昨日、夏の甲子園の第100回の記念大会決勝戦が行われ、大阪桐蔭高校が史上初となる2度目の春夏連覇を達成しました。これは部員や部関係者の血の滲むような努力の賜でしょう。心からの敬意と祝福を送りたいと思います。
そして、惜しくも準優勝となりました、金足農業高校。多くの感動を呼び、正に今年の甲子園の「主役」でした。
さて、そんな甲子園の第100回記念大会ですが、僕は1試合も「見ない」という選択をしました。
僕は野球部出身ですし、野球が大好きですし、甲子園も大好きです。それにも関わらず、今年の甲子園大会は1試合も見ませんでした。
なぜなら、教員として部活動にいろいろな疑問を感じる僕にとって、甲子園は「悪しき部活動文化の象徴」に思えてしまうようになったからです。
甲子園、或いは全国制覇を目指し、日々努力している高校生や指導者、関係者、保護者を批判する意図はありません。
今回の話は「甲子園廃止論」や「部活動廃止論」まで踏み込んだものではありません。
しかし、今大会を見ても「やはり・・・」と残念に思わざるを得ないことがありました。
それは、金足農業高校のエース吉田くんの力投が美談とされていることです。
吉田君は秋田県予選から甲子園大会の決勝まで全ての試合で先発し、昨日の決勝戦以外は全ての試合で完投しました。投球回は78回。球数は1517球です。この数字は、プロの先発投手の年間成績の約半分に相当する数字です。
プロの選手がシーズンの半分を掛けて投げる球数をたったの38日(秋田県予選1回戦が7月15日。甲子園の決勝が8月21日。)で投げきったのです。
例えばこれを、「魂の力投!」と報じるメディアがあるかもしれません。
それでいいのでしょうか?
肩への負担は?肘への負担は?怪我のリスクは?
ましてや、今年は災害級とも言われる酷暑の中でのこの球数です・・・。
高校球児にとって「夏」にかける思いは相当なものです。投手に限って言えば、「もう二度と投げられなくなってもいい!」くらいの気持ちで、自分の限界を超えて投げている選手もいることでしょう。
その球児たちを止めるのが、大人の、或いは大会運営側や大会規則、メディアの役目なのではないでしょうか?