カエルの歌が聞こえてくるよ~ ゲロ・ゲロ・ゲロ・ゲロ・グヮ・グヮ・グヮ♪ かえるの歌が~♪
という小さい頃によくうたっていた歌がリフレインして、そして輪唱となって、松本ナワテ通りに響きわたっていた。
かえる君たち(正式な名前は不明、2匹いる)の音頭で、歌っているのは、背中に「仕事人」の文字がある黄緑のお揃いのTシャツを着た50人をこえる地元の大学生(信州大学・松本大学)。ナワテ通りの商店主ともに、このイベントの企画運営に関わっているかえるまつり実行委員に参加している若者達だ。
今年で10回目で、6月25日(土)、26日(日)両日におこなわれた。10回目に因んで今年のテーマは「ありがとう。」
祭りの来場者からは、"ありがとう"コメントを紙に書いてもらい、それを、カエルのかたちになるようにボードに貼っていた。
それを見ると、両親や友人に、そしてこのナワテ通りやかえるまつりに感謝を述べるコメントなどがあった。
■カエル神事
カエルの合唱がすみ、開幕セレモニーが終わってから、ナワテ通り中央にひっそりと鎮座する「カエル大明神の神事が始まった。
祠にはしっかりと鯛、果物のお供えものが。
ここで神主(本物です)による神事がおこなわれるのは、1月2日とこのかえる祭りの初日。カエル大明神ができたのは昭和47年(1972)であるので、今年で建立39年のなる。そろそろご利益があっても・・・。
神主が、五穀豊穣、地域の発展、子孫繁栄等の祝詞をカエル大明神にささげ、参拝者の方を向き、お祓いをする。
その後、ナワテ通り商業共同組合、縄手商業会、仕事人(信州大学・松本大学有志)の代表が、お祓いを受け、順に玉串をささげて、参拝をおこなっていった。その後の続いて一般のお客さんの参拝がはじまる。
ご利益があるのを信じてか、ただ参拝者に配られるかえるまつりストラップ(限定200)欲しさか分からないが、多くの人がこの祠の前に列をなしていた。
神官によるかえる神事がはじまってしばらくすると、晴れ上がっていた空が急に曇りだした。そして雷が鳴ると同時に大つぶの雨が降り出した。神事が終わり、参拝がはじまっても、ますます雨は強くなるばかりだったが、しかしそれから間もなくして止み、もとの青空が戻ってきた。雨が降っていたのは30分くらいだけであったろう。
かえるまつりは2日間の期間でおこなわれるが、雨が降ったのはその時だけであった。
朝からピーカン状態で路面の石畳を熱し、午前中というのに気温が上昇していたので、雨がそれを冷まし、また風もどこからか流れてきたので、多少なりとも涼やかになり、雨を気にしなければ、参拝の行列を並ぶのがそれほど苦に感じなかった。
また気温がひんやりし、また時折響く雷鳴が、空気感を一気に変えたことで、祭りとしてのおごそかさが多少なりとも?感じられた。雨が好きであろうカエル大明神がおこなった粋な演出のようであった。
愛嬌を振る舞きながら歩いていたかえる君は、雨が降るとはしゃぐのでなく、雨宿りし、一休み。
雨には弱いようだ。・・・着ぐるみであるから当然ですが。
■カエル市場
かえるまつりでは、毎年カエルグッズを販売する工芸作家や雑貨屋が集まるカエル市場が開かれている。今年は27軒の出店があった。
かえるまつりは、カエラー(カエル好き)達が日本各地から来るイベントであり、このカエル市場でカエルグッズを買うことを目的にしている人も多いようだ。いくつかのブースを紹介する。
「風来モッケ旅団」のブースの前には、かえるまつりがはじまる前から行列ができ30人ほどが並んでいたが、その後ぞくぞくと人が並び、50人程度の大行列。カエル市場で一番人気があったブースである。
“カエルブローカー”末吉晴男さんは、並んでいる一人一人に丁寧に作品の紹介をしていた。
古風な感じな鞄につめられたカエル達が次々と売れていく。初日
の午前中に作品がなくなりそう。
ご主人の石野善浩さんが、デザインしたカエルが描かれたTシャツや、ポストカードやマッチなどが売られていた。
左写真のものは「ヨミガエルTシャツ」として売られていた藍染のTシャツ。東日本大震災からの復興を祈って制作。売り上げの一部(1000円)を義援金として寄付するとのことだ。
「KENGTARO」
ガラス工芸作家の高山健太郎さんのブース。
カエルを題材にしてペンダントをはじめとする小物を販売。
小ガエルをモチーフしており、かわいらしいが写実的な感じを受ける作品が多い。
左写真のものは、木工作家とのコラボ。カエルが木の中に入っており、おそるおそる外の様子を見回しているようだ。
「りんむう」
エスニック文化と旅が好きで、もちろんカエルも大好きで、静岡県で雑貨屋を営む女店主のお店。
かえるまつりには、アジアンチックのカエルを多数出品。
パラシュート使う前に、どうやって空に?
