烏丸三条にある京都文化博物館。

三条通に面した建物はもと日本銀行。

歴史あるレンガ造りで素敵です。

その北側に本館があり、

いつもなかなか味わい深い展覧会をしています。

今回行ったのは、近衛家 王朝のみやび「陽明文庫の名宝13」

 

近衞家 王朝のみやび 陽明文庫の名宝13「三藐院記」 重要文化財 ...

 

 

午後からお茶のお稽古だし、と朝から着物を着て行きました。

入場券を買おうとすると、受付に掲示してあるQRコードでスマホに

「きものパスポート」をダウンロードするように言われました。

 

和装産業を盛り上げるための支援事業、

「きものパスポート」が、また始まったんですね。

これにはいろいろ特典があります。

以前は冊子でしたが、今はwebスタイルになって便利です。

 

 

はいはいとダウンロードして画面を見せると

入場料は無料になりました、ラッキー。

やはり京都では、お出かけは着物に限りますね。

 

 

陽明文庫は、公家の名門で「五摂家」の筆頭である近衛家が保有している、

平安時代から幕末までの古文書類を保管・管理する施設です。

近衛家は天皇が京都を離れ、東京に移られた後も、

京都に残りました。

代々受け継いだ資料には数多くの国宝、重要文化財があります。

 

その陽明文庫の秘宝の中から、

今回展示されていた国宝は、

御堂関白記 自筆本(寛弘四年下巻)

 

藤原道長が書いた日記なのですが、

寛弘5年(1008年)9月10日中宮彰子(道長の娘)が陣痛に悩み、

11日に皇子を出産したところが開かれていました。

 

縦横に線が引かれ、日付が几帳面な字で書かれて、

その空いたところに、少し急いだような字で記録が書いてあります。

平安時代に、日記帳みたいなものがあったのかと思ったら、

当時は、具中歴(ぐちゅうれき)という巻物状の暦に日記を書いていたそうです。

 

御堂関白日記は文庫本で持っているのですが、

実はあまり読んでいません。

本物を見たので、今度本を読んでも

興味が出て面白いかも。

 

他にもいろいろ展示があって、

なかでもきれいだったのは

源氏物語和歌色紙貼交屏風で、

近衛信尹(のぶただ)の書(色紙)が貼ってありました。

近衛信尹は本阿弥光悦、松花堂昭乗と共に

寛永の三筆と呼ばれているそうです。

 

 

 

着物のおかげで、無料で良いものを見せていただきました、感謝。

 

ついでに5階に上がって「京の名工展」を覗きました。

京都は昔から工芸の町です。

いい工芸品を作る人がたくさん住んでいます。

 

入場は無料なのですが、

受付で呼び止められました。

署名をしてくださいと言うのです。

そしてお茶券をいただきました。

「着物で来場した方、毎日先着20名様に進呈」、なんだそうです。

 

やっぱり着物を着ていくのは大事ですね。

 

陶磁器、漆器、金属工芸、指物、京扇子、西陣織、京友禅・・・

いろいろ見て回った後、裏千家学園の学生による呈茶席。

練りきりの御菓子(かぎや延広製)と薄茶をいただきました。

 

三角形の和親棚でお点前

 

上手な日本語でいろいろ説明してくれた袴姿の白人の若者は、

パリで茶道を習い、

茶道教授になりたくて、裏千家学園に入学したとのことでした。

始終にこにことして、好感のもてる青年でした。

丁度ほかにお客がいなかったので、

いろいろお話ができてよかったです。

 

 

午後のお茶のお稽古は

中置で大板でした。

長緒で濃茶をし、その後薄茶をしました。

家で何度か練習したのに、長緒がまだきれいに扱えません。

 

 

着物  ロイヤルブルーの色無地 綺麗な色です。

帯   黒地の縮緬に手描き友禅で菊と松虫草

帯揚  薄いモスグリーン

帯締め 明るい灰色  

 

帯のお太鼓部分