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てくてく @ the world

太短い足でてくてくと、たくましくあるいはなさけなくも、世界を渡り歩いた記録です。

マニラで遠くへ行くタクシーを雇ったら、

結局ある中年男性運転手が

乗せていってくれることになりました。


ところで、若干不安を感じるのは、

の人のが見かけが、

映画に出てくる悪役そのものだということです


絵に描いたような、わる。

3Dから飛び出たような、わる。

動いて運転する悪役顔。


どれがいちばんこわいでしょう。


マニラの悪役商会か。


しかし、会社で働く人なのだし、

中味はそうわるではないはず。


やはり店舗のあるところで頼んで良かった、はず。


はずはずと言い聞かせながら、

はずが当てにならないところが困るのよね、と憂います。


ゴンザロさんは愛想の良いタイプではないようで、

たまにちらっと振り返るものの、

特に話しかけてきはしません。


車は高速道路様の道へ入り、進んでいきます。

それはいい。


そんな道を気持ちよく走りながら、

運転手(仮名ゴンザロさん)は、

まもなく携帯電話を取り出して、

「ああ、おれ」という感じで誰かと気楽に喋り始めました。


気楽だけれど、なんだかドスが効いています。


話し込んでいます。


ますますドスが効いてきます。


ミラーでちらちらこちらを見てくるのも気になります。


ゴンザロさん、私は別に不審な動きをしていませんから、

前を見よう。


その動きが私には不審です。


そして、なるべく安全運転を心がけてもらえるとありがたい


マニラで安全運転。


どのくらい重視されているのかわかりませんが、

外国人乗客からのささやかなお願い。



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さて、そのときのミッションは?


