「祖国とは国語」の大ヒット | 考える道具を考える

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 藤原正彦さんの「祖国とは国語」(新潮文庫)が200万部以上の大ヒットを飛ばしているという。「国家の品格」もまた大ヒットである。

 今や書店の文庫ゾーンには藤原先生のコーナーまで登場している。大変喜ばしいことである。

 私もまたファンの一人として、何度か藤原先生の著作について触れてきた。皮肉にも数学者が国語を論ずるということに大変興味を持ったからだが、何よりも、書かれている言葉の旨さに共感したことが大きい。日本語の文章のお手本だと思ったのが共感のポイントだ。

 数学の学力を見れば、その国家の10年後の成長が予測できると言い切る藤原先生は、心底、日本の将来を心配している一人だと思う。そして数学の力は国語の力の強化なしに向上しないと看破した提言に共感するのである。

 価値観の多様化、経済のグローバル化などの進展は益々進む。確かに、国際社会の中の日本という視点抜きに、今の私達の生活は語れない。これだけ情報が簡単にしかも自由に駆け巡る時代になれば、自分のアイデンティティの基盤なくして国際化は語れないというのも本当だろう。

 そして、日本の都市や農村の清潔な美しさ(東京が世界で最もゴミのない町という評価は本当だ)や、歴史という時間の重みを、十分に堪能したいと思うのです。
 日本人としての誇りを、日本の風土の中に発見したいと思うのです。

 そのためには、そうそう、日本語を勉強しなければいけませんね‥(苦笑)