mentawai boat→trip 2009 chapter 7 Choice
1月18日
朝7時に起きると、天気は満点の晴れ!だった。
船は昨夜入ったレフトのポイントの近くで停泊したため起きてコーヒーを飲みながら、少し遠めだが波をチェックした。すると、自分たちの船の近くに別のボートトリップの船が停泊していた。サライナより1.5倍はありそうな船には外人サーファーがいるみたいだったがレフトのポイントには誰もラインナップしておらず、穏やかな空気が流れていた。
「彼らは明日帰るんです。波も小さいし、最後くらいのんびりしているか、酒でも飲んでいるんでしょう」とたかさんが言った。
昨日よりも波のサイズがもっと下がっているような感じがするし、波数ももっと少なくなっている感じだった。ディンギーでライトのポイントを見に行ったがいつ波がくるかわからないくらい(というかここ本当にポイントなの?)に静かな海になっていた。しょうがないのでまた昨日のレフトでやろうということに。ディンギーにみんなで乗り込む前にたかつぐといっぺいくんが早々と自身でパドルアウトしていった。
おそらく少しでも先に行き、その間だけでも2人で貸切りでやれればセットが乗れる回数は 増えると思ったのだろう。
俺がデッキでゆっくり用意していると、あの別のサーフボートから
ディンギーで向かってくるヤツがいた。そいつは長身、長髪、だいぶマッチョで、髭ももっさり生えていて胸毛もガッツリ生えているレスラーみたいなヤツだった。
ただ顔の鼻の付近が大怪我したみたいに腫れ上がっている。
そして船に乗り込んできて勢いよくデッキにあがってきたそいつは、挨拶(ドイツ生まれのオーストラリア人らしい)をして聞きたいことがあるといってきた。手にはたくさんの薬を持っていてその薬がそれぞれなんの効果のあるものなのか聞いてきた。そしたらしのさんが「あたし看護婦だから見してみ~」って。えっそうなの??? なんかすごくしのさんが頼もしく思えてきた。薬の裏を見て「あ~これは痛み止め」「これはかゆみ止め」
すらすら答えるしのさん。 さすがだなぁ~と感心する俺。話を聞いてる間も、顔の怪我が気になる。「でもこの薬なんで必要なの?っ聞くと」
オージーは陽気に答えた。
「昨日の午前中波乗りしてて波に乗ってインサイドまで行ったんだけど、ぎりぎり浅瀬までのって沖に戻ろうとしたんだ。したら大きめのスープ(波が崩れた後の白波)が来ちゃってよ~
そんでもってリーシュがリーフにひっかかって身動き取れなくて板を離して自分だけスープにうまくダイブしてやり過ごそうと思ったんだけど
着水した場所がそこだけすんごく浅くて顔面をそのままぶつけちゃって。鼻のしたが裂けてバックリ切れちゃったよ。」
・・・どうりで悲惨な顔になっているわけだ。しかも処置としてアロンアルファでくっつけたという。「近くでよ~く見てみろよ」って顔を突き出してくる。
みんな「いい、いい」って嫌がる。
「みんなは縫えって言うんだけど、そんなの必要ねーって言ったよ。
なんせ俺はタフだからなっ」ガッハッハ~~~。オージーは胸を叩いていた。完全にゴリラである。この馬鹿みたいな心の強さはある意味、見習いたい。したら今度はしのさんとあいちゃんをナンパしはじめた。こっちの船には若いかっこいい男がいるぞ。今夜2人で飲みに来なよ。
いい音楽でダンスしよう。
完全にスケベ顔でチークダンスを踊る格好でステップをする姿にしのさんもあいちゃんもドン引きだった。帰り、またディンギーに乗り込もうとしたオージーがサライナの外壁の手すりに捕まったら全体重をかけて捕まりつつディンギーに足を着こうとしたので、そのまま手すりをもぎ取ってしまった。
一同唖然・・・。
そして「俺はタフだからな。」とまた笑いながらゴリラみたいに胸をドンと叩く。
去り際は苦笑いしながらも謝っていたが、まるで嵐のように来ては物を破壊して帰って行った。
そんなこんなしてるうちに少し遅れたけど昨夜のレフトのポイントに行った。
あいちゃんだけはライトのポイントでやるというので別行動に。
着いて「どお?」と聞くとたかつぐも、いっぺいくんも昨日より全然波が来なくて
正直厳しいなぁと言う。とりあえず波を待つがセットでたまに胸ちかくだった。
それがたま~にしか来ないもんだから俺たちだけでやっていても全然波がまわってこない状況に。
