ブラックコメディに属するブロードウェイミュージカルの日本版。
日本では同じキャストで二度目となる「プロデューサーズ」を観た。
2001年の初演からアメリカでは好評を博し、トニー賞12部門を獲得した
笑いのミュージカルだが、その演出の背景にはアメリカの様々な歴史や文化の、
いわばネジレも密かに反映されていて、深い内容でもあるのですね。
落ち目のプロデューサー、マックス・ビアリストックは、次々と失敗作を繰り返し、いまや破産寸前。そこにやってきた気の弱い会計士レオ・ブルームの何気ない一言がこのドラマの始まり。
「失敗を続ければ、大金が転げ込む!」
その言葉に触発されて、大失敗作を作って一儲けしようと企むマックスは、脚本家にヒトラー崇拝者のリープキンを採用。演出や振り付けはゲイの集団ロジャー・デ・ブリーに‥。スウェーデンから来たまともに英語の出来ないウーラを採用してと‥、いわば、失敗するには最高のキャストをそろえてのドタバタ喜劇が続く。
しかし、いざ開幕した途端、皮肉にも公演は大当たり‥。
まあ、そんなストーリィなのですが、ドラマの進行ごとに登場してくるヒトラー、ブロードウェイを仕切るユダヤ資本、ゲイ、外国人移民、会計士企業の惨状などなど、当時のアメリカの負の価値観も反映されているシニカルな物語でもあるわけですね。
まあ、それにしても、岡幸二郎さんの カルメン・ギアは最高です。歌の上手さは群を抜いているのは当然だとして、本質的にこういう役が好きなのではないかと思われる節があるゲイの役‥‥なんですね。笑えます。
原作:メル・ブルックス
オリジナル演出・振付:スーザン・ストローマン
演出・振付リクリエイト:ビル・バーンズ
出演者:マックス・ビアリストック井ノ原快彦 レオ・ブルーム長野博 ウーラ彩輝なお 松金よね子 フランツ・リープキン桑野信義 ・ カルメン・ギア岡幸二郎 ロジャー・デ・ブリー藤木孝
2月17日まで国際フォーラムCで開演中。28日からは大阪シアターBRAVAで公演予定です。