがあり書いてみます。


20年前から数年間隔で治療をしていましたが、治

の必要性を説明しても気になる歯以外はなかな

か治療が進まない患者さんでした。

最近ご主人が通院されていて、奥様も診て欲しいと

約をとられたわけです。


久しぶりの来院ですが、ご本人の様子がなんとなく

自然な歩行、動作が見られました。目立った麻痺

などはなく、言語構音障害もなさそうなのですが、口

腔内はかなり不良な清掃状態でした。

もともと清掃状態はかなり良好だったはずなのです

が、どうされたのでしょう。


問診票には1年前に「てんかん」のため数か月の入

加療とあり、現在は服用薬なしと記載されていま

す。



うーん、ちょっと病歴が曖昧です。


御本人ではなく、御主人に直接聞いてみることにしま

た。

すると、1年ほど前に御主人が起床すると、台所で奥

が倒れていたそうで、救急にて診てもらうと、病名

「てんかん」と診断されたそうです。


退院後寝たきり状態となり、褥瘡が出来たので、リハ

リを兼ねて某施設に数か月入所されていたそうで、

現在はQOLは良好で、内服薬もあるそうです。



まとめるとこんな内容なのですが、内服薬が無いとい

ったり、あるといったり、


「てんかん」が原因でどうして寝たきりになったのか?

不明点は多く、患者さんの中には、病状や病歴をあま

話したくない場合もある上、歯科治療にどうして他の

疾患について病状を話す必要があるのか、とおっしゃ

って不快感を露わにされる患者さんもおみえになるの

で、次回の薬情を参考にして担当医に照会するなり、

御主人にもう少しきいてみるなりしてみようと考えてい

ます。


幸い奥様は心配されるような急性症状もないので、治

は簡単な口腔清掃、および口腔衛生指導と診査の

みでした。


ご高齢な患者さんの場合は特に、病歴聴取の難しい

ケーもあり、


若いうちはともかく、


後期高齢者になる前に


口腔内は、完治させておくことが


とても大切であることを


わたしはいつも説明しています。



さて本題です。


「めまい」についてまとめてみます。


そもそも「めまい」という言葉はとても曖昧で、くらくら

しても「めまい」といいますし、くらっとして倒れても

「めまい」といいますね。


専門的には


回転性めまい vertigo(バーティゴ)


浮遊感   dizziness(ディジネス)


失 神   syncope(シンコピー)


