【形式と特徴】

 

[A]-[B]の二部形式。

[A][B]共にループされる短いコード進行の繰り返しで構成されている。

 

【[A]のコード進行】

 

||:Gm Cm7|F ・ Bb F/A:||

 

小室哲哉氏の多くの楽曲やオフコースのMy Home Townなどでも聴くことができる定番のループ進行ですね。[A]のヴォーカルにはメロディらしいメロディがないので、あとで説明するピアノ のリフが印象的に耳に飛び込んできます。

 

【[B]のコード進行】

 

||:EbM7    |D7(#9)   |Gm     |Dm/A   (Gm/A   Gb/Bb):|| ()内は偶数回の進行

 

[A]が2拍ごとのコードチェンジを主体にした2小節ループなのに対し、[B]は1小節毎のコードチェンジを主体にした4小節ループにして対比がつけられている点がポイント。メロディも[A]とは一転して伸びやかなものになっています。これも対比ですね。

コード進行は いわゆる「"Just The Tow of Us"進行」に似たものですが4小節目のみ意表をついた展開をしているのが面白いです。

 

【異なるコード、共通のリフ】

 

[A]と[B]を通して常に共通のピアノリフが鳴り響いています(譜例)。

すでに説明したように[A]と[B]のコードは異なっていますが[A]のコードにも[B]のコードにも溶け合う音が巧みに選ばれてリフが構築されています。

 

【結論】

 

・対比付けされた2つのループ進行

・メロディらしいメロディのない[A]のヴォーカルパート伸びやかな[B]の対比

・[A][B]共通のリフ

 

これらが《新宝島》を特徴づける要素と言えるでしょう。