メンタワイはオフシーズンのこの時期でも胸~肩はあると聞いていたが実際そうでないときもあるということだ。さすがにモチベーションも続かず、早めにサライナに戻ることに。
ライトのポイントに行ったあいちゃんが戻ってきていて言う。「こっちも全然波なかったわ~、しかも外人のおじいちゃんがはいっててめちゃおしゃべりでなぁ、ずーぅっと話しかけてくんねん。せっかくたまにくるセットもその止まらないトークで逃してしまった。でもおもろいおじいちゃんやったわ~~」
昼飯を食べながら今後の予定をどうするか考えることに、このまま午後もここでやるか、それとも次へ進むか。
「進むとしたらどこに行くんですか?」
「スーパーレフト(仮名:名前は伏せておきます)ですよ」
そのポイント名は聞いたことがある。以前メンタワイに行った人のブログなどをみていたらよくでてくるポイントでとにかく素晴らしいレフトの波でメンタワイ屈指のポイントらしかった。
ならすぐ行くべきところだが、今日のウネリの小ささだと行っても全く波がないらしい。なぜなら目の前のレフトよりもスーパーレフトは基本的に波がもっと小さいのだから。
いち早くスーパーレフトに行っていつ波があがるともわからない状態で待つか、それとも動かずに気長に夕方もここで胸ちかいセットを待ちながらのんびりやって明日の状況で考えるか。
たかさんはみなさんで決めてくださいという。
と言われても非常に難しい選択だ。
あげくのはてにあいちゃんが「ひでやくんがこのトリップを言い出したんやし、リーダーだからどうするか任せるわ」と言い、みんなも「俺もひでやにまかせる」って感じで完全に俺に一任になり俺リーダーだったんだ。といつのまにか決まっていて、決断しなければいけなくなった。いろいろ悩んでも勘で天気や波は予想できないし、ましてや日本にいる時みたいに携帯で一時間毎のウネリ、風向きなどがわかるわけじゃないし。
午後ここでプカプカ海に浮いて日焼けばっかしていてもしょうがないので
「先に進もう!!」と言った。
みんなも「そうしよう!」と言った。
どこかできいた事のある言葉・・・。
目の前にあるのは運命ではない、選択だけだ。
という言葉。
まさに船の進路はリアルな選択だ。このリアルこそボートトリップの醍醐味かもしれない。
サライナは再び進みだした。
朝7時に起きると、天気は満点の晴れ!だった。
船は昨夜入ったレフトのポイントの近くで停泊したため起きてコーヒーを飲みながら、少し遠めだが波をチェックした。すると、自分たちの船の近くに別のボートトリップの船が停泊していた。サライナより1.5倍はありそうな船には外人サーファーがいるみたいだったがレフトのポイントには誰もラインナップしておらず、穏やかな空気が流れていた。
「彼らは明日帰るんです。波も小さいし、最後くらいのんびりしているか、酒でも飲んでいるんでしょう」とたかさんが言った。
昨日よりも波のサイズがもっと下がっているような感じがするし、波数ももっと少なくなっている感じだった。ディンギーでライトのポイントを見に行ったがいつ波がくるかわからないくらい(というかここ本当にポイントなの?)に静かな海になっていた。しょうがないのでまた昨日のレフトでやろうということに。ディンギーにみんなで乗り込む前にたかつぐといっぺいくんが早々と自身でパドルアウトしていった。
おそらく少しでも先に行き、その間だけでも2人で貸切りでやれればセットが乗れる回数は 増えると思ったのだろう。
俺がデッキでゆっくり用意していると、あの別のサーフボートから
ディンギーで向かってくるヤツがいた。そいつは長身、長髪、だいぶマッチョで、髭ももっさり生えていて胸毛もガッツリ生えているレスラーみたいなヤツだった。
ただ顔の鼻の付近が大怪我したみたいに腫れ上がっている。
そして船に乗り込んできて勢いよくデッキにあがってきたそいつは、挨拶(ドイツ生まれのオーストラリア人らしい)をして聞きたいことがあるといってきた。手にはたくさんの薬を持っていてその薬がそれぞれなんの効果のあるものなのか聞いてきた。そしたらしのさんが「あたし看護婦だから見してみ~」って。えっそうなの??? なんかすごくしのさんが頼もしく思えてきた。薬の裏を見て「あ~これは痛み止め」「これはかゆみ止め」
すらすら答えるしのさん。 さすがだなぁ~と感心する俺。話を聞いてる間も、顔の怪我が気になる。「でもこの薬なんで必要なの?っ聞くと」
