
ルンガ沖夜戦 半藤一利著
PHP文庫、2003年、314ページ
日本アマゾン中古で入手。半藤氏がまだ編集部に勤めていた40歳ごろの著作で文章に勢いが感じられる。1942年11月末、ガダルカナルに救援物資をドラム缶輸送しようとした田中頼三少将率いる第二水雷戦隊(駆逐艦8隻)と、事前に察知しそれを阻止しようとした米軍ライト艦隊(第67任務部隊、重巡4隻、軽巡1隻、駆逐艦6隻)の、夜戦を描く。
生き残った方々への聞き取り取材、参加した駆逐艦(陽炎型3隻 陽炎、黒潮、親潮、夕雲型3隻 長波、高波、巻波、白露型2隻 江風、涼風)の経歴、特徴も、交えながら、作戦出港の場面から、作戦海域への侵入、戦闘、最後の参加した各艦のその後の運命まで、駆逐艦乗りへの哀悼の意を込め熱く語って行く。筆者は田中少将に好意的、又米軍は日本海軍で最も有能な提督と評価していたが、日本海軍はその上官等にも己の信念を貫く姿勢をけむたがり、この後更迭。
米軍側からは、「ルンガ沖の閃光」と言う邦題で、実際の戦闘がどう行われたのか、当時の乗組員の手で、時間ごとの両軍それぞれの艦船の位置をプロットし再構築が試みられた。こちらと比較しながら読むのも参考になる。
読後、一種爽快感の得られる優れた本だと思う。