こんばんは、無敵の人プロゲーマーのTemaです。
すみません、1行目から違います。嘘です。

私はプロゲーマーという仕事を持っているし、プロゲーマーの仕事自体もマジで楽しくて大好きなので無敵の人ではないんですが、


・1人暮らし
・家族なし
・それどころか恋人なし
・子供のいる人生に興味がないのでこのままだと独身の可能性が高い
・給料が安定したお仕事ではなく、定期的に案件が来ないと生計も立てられない
(そして今はコロナ禍で立てられない)
・貯金はあるにはあるが現状でダラダラしてたら底をつく結末は予想できる金額


…と、箇条書きで状況を客観視するとまあまあ無敵の人に近いポジションにいます。
そしてこれが怖いことに、私に限らず、お仕事大好き小規模自営業の人はかなりの割合で同じポジションだと思うので、たいして珍しくはないです。
私がもし大きな事件を起こして逮捕された場合、珍しい職業故に世論では「プロゲーマー、逮捕」と出てしまうと思うんですが、私本人から言わせて頂くと、コロナ禍の今の私の状況はプロゲーマーと言うべきなのか、Youtuberと言うべきなのか、無職と言うべきなのか割と怪しいです。
今日はそんな無敵の人に近い私が、京王線刺傷やその他無差別殺人の背景、改善案について考察したいと思います。


まず、最初に述べておくと京王線刺傷事件の行為自体は決して許されるものではないです。死刑になるべきだと思うし、彼が「仕事や友人関係がうまくいかず」なのに赤の他人をターゲットとする無差別テロを起こしたことに同情の余地は一切ありません。

どんな理由があっても殺人はダメです。
でも、彼が今後の人生に絶望を感じて周囲まで頭が回らない程度に精神が疲弊していたであろう心理的状況については、ほんの少しだけ想像できてしまうのです。
そしておそらく、何か自分の中で人生に目標があれば無差別殺人を起こす期待値はグッと下げられるんじゃないかな、とも。
勿論、家族や恋人を持ちながらも犯罪を犯す人はいるし、あくまでも期待値の話なんですが、こういうことです。



めっちゃ雑な図になりましたが、これは私が勝手に解釈する「普通の人が無敵の人になり無差別殺人事件に及ぶまでのフローチャート」になります。
このフローチャートでは、いいえが多ければ無敵の人特有の犯罪のリスクが上がります。

そしてこれは私や周囲にも言えるんですが、無敵度が上がるほど行動が雑になります。
健康を壊す飲酒をしたり、周囲への気配りができなくなったり、ちょっとしたところで正常な時にできることができなくなります。

でも、無敵の人も普通の人だった時代や普通の人に戻るルートがあるはずで、そうなるまでの過程が何ステップもあるんですよ。彼らがダークサイドに堕ちる背景は、収入や家庭環境に始まり、果てには高校時代に告白していたら将来のお嫁さんになって事件を回避できたかもしれないAちゃんとの交流やら「あの時買った宝くじが当選して1億当てていたら」等の細かい事象にまで遡ります。
(逆に「告白をしたけどひどい振られ方をして無敵度が1歩上がった」という人もいると思いますので、このフローチャートの例です。あくまでも)


全てがいいえでどん底に落ちてしまった人の中でも、新しい趣味を探すとか、生活保護を受けるとか、現状を一時的に改善させられるアクションが取れればまだ救いがあるんですが、そうではなく自分の将来や命含めて全てが投げやりになりこの世に対して憎悪を向け、そして自死を選ばず攻撃的な選択をした人がこうなってしまうのかなと。

今回の事件は残念ながら起きてしまったのですが、
今も多くいるであろう、無敵の犯罪者予備軍の方達がどうすれば犯行を減らせるのか、ちょっと考えてみました。


・その1:報道しない

報道してしまうと、犯人の主張が取り上げられます。
今まで声を出そうとしても一切影響力を持てなかった彼らが唯一言いたい放題言えるターンが到来してしまうのです。
そして更に思うこととして、報道や無敵の人になってしまった人に対しての必要以上の過激な攻撃やリアクションも水面下で新たな犯罪期待値を上げています。
無差別殺人鬼の対象は、自分勝手な考えながらも「こんな自分を作ったこの世」です。
この世が汚ければ汚いほど、まだ事件を起こしていない無敵の犯罪者予備軍達の思想が一層染まってしまう訳です。


・その2:無敵の人の最終防衛ラインを作る

先述したフローチャートの例に戻すと、人生を毎日幸せにさせるとか満足な収入にさせるとか、高校自体のAちゃんとのなり染めとかはどうしようもないしみんな経験してるよって言える範囲なんですが、最終ラインだけは何とかなります。
そうなった時に、犯罪を連想する思想を取り除けばいいのです。
勿論それにはカウンセリングの敷居を下げたり生活保護システムの充実とか、政治的な面も関わってくるかなと思います。


・その3:無敵の人達の展示会とかやらせたら良いんじゃない?

これは私が考えたぶっ飛んだ案だし、芸術系に関わる人だけの問題ですが、
人生に行き詰って本当につらい人だけが自分の作品を発表できてそれを世間が評価できる場を作ります。
マネーの虎ならぬ、人生の虎です。
その人が満足できるよう作品制作には補助金を出し、批判的なレビューは事前の閲覧で排除します。
追い込まれた1人の人間が必死に作った作品を見る機会…ちょっと興味出てきませんか?
「そんなやばい奴らの作品なんて誰も見ないだろ」って思った人は
教科書に載っている昔の作家の人生をちょっと調べてみましょう。

太宰治は自殺未遂を繰り返し、三島由紀夫は人質事件を起こして演説の後に割腹自殺です。有名な作家も普通とは離れた感性をお持ちの方ばかりですよ。

残念ながら、作品制作中にスランプになって展示会自体が犯行のスイッチとなってしまったり、これをしても展示会に関わった人の犯罪はいずれ起こってしまうと思うんですが、作品制作に打ち込める間は犯罪が起こらないですし、制作中に別のポジティブな感情が芽生えたらそれはそれでOKなので、期待値は減らせると思っています。



以上です。
少しでも不幸な事件が減ることを願います。