行き先はマニラ…からタクシーに乗って

いつか着く街。


車でどれくらいかかるか聞いても、

先方のお返事は

「よくわからない」


よくわからないならしかたありませんね。

あはは。


私はそこですることがあり、

その後マニラ市内のホテルに泊まるというスケジュールです。


先方はテクノタウンで周囲になにもないことを考えると、

タクシーはマニラで雇い、

待機してもらうのがよさそうです。


どれだけペソを両替すればいいか、頭を悩ませる私。


ホテルから空港の値段を

参考にしていいのかどうかもわかりませんがな


空港ロビーの、出迎えや偽出迎えや

自称ガイドや自称運転手の間をすり抜け、

ターミナルの外に出ます。


南国のまったりとした空気に包まれながら、

よし、タクシー会社発見。


たしか2軒ありました。

価格を競わせるか。

とりあえず様子を見ましょう。


流行っていそうな方に入ろうと観察します。

微妙…です。

おそらく少しだけ流行っていそうな方に入ります。


ここは、前払い制なのでまずは値段交渉です。

状況や予定の待ち時間を説明すると、

料金窓口担当の若い女性はしばらく考え、

電卓を叩いてこちらに見せます。

にっこりさくさくっと交渉し、

そこそこに値引きをして貰いました。


ぼっていたのか、まけているのか、

おそらくは両方です。


この値段を持って隣と競合させてみるか、

というにはお手頃そうな値段になったので

無理はしないことにします。

安全のことも考えよう。


私は、かつてバンコクのトゥクトゥク運転手に値切りすぎ、

相手を怒らせたことがあるのです。


「もういい!勝手にしろ!(たぶん)」と激怒して去る運転手。

「さ、じゃあ、次を当たるか」と、

他の人のところに歩いていくと、

「もういい!勝手にしろ!(たぶん)」と戻ってきて、

ぷんぷんしながら私の言い値で乗せていってくれました。


たしか、30円くらいの攻防でした。


乗ってみれば、思っていたより距離があったので、

反省して少しチップを渡したものです。


ちょっと機嫌を直してくれましたが、

まだ怒っていました。


そんなに怒っているというのに乗せるほうも乗る方も、

ちょっといかがなものでしょう。


バンコクの暑さと庶民の暮らしでは

ときにそんなことも起こるのです。


あんまり値切りすぎるのは、

その人の労働力を軽くみることになってしまうから

ときに失礼、とそのときの経験から思います。


ましてや、これからどことも知れぬ街まで

乗せていってもらうのよ~。

相場を知らなくてもだいたいの底値を出すやり方はあるものの、

シビアに交渉する場面ではありません。


円満に話がまとまったところで空港に行って、

必要な両替をしてきます。

なかなかスムーズです。


しかし、両替レートをチェックしていても、

声をかけてくる謎の運転手たち。


レート表を見ながら、「トゥー・レート」と言っても

まったくウケてくれないので、がっかりです。


バルセロナFCのように丁寧にパスを

拾ってくれるわけではありません。


まだまだだ。


この運転手たちの営業力も、私のパスセンスも。


タクシー会社に戻り、お支払いを済ませたら、

女性が運転手たちに声をかけますが…、

なんだかみんな首を振っています。


なぜに?


行きたがっていません。


もしかして値切り過ぎちゃった?

それとも、帰りが遅くなるのがいやなのか。

あれれ。



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レアル・マドリードのカンテラ(下部組織)出身エリート、

見かけに寄らない瞬間沸騰機ぶりと

恐るべきパスセンスをときどき見せてくれるグティ選手。


以下、本人に配慮し、Gさんとします。

今更とは思いますが、せめてもの心遣いと察して頂ければ幸いです。


さあ、Gさんは次の訪問先、香港に行かなければならないのに、

スーツケースに座って途方にくれています。


椅子に座って、ではないところが、

また哀愁を倍増させております。


どうしたの?


「パスポートが見あたらないんだ


」どういうこと?よく探した?


「うん、でも見あたらない」


心当たりは?


「それは…もごもご」


Gさんはどうやら日本滞在を満喫していたようです。

遊びに行って、どこがでなくしてしまったらしい。

らしい、というのは本人もよくわかっているんだかいないんだか、

いまひとつ歯切れが悪いからです。


しかも、本当は前日に気づいていたのに、

言い出せないまま成田空港まで来てしまったとか、なんとか。


もう、Gさんったらシャイなのね。


ではなく、「うーん、でもなんとかなるかもしれないし」

という根拠のないポジティブさゆえなのか、

物事を甘く考えていたのか。


奔走しているであろうチームスタッフと、

巻き込まれているであろう航空会社が気の毒です。


でも、いくらトップ・アスリートで身分がはっきりしていても、

パスポートがないと出国できないのですね。

そして、香港の入国はどうする?


