映画「戦国自衛隊1549(2005)」 | 助六ノ映画鑑賞残日録

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「戦国自衛隊1549」
2005年 日本 120分
手塚昌明(監督) SF
江口洋介、鈴木京香、鹿賀丈史、生瀬勝久、綾瀬はるか、北村一輝、伊武雅人、中尾明慶、嶋大輔

戦国自衛隊1549 ポスター

半村良原作(原案)で、映画、漫画、TVドラマ、舞台とコンテンツを変えて愛され続けてきた作品だ。1979年に千葉真一主演で人気を博した映画版のリメイクであるが設定は大分違う。

ある実験中に戦国時代にタイムスリップした自衛隊の一個中隊を救出すべく、新たに編成された部隊が後を追う。先に戦国時代に飛ばされた実験中隊の隊長を鹿賀丈史が、その元部下でアドバイザーとして雇われる主人公を江口洋介がやや熱く演じる。

原作や1979年版の映画と違って、時代に干渉すると未来にどう影響が出るかを描かれているのが興味深い。オリジナルでは戦国時代でどう生きるか、戻れる為に何をすべきか?が主題となっている。本作では先の日本に幻滅した鹿賀丈史が未来の日本を変える為に臨んで時代に干渉するのが昭和版と平成版の大きな違いだ。

しかし、「戦国自衛隊」の魅力とは、異時代の文化との接触による双方のカルチャーショック、または実戦経験のない最強の戦闘集団が群雄割拠の時代に生きる戦闘のプロ達にどう戦いを挑むかが見所のはずである。本作では十分にそれらが描かれていなかったのが残念だ。

1979年版では自衛隊の協力が得られず数千万で戦車を製作したが、本作品では実用車を始めエキストラまで全面的に自衛隊の協力を得ている。しかし映画の醍醐味である近代兵器を装備する自衛隊が敵味方が入り乱れる合戦場で活躍する場面はほとんどなかったのが至極残念であった。何回でもリメイクして欲しい。

因みに過去に出版された漫画では、関ヶ原で戦ったりと荒唐無稽さに磨きがかかった物語が展開される。

戦国自衛隊154901
★★★☆☆(満点:★5つ)