①「アイリッシュ・ハープの揺籃期」 9世紀から11世紀ころ | アイリッシュ・ハープ研究家、奏者、制作者、音楽教育者 寺本圭佑

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ハープの起源は、古代エジプト、シュメール文明にまでさかのぼり、遅くとも紀元前2800年ころから存在していました。


それらの古いハープにはすべて「支柱」がありませんでした。


中世以降ヨーロッパで広く演奏される「支柱のあるハープ」の原型はそれほど古くから知られていたわけではありません。



現存する最古の「支柱のある三角形のハープ」の図像資料のひとつは、かつてスコットランドにいたピクト族が8世紀か9世紀ころに作った石の彫刻にみられます。


一方アイルランドでは、9世紀頃でもまだ四角い弦楽器が演奏されており、三角形のハープは演奏されていませんでした。


ようやく11世紀に、三角形のハープが描かれるようになりました。最初、アイルランドではハープを cruit と呼んでいましたが、のちに、Clairseach と呼ぶようになりました。