早めに自白していれば、チームスタッフと本人で

スペイン大使館に相談することもできたのに、

Gさんったらもう。


そうこうするうちにチームは出発してしまいました。


Gさん置いてきぼり。


しかし、スタッフとスペイン大使館は頑張った。


Gさんが頑張った気配はありませんけれど、

とにかく特例措置がとられました。


その方法。


「大使館員が都内から成田空港まで駆け付け、

その場でパスポートを発行する」


VIPってすごい。


しかしおおごとです。

落ち込みながら、インスタント写真を撮影したりしたのでしょうか。


「レアル・マドリード旅のしおり」に

「念のため、予備の写真を用意しましょう」

ってあったから、持っていたよって、そんなわけないな。


人々を騒がせながら、

出来立てほやほやの湯気がたっているようなパスポートと


SEASONSのロゴが入ったチケット

(スポーツ新聞より。たしか良い笑顔でした)を手に、

Gさんは夕刻の便でチームのあとを追っていきました。


JALなのね。


そこじゃない。


香港便は本数が多いから良かったね。


レアル・マドリードは翌年も日本にやってきました。


やるかな。


まさかね。


でも、Gさんならやってくれるに違いない。


「Gさん、パスポート紛失!」の海外発ニュースを見たり、

ソシオ(クラブ会員)の友達と、

「さすがGさんだね」と話したと思うのですが、

あまりのことにちょっと自信がありません。


ネタだったのかも。


ただ、Gさんはサッカーにおいては、まさに天才

故にか、ちょっと違う世界に住んでいる様子の人ではあるのでした。


アジア・ツアーにもの申したのは、

パスポートの件のせいではありません。


たぶん


私などが考えても、それはハードで、

試合を生で観られるのは嬉しいけれど、

選手は大変なのでは、調整に影響するのではないか、

と心配もしたのです。


でも、「あれ、もしかして」と疑わせるくらいお肉をまとっても、

華麗な個人技を見せてくれたロナウドを思うと、

なんだかもうよくわかりません。


言えることはふたつ。海外でパスポートはとても大切。

VIPであることは、さらに大切…なのかな。

VIPだからこそ、面倒をかけないよう心がけたほうが良いかな、

とも思うのでした。




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レアル・マドリードの眩しすぎる来日をお迎えし、

ありがたい気持ちになったところで、ひとっ飛び。


帰国して、旅するビッグ・クラブの親善試合を観戦しました。


フィジカル、テクニック、イマジネーション、

組織だったバランス、

そして、ビッグ・クラブの一員としてのプライド、

すべてが素晴らしく感じられます。


全力を出してはいなくても、

観客に失礼な手(足?)の抜き方をしてはいません。


トラップなどの基本的な技術、全体の動きが美しく、

無駄がありません。


ロベルト・カルロス選手は、

たまにサービスで無駄にテクニックを披露して、

観客を沸かせておりました。


そんなときも、エルゲラ選手、イエロ選手や

マケレレ選手が後方で、もしものときに備えているのでした。


ロベカルといえば、予定されていた日本でのサッカー教室を

直前になってキャンセルし、急遽代理として駆り出された

加地亮選手の話が印象深く思い出されます。


彼は当時そう知られた選手ではなかったと思いますし、

「ロベカル!ロベカル!」と、

この日を指折り数えて心待ちにしていたであろうこどもたち。


お互い微妙気まずい状態です。


加地選手はとても真面目で、

サッカー少年たちの落胆する気持ちを察したのでしょう。


「ロベカルじゃなくてごめんな」


皆にそう言ったのだそうです。

彼だって選ばれたJリーガーなのに。


その後、彼はジーコ監督によって見いだされ、

散々代表サポーターに、下手だの、なぜだの言われながら、

日本代表として彼なりに献身的なプレーをこつこつ続けたら…

あれ、いつからかだんだん巧くなっている。


ドイツW杯前のコンフェデレーションズカップ

(六大陸の各代表国が出場します)で、彼は花開きました。


急に別人のように野生の美しい生き物のようにピッチを疾走し、

攻撃的でありながら、守備もきっちりとこなし、

暑い中でそれは運動量豊富に大活躍したのでした。


あの地味な加地選手が、こんなにも華麗なプレーをするなんて。


彼を見いだし使い続けたジーコ監督の偉大さと、

それに応えた選手の強さと地道な努力に頭が下がり、


加地選手、今なら


「ロベカルじゃないけど、僕が来たからサッカーしよう」


って言えるよね、とテレビの前で心打たれてしまいました


