超MBAの思考法を楽しむ | 考える道具を考える

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超MBAの思考法~ビジネススクールでは教えない‥プロフェッショナル養成講座(ハーバード・ビジネス・レビュー別冊11月号)を興味深く読んだ。

新しい「思考法」の解説本といえばそれまでですが、思考が現代のビジネスにとって必要条件の第一に挙げられるスキルだとすれば、この本はそのためのいくつものヒントに溢れていると言ってもよいでしょうね。

巻頭には、ご存知茂木健一郎さんの「プロフェッショナル脳のつくり方」と題する四つの提言が掲載されているのも、この本が、一部の専門家だけの領域に留まらずに、多くのビジネスマンの興味を引こうとする意図が歴然ですが、だからといって、どの論文でも決して手抜きをしないところが茂木先生の偉いところなので、今回も期待を裏切るような文章ではなかった。

この巻頭論文は、茂木さんのNHKのドキュメンタリー「プロフェッショナル」の取材を通して学んだ現場からの思考法について触れられている。これまでの100人以上の様々なジャンルのプロ達に共通する思考法を4つのキーワードで解説しているわけですね。

その四つとは、倫理、利他性、セキュア・ベース、そしてロールモデルです。

プロに共通するこの四つの共通する特性を脳科学の知見から分析してみせているのですが、まずはプロとしての存在を確実にするためには、自分に課する倫理的態度が大切であり、また、そこから起される行動の原理はあくまでも「利他」、他人のために実行する行動力が底辺にあるということ。

セキュアベースとは、安全地帯という意味で、新しい何かに挑戦するためには、常にセキュアなベースキャンプを持っていることが意外と大切であること。日本のようにビジネスで一度失敗すると立ち直るきっかけさえ与えられなくなる社会では、なおさら重要であるという指摘ですね。

そしてこれらの行動原理を自分のものとしながら、仮設と検証の差異を楽しみながら、目指すはロールモデル‥つまり在りたい自分の姿を誰かにたとえながら設定したり、目標となる人物のイメージを強く意識したりすることが大切だというわけです。小さい頃先生から聞かれた言葉‥どんな大人になりたいの? という問いは、ずっと大人になってからも続けることが有効だということでしょうか?

いずれにしても超MBAの「超」というのは、これまでビジネスの現場のケーススタディで成立していたMBAの特性から脱皮して、映画監督ロバートレッドフォードの思考法、チェスの天才の思考法、詩人、脚本家、ダンサーなどの思考法と、実にユニークなジャンルを題材にしての思考法を分析していることなのでしょう。

おっと、長くなってしまったので、この辺でやめておきましょう。
ご興味のある方は、是非、手にとってお読みください。分りやすい一冊です。


では‥。