以上の状態をまとめて「めまい」と呼んでいます。


とれも原因検索が重要になってくるわけですが、原因

には中枢性と末梢性に別けられます。


末梢性めまいでは、前庭性としてBPPV(良性発作性

頭位変換性げんぐん)と前庭神経炎などがあります。

内耳性では、Meniere病、突発性難聴、さらには薬物

(アミノグリコシドなど)があります。

この2つの診断ポイントは難聴の有無と耳鳴りの有無

です。


BPPVは女子サッカー選手で以前騒がれた病名です

ね。

「めまい」の多くがこのBPPVといわれているそうで、救

急だとエプレー法といった手技もありますが、当然「め

い」があると嘔吐も激しいので、まずアタラックスーP

メイロンで症状を緩和させることが先決です。


突発性難聴は見逃すと大変なので、難聴があれば

まずこれを疑うことが大切です。



歯科でも、歯痛に加えて、難聴、めまいを訴えてお

見えになる場合があります。


簡単な鑑別診断はしっておくのがよいと思います。


それと、昔は「めまい」=Meniere病とか、

コステン症候群といって、咬み合わせとの事実関係

いっていましたが、いまはそんな事実関係はない

とが言われていて、しいていえば、dizinessに関与

ているくらいでしょうか。



咬み合わせに異常があれば、傍脊柱筋にも変化が

られてもおかしくないので、浮遊感はあってもおか

しくないように私は思います。



以前にも書きましたが、咬み合わせの異常はすぐに

症状として現れないことも多いので、実際に咬み合わ

せが原因か否かの判断はなかなか難しいことが多い

ですね。








台風接近中の地域の方は充分な備えをして

ください。


この1週間で、思ったことを書いてみます。


数年ごとに歯科医院に通院歴がある方が、一年

前にわたしの歯科医院にお見えになりました。

歯肉がなんども腫れて通院先の歯科医院では

ちっとも治らないので診てほしいといった主訴でし

た。

該当歯を診ますと、何度も腫れた跡が歯肉に認め

られ レントゲン所見では不良な根管治療及び小

指頭大の陰影(periapical lesion)が認められました。

幸い歯周疾患は無いので、保存治療の方針で治

療開始しました。


治療前に、患者さんには完治はかなり難しいことと

根管治療でうまく治癒に向かわないようなら、歯牙

再植や歯の分割抜歯、そして最悪は当該歯の抜

歯となることを了解していただきました。


治療は予想通り難渋し、半年ほどの治療期間を要

しました。

こういった感染根管治療はわたしの歯科医院では

予後観察を1年設け、1年以上経過後に来院され

た時にレントゲン診断にて治癒判定をして患者さん

に説明しています。

この患者さんの症例はquestionable prognosisと思わ

れるのですが、当然口腔内の他歯数歯にも同様の

所見が認められ、自覚症状が無くても治療の必要性

があることを説明した時点で、都合により治療中断

されました。


1年後再来院され、治療の続きを希望されました。

特に心配していたのは、前回の治療歯の予後では

なくて、他の歯の前歯根尖部に認められる親指頭大

の陰影の精査でした。


顎骨内にこれだけ大きな陰影が認められるのに、

今まで通院先の歯科医院ではなにも説明がなかっ

たそうです。もちろん自覚症状は無く、口腔内視診

触診では異常所見は認められません。


照射角度を変えたレントゲン再撮影にて、透過像は

境界部明瞭、陰影部の歯根吸収は無く、良性腫瘍

を思わせる所見にて、近郊の二次医療機関に紹介

いたしました。


何故もっと早期に発見できなかっ

たのか?


当然、過去に通院先の先生は異

常があることは判っていたはず!


ただ、自覚症状が無いので、



まあ、いいか!?



と判断されたのでしょう。



この患者さんは数日前に手術されて1週間ほどの入

後無事退院されました。



これで、この患者さんの開業歯科医師への不信感は

少生じたと思いますが、とても悲しいかぎりです。



二次医療機関への紹介は、ある程度の医療知識がな

と紹介しずらい場合もあります。

逆に他科に照会状を出すと、医師でも感心するくらいの

内容まで説明されてくるばあいもあります。そんなときは

内容を理解するのに、専門書片手にまる1日要すること

もあります。

歯科医は、歯のことしか頭にない先生も多く、身体の一

部であることをもっと認識した治療を心掛けたいもので

ね。



 歯科医院でみる口腔がん

 早期発見ガイドブック


    医歯薬出版


 

もっと充実したないようが欲しいですね。

大学の先生が書かれていますが、開業歯科医

のレベルアップをはかれる内容にして欲しいです。


学生の授業レベルの本でした。



朝夕と涼しくなりましたね。

耳を澄ませば秋の虫の音が心地よいです。


わたしは毎朝起床後に、水浴をしているので、秋と

春はとても心地よいです。

興味のある方は、今の時期位から始めるとちょうど

よいと思います。


厳冬期は水浴後はかなり深部体温は上昇するので、

とても気持ちがいいです。ヨーガ行法の一つなので、

ちゃんとした指導を受けてから行うのがいいでしょう。



もちろん、瞑想も呼吸法、アサナ法も毎朝の日課です。



今日は口腔がんの話です。


わたしの歯科医院でこの20年の間に発見された口腔

がんは、たった一人です。

良性腫瘍はかなりの数に上りますが、悪性腫瘍となると

出会う確率はそんなに高くないと思います。


そもそも口腔がんは、がん全体の数パーセントを占める

だけなので、めずらしい部類に入ると思います。


しかし、たとえめったに診ることはない疾患でも開業医と

しての準備は整える必要があります。


組織内部に発生するがんは、やはりレントゲン診断が重

要なわけですが、今日は舌、歯肉粘膜に生じる扁平上皮

がんの診断について書いてみます。


わたしの歯科医院では、Thin Layer法の細胞診を行っ

ています。

細胞診はいろんながんのスクリーニングで行われていま

すが、肺がんでは喀痰検査、婦人科では子宮頸部がん

尿細胞診は、膀胱がんや前立腺がん、乳腺細胞診では

乳がん、甲状腺穿刺細胞診では、甲状腺がん、などいろ

いろあります。


この細胞診は、検査自体に痛みをほとんど伴うことがない

ので、繰り返しの検査が出来るといったメリットがあります。

そして、採取した細胞の異型性を見て、診断するのですが

良性病変でも悪性を思わせる異型性が見られたり、また

その逆もあったりとこの検査所見だけでは、確定診断をす

ることは難しいといわれています。


その為がん検査のスクリーニングとして利用するわけです。


また、この細胞診以上に重要な検査は、当然ですが視診

及び触診といった注意深い観察所見であることはいうまで

もありません。


細胞診の検査結果は、パパニコロウ分類のclassⅠ~Ⅴ

で表記されますが、最近は陰性(-)、偽陽性(±)、陽性

(+)で表記されることが多いようです。


もちろんのことですが、細胞診でたとえ陰性結果であっても

臨床所見(視診・触診など)にがんの疑いの強い所見が認

められれば、二次医療機関に紹介しなくてはいけません。



話はそれますが、婦人科領域の子宮頚がんでも最近は

検査結果表記が変わってきているそうで、細胞診にHPV

感染の有無が考慮されるようになってきているそうです。


婦人科は、HTLV-1感染でもそうですが、いろいろデリ

ケートな問題が絡むのでいろいろな考慮が必要なんです

ね。





口腔病態&身体病変の相互関係を探る


  デンタルダイヤモンド社


こういったカラー写真表示のある書籍は何冊あっても

参考になります。それだけさまざまな非定型の病態も

多いということなのでしょう。