第九のつらかった思い出
12月、第九の季節ですね。今年の第九には友人の1人が男性コーラスに、また別の友人の子供さんがバイオリンで出演するという。知った時がおそかったのでチケットはすでに2階の隅っこがほんの少し残っているだけでした。この席ではね~チケット買う気になりません。しかもテンペラ画サークルの時間と被ります。一応サークルの責任者ですからテンペラ画を優先ということにしました。第九にはつらい思い出(笑)があります。大学1年生の時、仲の良い友人から第九の市民コーラス歌いに行きましょうと誘われました。子供の頃は音痴だったらしく母から「その下手な歌やめて」といつも言われていた私。それでも歌うのが好きでした。だんだん音痴も治って来たようで中学での音楽の成績はずっと5だったし高校では音楽の授業は1年生の時だけでしたがやっぱり5だったし・・・。思い切って行ってみることにしました。行くとちょっとした発声のテストがあり私はアルトのパートに入れてもらいました。夏前から何度か練習に通い、ドイツ語の歌詞もしっかり憶えたころ1人づつ歌うテストがありました。順に歌った後 あなたは右 あなたは左と分けられそして私の分けられたグループはもう練習に来なくて結構ですと言われました。落選ドイツ語の発音はOKのはずだから・・・やっぱりまだ音がはずれるのかその年の12月、舞台に立つ友人を観客席から悲しくみつめたのでした。あれから ン十年、おかげで今でもコーラスの部分はドイツ語の歌詞ですらすら歌えます。音が外れているのかは自分ではよくわかりませんが(笑)Freude, Schöner Götterfunken,Tochter aus Elysium,Wir betreten feuertrunken,Himmlische, dein Heiligtum.Deine Zauber binden wieder,Was der Mode Schwert geteilt;All Menschen werden BrüderWo dein sanfter Flügel weiltおまけ2018年に訪れたウィーン郊外ハイリゲンシュタットの「ベートーベン遺書の家」。ベートーベンの使った5本ペダルのピアノにはスピーカーの役割を果たすこんな凄い補聴器がついていました。ハイリゲンシュッタト時代はまだ難聴に苦しみながらもわずかに聞こえていたのですが、第九を作曲した頃は全く聞こえなくなっていたそうです。