宮地音楽便に掲載されました | ヴァイオリンへの身体作り

宮地音楽便に掲載されました

宮地音楽便 Vol.01

よい演奏のために
~ほんの少しの違いに気づく~

「今、こう弾いてましたね?」と、演奏のよくないところをレッスンで指摘すると、「無意識でした」「そんなつもりはないのですが」とか、「わかっていても体が動きません」という返事が返ってくることが多いです。そんな悩みを解決するために私は、桐朋学園の体育の授業内容である「ナンバ式骨体操」「メンタルトレーニング」、「書道」や「オイリュトミー」をレッスンに取り入れています。

「ナンバ式骨体操」は、身体の歪みを取り、よい身体の流れを作ってくれます。身体の使い方が上手になるので、どんな方でも一回で音が全く変わることに驚かされます。続けていると“ほんの少しの違い”に気づく感性が育ちます。上達するには、メンタル面でも身体面でもこの“ほんの少しの違い”を感じる積み重ねがとても大事。この体操はすべての土台になります。

「書道」が演奏とどう関係するの?と不思議ですが、筆跡は「一番小さな行動」であり、思考や動きの癖は字に現れます。まず、生徒さんに書いてもらった字を一緒に筆跡診断します。そのあと筆跡トレーニングを行って字の癖を治すと、それだけでヴァイオリンのテクニックの問題は解決し、音を聴く力もアップするので演奏は見違えるよう。運動と聴力は関連があるので、楽器演奏をする方に書道はおすすめです。

ヴァイオリン 遠藤記代子講師

「オイリュトミー」は、R.シュタイナーによる“言葉とメロディーを動く身体芸術”です。このアイディアを生徒さんの楽曲に取り入れていくと音の発音やフレーズ感がアップし、音と音の間に豊かな音楽が入るように。拍感やリズム感、曲構成のまとまりもとてもよくなります。
こんなふうにレッスンを続けると演奏がどんどん自分のものになっていき、自分で考えた演奏ができるようになるので自信もつくようです。私のクラスでは、発表会で「上がった」と嘆く人は、今はもういなくなりました。

ルドルフ・シュタイナー(1900年)

ヴァイオリン 遠藤記代子講師
(MUSIC JOY 新宿/吉祥寺センター)
MUSIC JOY 新宿では「ヴァイオリン骨体操クラス」も開講中

2024.06.20