東京のローカルテレビTOKYO MXで放映している「IT不適格国家 ジェネラルパーパス・テクノロジーとは何か」という番組は面白い。(9月6日から4回毎週土曜日放映)
アスキー総研所長の遠藤諭さんと、経済学者野口悠紀雄さんのトークも、ITの国際的動向と日本の関係が理解できて分かりやすい。
第1回目の番組では、日本のGDPが世界第二位から20位くらいまで落ち込んでいるのは、IT化の遅れだという指摘があり、そして現在でも大企業は、価値を生産するITに対する認識が依然として遅れていることを鋭く指摘しているのですね。
日本は依然として「ものづくり」の国。ドイツも同様。そして「ものづくり」の国は、2000年以降特に、経済的価値の生産という視点では遅れをとっている。替わりに、アイルランド、北欧、インドなどの国は、国を挙げてのIT化を進めているので、GDPも上位に位置づけられている。
さて、日本がITに乗り遅れているというのは、どういうことか?
単に、企業の生産性を高めるツールとしてのITではなく、ITそのものが価値を生むという位置づけだという。車、家電、携帯、コピー機‥何でもそうですが、既に、その構造は、ほとんど基盤だらけで、これを単なる「もの」と言えるのかどうか分からない。IT化、エレクトロニクスの利便性を十分反映した製品づくりをしているのではないかと思うのですが、どうやら、これは、昔からの「箱」を作るために、ITを活用しているに過ぎないというのが野口先生、遠藤さんの指摘なのですね。
結局、ITというのは、眼に見えない価値、金融のようなバーチャルな交換価値の中に存在している新しい生産の体系らしい。ものは実際には動かないが、情報が動くことによって価値が生産されるということ?
しかし、日本人の価値観は、本当にこういうバーチャルな価値の交換についていけるのだろうか? と思ってしまうのですね。
国際的な情報化社会の中に、日本も確かに存在し、国際的な動向を無視して経済活動を展開することはできない時代なのはわかりますが、ものづくりに拘る日本人という姿は、IT社会にはない「人間本来の価値の根幹」を失っていないということでもあり、私は、その姿勢に必ずしも反対ではありませんね。
そのことから、日本がIT不適格国家と烙印を押されるならば、それはそれでいいのではないかと‥思ってしまうのです。何も世界で№1にならなければいけないわけではありませんしね。バブル期に、世界的な経済国家となったということのほうが、本当は間違いだったのだと思えばいいのですからね。
第2回目以降、この番組がどんな結論を出すのか‥楽しみです。
それにしても、ITって、そんなに大変なことなの?