すエビスガーデンプレイス内にあるガーデンシネマで
「コットンテール」観てきました。
公開初日、朝の回、30人弱の方が来ていたでしょうか。
こんなところに映画館があったの知りませんでしたが、こじんまりとしたおしゃれな映画館。壁には往年の名優たちの写真がたくさん飾ってあり、カフェもおしゃれメニューで。
久しぶりに映画を観たけど、また行きたい映画館でした。
映画とは関係ないけど、冬季限定ホットチョコレートを頼んだんですよ。これが、昔パリのアンジェリーナで飲んだショコラショー(仏語でホットチョコレート)以来の濃厚(すぎる)味。。ここで鼻血出たら、亮ちゃんが男前すぎるからなのか、チョコレートのせいなのか、わからんな、と思いながら鑑賞していました
コロナ禍の中、人見知りで偏食な亮ちゃんが
1人で(たぶん)渡英して、
隔離されて、毎日のPCR検査に耐えて、冷たいピザ食べて、日本から簡易炊飯器を持って行って、毎日おにぎり作って、頑張って撮影した作品。
なのに、撮影以降全く音沙汰がなくて、やっと約3年後の今日公開された作品。
そう思うとエンドロールのRYO NISHIKIDOの文字が出たときの感激もひとしおでした。
そして。この映画、セリフがすごく少ないんですよ。
この少ないセリフの中、表情と雰囲気で伝えなくてはならない。皆さん名優さんでお上手なのはもちろんですが、やはり錦戸亮。表情の演技をさせたら右に出るものはいないでしょう。
(以下ネタバレしてます!)
リリーさん演じるこのオヤジがまたとんでもないヤツで。
コットンテールと言う可愛らしいタイトルに
美しい音楽と美しい風景、家族が互いに思い合う美しい物語。。を想像してたら、ちょっと違った。。
いや、映像はきれいなんですよ。リリーさんが自転車こいでるポスター見てもとてもおしゃれで素敵。。なんですけど。。
冒頭、タコが出てくる。
タコは多幸で日本では縁起の良い食べ物。
でも諸外国ではタコは悪魔の使い。
タコを食べる国は本当に少ないから
(美味しいのに)
(食糧難になったらコオロギよりタコ食べたいわ)
たぶんイギリス人の監督さんは日本で感じた異文化を強調したくて、タコのお寿司を最初に出したのかな?
(でも寿司屋カウンターで初対面初デートはないな〜)
明石タコとかマダコとか高級タコはあるでしょう。
旬のタコは美味しいし、思い出の味なのでしょう。
マグロは手が出ないってちょっと小バカにされた腹いせもあるでしょう。
でも、だからって盗むなよ、オヤジ。
このオヤジが非常に身勝手で、なんか何考えているかわからなくてイライラする。
電車のチケット予約してるのに、勝手に出かけて、間違った場所へ行って道に迷ってしまう。
駅に停めてある自転車も盗む。
盗んだ自転車で走り出す。15才か。
スマホも持っていなくて、ガラケーのバッテリーはなくなってしまう。トシ(亮ちゃん)が何度かけても電話が繋がらない。これ、本当にイライラするのよね。
しかも大事な3〜4才の娘を勝手に異国の地に連れ出して、3時間も帰ってこない。もちろん連絡はつかない。どこに行ったかわからない。
トシ、優しいなー。と思った。
私なら、もう大ゲンカだよ。
いつ錦戸さんがブチ切れるかブチ切れるか、ハラハラしながら見ていたけど、トシはグッとこらえて、感情をぶちまけたりはしない。怒ってたり、イライラしたりしているのは伝わるけど。
何度も 病気なのはこのお父さんなのでは?と思いました。
しかもしかも殺人?!え?!
これは違ったらしく、トシもホッとするのだけど。
そうなのか?と思ったら、出来なかったんだ。と。
リリーさんがまたこの異世界に住んでるような飄々とした、漂うクラゲのような父を非常に上手く演じているので、ちょっとこんな人が身内にいたらどうしたら良いの?と、娘や嫁目線になってしまって途方に暮れる。
この役、最初渡辺謙さんが演じる予定でしたよね。
渡辺親子がこの親子を演じたら、いったいどうなったんだろう。。
亮ちゃんは耐えて耐えて冷静によく頑張る役。
クラゲのような父と違って、きっとちゃんとした会社に勤めていて、きちんとお金も稼いでいる人。
その対比がね。
分かり合えない父子と言うより、まったく分かりあおうとしない父。
でも最愛の妻を失って正気を失ってしまっている父にどうにか寄り添おうとして、お母さんの望みもかなえようと奮闘するトシ。という難しい役を亮ちゃんは非常に愛情深く、自然体で演じていたと思います。
そして、奥さんに対しても、子供に対しても優しいの。愛情深いお父さんで夫。
そんな息子を息子のほうが悪いみたいに言うんだもんな。
若くして、病気になってしまったお母さんもかわいそうでした。
やばい、万引きオヤジにイライラしすぎて、亮ちゃんの美しさと演技を堪能できなかった!
近日中にまた見にいきます。
2度みたら、また印象も変わるかな?