ブリキでできた楽器を演奏するカエル達。手前のカエルは読書中。
「空工房」
細かい研磨剤を吹きつけガラスなどに模様を描くサンドブラストの作品を販売。
オリジナルキャラ、空くんが描かれた作品多数。
いろいろのところから幸せを持って帰るカエル君であるとのこと。
「ひなさく堂」
けろ焼き(かえる大判焼き)の販売。カエルの“ゲコタン”の焼印がついている。種類はアンコ・クリームといった定番から、チョコ、味噌あん、抹茶あんといった変わりものもあり、その種類によってゲコタンの表情が異なりおもしろい。

「まめプロ」
粘土で ハンドメイドフィギャアや、キャラクターグッズのオリジナルデザイン制作をおこなっている工芸作家のブース。
かえるまつりに出店したいがために、カエルグッズをつくるようになったという。今では制作するカエル君は進化し、関節が動くものも販売されている。
「ゴジの革屋」
カエルバックやカエルコインケースなどの革製品を販売している。これらのものを制作するのは店主のゴジさん。ゴジラが好きだということでその名前にしたという。
ゴジさんがつくるカエルバックは、工芸の世界で評価されており、日本革工芸展で「東京都産業労働局長賞」を受賞している。
カエル市場の各ブースを回って、その店主の何人かと話しをしたが、販売しているカエルグッズについてたずねると、楽しそうに答えてくれ、いずれの人もカエルのことが好きであると述べていた。
お客もそうだが出店者もカエラー。そう、かえるまつりはカエラー達の祭典なのである。だからお客も出店者も毎年このイベントに来るというリピーターが多いようだ。先に紹介したガラス工芸作家の高山健太郎さんは「顔なじみの人と毎年再会するのが楽しい」と言っていた。
■かえるまつりのカエラー達
カエラー達は、かえるまつりにおいて、カエルが描かれたTシャツを着たり、カエル帽をかぶったりして、カエルコスプレをして楽しんでいる。
お母さんがカエルルックでないのが残念。

カエルマスクのお姉さん?
顔がむれそう。気合が入っています。
お母さんも楽しそう。
雨が降ることを予想してこのカッパを用意していたご両親のカエラー度は相当高い。
「天は自らを助くる者を助く」
カエル市場のブースで、カエル帽をかぶり商品を売る女性。出店者もお客と同じくカエラーです。
ナワテ通りは150メートルくらいの長さなので、普通に歩いて5分とかからないが、その道をカエラー達は行ったり来たりして、各ブースをのぞいたり、ナワテ通りの各商店に入ったりして、楽しんでいる。
また過去のかえるまつりや他のカエルイベントで知り合いになった人同士で「ゲロゲロ」と挨拶はしないまでも、カエル情報を交換している。
この空間にいると、特にカエル好きでない人も、カエルがかわいく感じてきて、思わずカエルグッズを買ってしまいたくなるから不思議。そうなったらもう立派なカエラーである。常にカエルのことが気になり、カエルグッズがいつのまにか部屋にあふれるようになるのは間違いなし!?
これをきっかけにカエラーになった人は、また来年もかえるまつりに来るのだろう。
実際このイベントにおとずれる人は毎年増え、またカエルコスプレイヤーも増えている。


























































