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零戦隊長 204空飛行隊長 宮野善治郎の生涯 神立尚紀著
光人社、2011年、541ページ
「零戦最後の証言」の著者である神立氏が、生存者の方々への聞き取りと丹念な関係資料の調査により、母校八尾高校の先輩にあたる宮野善治郎氏の存在を浮かび上がらせる。宮野隊長だけでなく、彼と少しでも関係した隊員を204空中心にほぼ全部網羅するほどで、海軍航空部隊戦闘記録と言っても良いほどの徹底ぶりで頭が下がる。「零戦最後の証言」に登場した方々も多く登場する。上官、同僚、部下の誰からも悪く言われないリーダーとして描かれている。同郷の先輩であり幾分理想化されているかもしれないが、記録からも率先して米軍との戦闘に立ち向かっていたのは事実のようだ。

204空では32型は、ブイン基地からだとガダルカナルまで出撃できるため航続距離の不利が無くなり、評判が良かった。ただし、米海軍部隊のチームワークによる攻撃と防御(サッチウェーブ戦法)は効果的であり、撃墜しにくいし、被害も増えて来た。米軍機が数的にも性能的にも優位にたち始め艦爆隊の援護に苦労していた。尚、宮野隊長が204空で、1943年5月より4機編隊を導入していた。