
コブクロのシングルベストを聴いている。
日本人の声でありながら、
日本人とは異次元の二人組が、
日本の演歌に近い節回しで歌う。
‥‥
ヒットする歌の歌詞は、
いつも抽象絵画のようだ、と思う。
つまり、失恋の歌詞は、
誰でもが思い当たるフレーズで構成されているのですね。
例えば、コブクロの大ヒット曲「桜」の一節‥
桜の花びら散るたびに 届かぬ思いがまた一つ
涙と笑顔に消されてく そしてまた大人になった
追いすがるだけの悲しみは 強く滑らかな悲しみは
いつまでも変わることの無い
無くさないで 君の中に 咲く Love‥
この歌詞に、個人は登場しない。
誰もが出会う失恋や別れの、
共通した心模様なのですね。
これが、メッセージ性の無い、
新しいヒットの要素なのでしょうか?
あるいは、歌というのは本来、
こうした無人称の言葉たちによって、
受け止める人、個人個人の中に入っていくものなのでしょうか?
そして、私もまた、自分の記憶と照合させて、
歌の世界に浸るのでしょう。