映画「ジェネラル・ルージュの凱旋」の堺雅人さんは、唇を赤く染める | 考える道具を考える

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映画「ジェネラル・ルージュの凱旋」(中村義洋監督作品)で堺雅人さんは、救急医療チームのリーダーを演じている。人間の喜怒哀楽を笑顔で表現する役者と評される堺さんは、この作品でも、縦横に絡まる複雑な人間関係や自分自身との関係を、笑顔のような微笑で演じている。

ストーリィは、救急医療の現実の厳しさと、病院経営の難しさ、そして派閥争いなど、比較的複雑な展開でサスペンス的要素もあるが、メインテーマは、堺さんが大規模事故の救急体制を指揮している時の自分との戦いにフォーカスされていると見ていいだろう。

緊急事態に対処するリーダーが、顔面蒼白では怪我人が不安になる。震える心を多い隠すように、一条のルージュが塗られるシーンがある。白くなった唇を口紅で赤く染めて、緊急事態に対応する自分の顔を作る。メタ認知。

他人が見る自分の表情は、鏡で見る自分の表情とはまったく異なると茂木先生は書いている。

 ‥自分の顔こそが、自分とっての最大の死角である。(化粧する脳より)

自分の死角を補ってくれるのが、鏡の存在だとも‥。ミラーニューロンの発見と社会に開かれた自己意識。社会や他人との最大のインターフェイスである自分の顔をマネジメントすることは、とても大切なんだと思いますね。