マサイ族の驚異の視力を考える 私たちは今、何を見ている? | 考える道具を考える

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The instrument which I think

テレビ番組に引っ張り出されて、
マジックのネタを見破ることでショーに参加している
マサイ族の若者がいる。

彼らの推定7.0と言われる視力は、
アフリカの大地の中で、何キロも離れた場所にいる
ライオンなどの野生の動物を見分ける力を持っているのは事実ですね。

「見る力」は、人間が本来持っていた能力の一つであることは、
既に歴史的に証明もされているし、
JALのパイロットの視力は、3.0以上だとも言われています。

一方で、人間の視力は、そのものだけでは実際に見えているようには見えていない、という番組もやっていましたね。
NHKでは「錯視」の不思議をやっていました。

人間の眼は、見たものを解釈する脳の働きによって、立体化され視覚化されるというもの。
推論によって、そのモノがモノとして立体視できるわけですね。

でも、その類推力が、逆に「錯視」を発生させる。
生活に支障はないでしょうが、人間の機能の不思議さに驚きましたね。

そして、現代社会。
夜であっても光輝く街に人が溢れ、
何キロ先のモノを判別しなければならない必要性も失われ、
大衆の中にいても、眼先のゲームに熱中できる。

人々のニーズに対応し、ニーズに応えようとして開発されていく、
様々な便利なモノは、果たして人間を幸福にしているのか?

人間の「眼」に着目する時、その機能の衰退に、
人間が人間らしく生きることから離れていくことの怖さを感じずには居られなかったのですが‥‥。