映画「ヒメアノ~ル」(2016年日活)…友人に観てみてと紹介されて見ました。
(アマプラで見ましたが、NetflixやU-NEXT、WOWOWなどいろいろで見られるようです)
視聴の感想
以下に、正直な感想を書いてみます。
異なる意見もあるでしょうけども、その意見も全く否定しません。
(内容にはネタバレを含みます!ドラマを視聴後に読むようにしてください)
ドラマの概要
映画の「ヒメアノ~ル」。森田剛主演で、森田剛が猟奇的なストーカーの役を演じる。
ヒメアノ~ル(Amazon Prime Video)
タイトルの意味は「ヒメトカゲ」という体長10cmほどの小型爬虫類で「強者の餌となる弱者」を意味しているらしい。
男性に好かれやすい女性が、複数の男性に好かれたり、追いかけられたり、ストーカーされたりする話です。
[主な登場人物]
岡田(濱田岳)… 清掃会社で働く小市民
安藤(ムロツヨシ)… 岡田の同僚の先輩でユカと付き合いたくい
ユカ(佐津川愛美)… カフェ店員で男性に狙われやすい性格
森田(森田剛) … 岡田の高校時代の同級生でユカのストーカーで猟奇的な性格
和草 … ホテルマンをしている。岡田と森田の高校時代の同級生で森田に脅されてお金を貢がされている
川島 … 学生時代、森田とホテルマンをいじめてた
この映画で検討したいポイント
いきなりですが、この映画で一番のポイントは「ストーカーを回避するには何をしなければならなかったのか」かなと思う。
よりシンプルに、ホラー的な映画として見ることもできるが、ここでは何か学びを得る方向で考えたい。
結果的にユカは死ななかったが、非常にリスクの高い状況にあったし、PTSDなどの被害を受けた可能性も高い。
岡田や安藤も大きく負傷したし、和草やその彼女は殺害された可能性が高い。
いくつかの点に注意していれば、回避できた可能性があるため、そこについて検討し今後の何等かの教訓にしたい。
各登場人物が不用意だった点
岡田(頼りない男性)
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こっそり付き合うという割に会い方が不用意で追跡されればすぐにばれてしまう。
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安全を重視すれば言う必要がないのに、付き合ってることを先輩に言ってしまう。
先輩にばれることも問題だが、そこからさらに他人にばれる可能性も考えるべき。 -
岡田の実家に電話されて森田に住所がばれた。
実家の電話番号がばれているなら、親などには、ストーカーのことを話して、絶対に個人情報を教えないように事前に言っておくべき。
安藤(ユカを追いかける先輩)
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森田を追いかけるときに、不用意に一人で追いかける。
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しかも見通しの悪いところに入り込む。その結果、森田に拳銃で撃たれる。
ユカ(狙われやすい女性)
- 岡田と同様、こっそり付き合うという割に会い方が不用意。
- 外であって先輩に追跡されてるし、先輩がいる前で告白しちゃう。全然こっそりじゃない。
森田(猟奇的ストーカー)
- 追跡するなら岡田の家も事前に特定しておくはず。
- 住居侵入までしておいて、相手が生理中だとして襲うのをあきらめる。(意味不明)
- 殺害した被害者の遺体を、外の庭に埋める。(まともな警官なら逮捕されてる)
和草(森田に脅されるホテルマン)
- 相手を倒すといっておきながら、準備ができてなさすぎ。
- 手で殴るとかじゃなく、初回から鈍器を使うべき。
- 森田を倒すなら、その手段を彼女に頼るべきじゃない。
川島(森田と和草をいじめてた)
- 森田と和草にやられる。そもそも1人で2人をいじめるのは部が悪すぎる。
(普通は10人とかでいじめるので反攻されにくい)
警官(家宅調査した)
- 明らかに返答がおかしい人なのに、宅内を調べるのに一人で入る。
- 一人なのに、相手に背を向ける。間合いの取り方がなってない。
- 外の埋められているものを先に確認すべき。
- 拳銃を所持しながら、細身の一般人に組み合いで負ける。
上記は、川島や森田など、問題を起こした側の不用意な点も記載しているが、ストーカーに対策する上では、当たり前のことにはなるが、
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個人情報や行動を他人に知られないようにする。
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ストーカーに追われた場合、不用意に近づくなどは避け、より確実で安全な排除手段を考える。
が重要ということになる。
考察とまとめ
(1) 岡田とユカはどう行動すべきだったのか
岡田とユカのあるべき行動は以下のように思う。
- 安全を守るためなのであれば、連絡はネットに限定し、会話もWeb会議などを使って、会う場合は絶対に足がつかず、追跡されても会っていることがわからない手段をとるべき
- ユカにストーカーの危険が及んでいることがわかったなら、顔が割れてる彼氏の家も特定されている可能性が高く、逃げる先は他の場所にすべきだし、移動手段もタクシーを乗り継ぐなど、追跡が困難な手段を使うべき。
- また、ストーカーの被害が及ぶ可能性が見えた時点で、危険な場合の安全な避難経路と避難先を確保しておくべき。
避難先は、ストーカーからユカと関係があると思われていない人の家などを前提とし、岡田が会いに行くような場合も細心の注意をすべき。
(2) まとめ(筆者より)
地震や火災の避難訓練などにも言えることだが、対策をするには
- その問題がどのように危険なのか本当に理解しているか
- それに対処するにはどのようにすればいいかを事前に準備しているか
にかかっていると思う。
例えば、女性が夜に襲われたりしないためには、自家用車やタクシーでの移動や、犯罪者が手を出したら確実にカメラなどの証拠が残るように工夫するなど、相手側に手を出しにくくする手段が必要。
また、個人情報や、人と会っていることを隠すような場合は、雑な隠し方では全く隠せていない場合も多いので、確実に追跡できないように工夫する必要があることになる。
また、緊急時に足のつかない避難先や避難手順を確保しておくことも大事ですね。