不謹慎かもしれない。
でも、かれこれ20年近く、
停滞する日本で暮らしてきて、
一瞬にしてリセットされた生活を眼前にして思うことは、
「もう一度一からやり直しなさい!」
という天からのお告げを受けたとしか思えないからです。
復興を楽しもう!
きっと不謹慎だと思う。
今、近隣の避難所を回っていて、
既に絶望するかのような家族の方々の表情を見ていて、
こんな言葉は吐けないのも事実です。
でも、一瞬にして消え去った故郷を、
どのように復活させるか、
考える機会を貰ったと捉えれば、
本当は、心の中では、凄いことのど真ん中にいて、
歴史のど真ん中で、
仕事ができると考えることもできる。
被災地の中にいて、
こんな気持ちに揺すられて、
今、自分にできることは何か?
と真剣に考えることができること、
それは実は、素晴らしいことなんだと、
思わなければ、明日を迎えられない。
本当に不謹慎なことだと思う。
戦争で町を失ったヨーロッパの復興政策は、
全てを元の町に戻すことだった‥‥と、
そんな話を聞いたことがある。
ヨーロッパの町を旅行で訪ねた時、
これだけ戦争が続いた地域なのに、
人々の家並みが1000年続いていることに驚いたことがあった。
本当は、何度も何度も、
壊れてしまった町ではなかったのか?
そんな体験を思い出した。
その時、町で出逢ったヨーロッパの地元の人々は、
過去の町をそのまま再現することを、
復興と呼んだ、と聞いた記憶がある。
これから東北の美しい沿岸の街並みを、
どのように再生していくかの議論が渦巻くだろう。
でも、願わくば、元の町そのままに、
戻していくことを軸に計画が立案されていくことを、
私は静かに願うばかりです。
過去、そういう町を作ってきた必然性が、
その町にはあり、だから、そういう町の姿であったからです。
元の姿に、そっくりそのまま再現したい。
だって、
ここが故郷なのだから!