あのとき、内心ロベカルじゃなくて激しくがっかりしたこどもたちも、

「僕、あの選手に教わったんだよ」と誇らしかったことでしょう。

彼が活躍することは、あのときがっかりしたこどもたちを

数年かけて癒すことになった気がします。


ちなみに特別に華麗だったのはそのときだけでした。

フォーメーションと選手の性格の問題かと思われます。


非常に脱線しましたが、

とにかくスポーツの素晴らしいプレーというのは、

ときにまさに芸術であり、

喜びや力や感動を見る人に与えてくれるのでした。


レアル・マドリードドのみなさんは、

家電量販店を貸しきりにしてお買い物も楽しみ、

フィーゴ選手は寿司店を訪れ、

ロベカルは六本木近辺でサンバサンバで盛りあがり、

日本滞在も楽しんでくれたようです。


さあ、では次の訪問先、香港へ。


のはずでした。


成田空港。


スーツケースに力無く座り、

ぼんやりと取材カメラに視線を向ける(スポーツ紙より)、

一人の金髪美青年。ホセ・マリア・グティエレス・エルナンデス選手、

愛称グティ。


さっぱりと略されていますね。


カメラを見ていますが、取材を求めているわけではありません。

たぶん、助けを求めています。


どうして?




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その日、私は待っていました。


どこで。


成田空港2Fの出国口を見下ろす通路で。

なにしろ、出国口の近辺はおそろしいひとだかりで、

とてもなにも見えそうになかったのです。


なにを。


…ふふふ。


それは夏場のお小遣い稼ぎ、もといアジア・ツアー中の、

レアル・マドリードご一行様。


たまたま出発日に来日が重なったので、

少し早く来てミーハーしていたのです。


興味のない人にはまったく、なにそれなお話ですが、

私にとっては一大事です。

いや、練習試合ももちろん観に行くんです。

でも、せっかくなのでお出迎えをしましょう。


「誰か来るんですかー?」とか訊ねる人が時折います。


答えを聞いて去る人も、仲間に加わる人もいます。


やがて、警備が俄に慌ただしくなり、

そろそろご登場の様子です。


地上係員と警備の人がドアから出てきました。


ま、眩しい!


なにか光り輝くひとたちが、

ゆっくりと優雅に歩いています。


本当に発光しているようでした。

LEDも真っ青です。


…青色LEDか。

あれよりもっと光って見えました。


クリスマス・ツリーのぴかぴかを

これでもかと飾っていたからじゃありませんよ。


当時、長身の選手が多く、揃いのスーツを着て、

背筋がすっと伸び、歩く姿もとても品良く美しい。


すごい声援があがります。

にこやかに手など振ってくれます。


選手の名前が叫ばれます。

「ロベカルー」「フィーゴ」が多いように思います。


心の中で、大興奮しながら「あ、サルガド」

など一人一人見てみます。

サルガドさん、特に紳士だー。

写真ではヒッピーにしか見えないのに。


そして、私の大好きなツー・トップもやってきました。


ああ、なにあの美しいひとたち。


「本物を間近で見ると信じられないくらい格好いいよ」

とは聞いていました。


確かに信じられないくらい格好いいというか、

「凄いものを見た!」

という驚愕とありがたい感じが湧いてきます。


これが世界のトップ・アスリート。

エリート中のエリートたち。

たしかに銀河軍団です。

心から納得、そして銀河すぎて眩しい。


どの世界でも超一流の人たちというのは、

特別な輝きを放っているのでした。


この輝きは、それぞれの語り尽くせない努力や

たくさんの物語から発するもの。


乗り出すよりも、のけぞってしまう感じがあります。


あんなすごい輝きを見たのははじめてでした


さあ、銀河軍団ご一行様、余暇には日本も楽しんでください。

バルセロナに日本料理店を経営する、

ルイス・フィーゴがおいしいお店に案内してくれるので安心です。


ちなみにフィーゴのお店は、

FCバルセロナからの移籍が決まったとき、

怒ったバルセロナ・サポーターに襲撃されたことで有名です。


両チームは宿命のライバル関係なので、

初対決のとき、ピッチに「豚の頭」が投げ込まれたことでも有名です。


どうやって持ち込んだんだ。


サッカーといえば、トヨタ・カップはなくなり、

クラブ・ワールドカップとシステムを変えました。


世界一のクラブを決める決勝戦が自国で見られるとは、

なんてすごいことなんでしょう。


決戦の日、両チームとも、良いプレーを。


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