「エンド・オブ・ホワイトハウス」
2013年 アメリカ
ジェラルド・バトラー(主演)
アーロン・エッカート、モーガン・フリーマン(共演)
マイク・バニングは友達であるアッシャー大統領の身辺を警護する
シークレット・サービスだ。
ある夜、大統領車が事故に遭い、バニングは大統領を救出するも
夫人を死なせてしまった。
事故から1年半後、現場を離れたマイクはデスクワークに勤しむも
現場復帰を望んでいた。
その頃、北朝鮮は韓国との境界線まで軍を配し
両国では紛争への緊張度が高まっていた。
韓国首相は打開策を見出す為、ホワイトハウスの
米大統領を訪れていたが、突如出現したC-130輸送機が
攻撃してきた。
そして、地上でも軍隊並みに統率がとれた者達が
ホワイトハウスの警護官達を、激しい銃撃戦の末、
殲滅させてしまった。
現場に駆けつけたバニングは、占拠されたホワイトハウスに密かに潜入して、
孤軍奮闘で大統領救出を試みるのだが・・・・。
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意外と酷評が多かった本作品だが、疑問、不明点に目をつぶれば
アクション大作として非常に楽しめた。
しかし、半端なく説明不足で荒唐無稽な内容にビックリした。
家内に説明できない程、突っこみ所満載な作品であった事は確かだ。
チョウ・ユンファの初ハリウッド作品『リプレイスメント・キラー』や
秀作狙撃小説「極大射程」を映画化した『ザ・シューター』、
シールズをかっこ良く描いた『ティーズ・オブ・ザ・サン』らを監督した
アントワーン・フークアにしては設定が荒々しく、
まさに細かい所や、不都合な詳細がすっ飛ばした内容だった。
序盤の輸送機(C-130)の出現、手配テロリストの潜入、
ケロベロスコードの解読・・・・等など。
(ネタバレになるのでこれ以上は言及せず)
しかし、大統領の一人の命がそんなに大事なのか?
テロに屈して無理難題な要求を飲み、自国民の命を危険に晒すなら、
犠牲を覚悟に襲撃作戦を強行するべきと思った。
(劇中で陸軍参謀総長が強行された命令とは意味合いが違う)
対比するリスクが大き過ぎる。
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序盤のホワイトハウスが襲撃される場面は圧巻だった。
無慈悲に空から攻撃を仕掛ける輸送機(C-130)に
豆鉄砲に等しい銃器で応戦するとは、悲しき人間の防衛本能だ。
にしても、次世代の秘密兵器として登場した「ハイドラ6」だが
「どんな凄い武器だ!」と期待するも、
普通の自動追尾機関銃に少々ガッカリした。
一瞬で勝負がつく超絶な兵器を想像していただけに残念。
だが、個人的に本作品が面白かったのは
敵、味方を問わず徹底した殲滅場面を描き、無慈悲な場面を多く描く事によって
観てる側に半端ない怒りや爽快感を何倍にも感じさせてくれた事だ。
(もう、バッタバッタと銃弾に倒れていく)
うむ、助六的には面白かった。
★★★★☆(満点:★5つ)