私の友人に音声認識技術の開発をしている男がいる。
最近特に興味を持って取り組んでいる技術が、「音声知覚」だという。
音声知覚とは、つまり、話をしている人の口の動きを見ながら、その人が何を言っているか認識する人間の能力だといいます。人は、話をしていて、相手の話している声が小さくて聞き取れない時、あるいは発音が曖昧で分かりにくかったりした場合、「経験的認識能力」を働かせて、口の動きを見て、あるいは話の前後関係の文脈から、相手の話はきっとこんなことだと「予測」して聞き取っているのだそうです。
従って、その予測が外れると、とんでもない思い違いや誤解が生じてしまうのだそうで、この「予測」の能力は、人間の潜在的な力ではあるものの、使い方を間違えると「聞き違い」が頻発するのだそうです。
‥‥
ところで、対話の技術の中で、「復唱する」ということが極めて重要なスキルだとは、よく指摘されるものですね。英語では「パードゥン?」。「えっ?」といった言葉で、もう一度言っていただけますか? という意味を含んで、「今あなたが話したことは、こういうことですね?」と確認するスキルですね。
これを怠ると、実は勝手な思い込みで、約束の時間だとか場所だとかを決めてしまい、あとあとトンでもない失敗をやらかしてしまうことになりますので十分注意しましょう。
あっ、いかんいかん。
そういえば、明日のミーティングの場所は、どこだと言っていたのかな‥勝手に霞ヶ関と思い込んでいたけど、本当はどこだったか‥‥困ったな‥‥。私の音声知覚は、ほとんど最近「予測間違い」が多いみたいだ。