オージーは陽気に答えた。
「昨日の午前中波乗りしてて波に乗ってインサイドまで行ったんだけど、ぎりぎり浅瀬までのって沖に戻ろうとしたんだ。したら大きめのスープ(波が崩れた後の白波)が来ちゃってよ~
そんでもってリーシュがリーフにひっかかって身動き取れなくて板を離して自分だけスープにうまくダイブしてやり過ごそうと思ったんだけど
着水した場所がそこだけすんごく浅くて顔面をそのままぶつけちゃって。鼻のしたが裂けてバックリ切れちゃったよ。」
・・・どうりで悲惨な顔になっているわけだ。しかも処置としてアロンアルファでくっつけたという。「近くでよ~く見てみろよ」って顔を突き出してくる。
みんな「いい、いい」って嫌がる。
「みんなは縫えって言うんだけど、そんなの必要ねーって言ったよ。
なんせ俺はタフだからなっ」ガッハッハ~~~。オージーは胸を叩いていた。完全にゴリラである。この馬鹿みたいな心の強さはある意味、見習いたい。したら今度はしのさんとあいちゃんをナンパしはじめた。こっちの船には若いかっこいい男がいるぞ。今夜2人で飲みに来なよ。
いい音楽でダンスしよう。
完全にスケベ顔でチークダンスを踊る格好でステップをする姿にしのさんもあいちゃんもドン引きだった。帰り、またディンギーに乗り込もうとしたオージーがサライナの外壁の手すりに捕まったら全体重をかけて捕まりつつディンギーに足を着こうとしたので、そのまま手すりをもぎ取ってしまった。
一同唖然・・・。
そして「俺はタフだからな。」とまた笑いながらゴリラみたいに胸をドンと叩く。
去り際は苦笑いしながらも謝っていたが、まるで嵐のように来ては物を破壊して帰って行った。
そんなこんなしてるうちに少し遅れたけど昨夜のレフトのポイントに行った。
あいちゃんだけはライトのポイントでやるというので別行動に。
着いて「どお?」と聞くとたかつぐも、いっぺいくんも昨日より全然波が来なくて
正直厳しいなぁと言う。とりあえず波を待つがセットでたまに胸ちかくだった。
それがたま~にしか来ないもんだから俺たちだけでやっていても全然波がまわってこない状況に。
メンタワイはオフシーズンのこの時期でも胸~肩はあると聞いていたが実際そうでないときもあるということだ。さすがにモチベーションも続かず、早めにサライナに戻ることに。
ライトのポイントに行ったあいちゃんが戻ってきていて言う。「こっちも全然波なかったわ~、しかも外人のおじいちゃんがはいっててめちゃおしゃべりでなぁ、ずーぅっと話しかけてくんねん。せっかくたまにくるセットもその止まらないトークで逃してしまった。でもおもろいおじいちゃんやったわ~~」
昼飯を食べながら今後の予定をどうするか考えることに、このまま午後もここでやるか、それとも次へ進むか。
「進むとしたらどこに行くんですか?」
「スーパーレフト(仮名:名前は伏せておきます)ですよ」
そのポイント名は聞いたことがある。以前メンタワイに行った人のブログなどをみていたらよくでてくるポイントでとにかく素晴らしいレフトの波でメンタワイ屈指のポイントらしかった。
ならすぐ行くべきところだが、今日のウネリの小ささだと行っても全く波がないらしい。なぜなら目の前のレフトよりもスーパーレフトは基本的に波がもっと小さいのだから。
いち早くスーパーレフトに行っていつ波があがるともわからない状態で待つか、それとも動かずに気長に夕方もここで胸ちかいセットを待ちながらのんびりやって明日の状況で考えるか。
たかさんはみなさんで決めてくださいという。
と言われても非常に難しい選択だ。
あげくのはてにあいちゃんが「ひでやくんがこのトリップを言い出したんやし、リーダーだからどうするか任せるわ」と言い、みんなも「俺もひでやにまかせる」って感じで完全に俺に一任になり俺リーダーだったんだ。といつのまにか決まっていて、決断しなければいけなくなった。いろいろ悩んでも勘で天気や波は予想できないし、ましてや日本にいる時みたいに携帯で一時間毎のウネリ、風向きなどがわかるわけじゃないし。
午後ここでプカプカ海に浮いて日焼けばっかしていてもしょうがないので
「先に進もう!!」と言った。
みんなも「そうしよう!」と言った。
どこかできいた事のある言葉・・・。
目の前にあるのは運命ではない、選択だけだ。
という言葉。
まさに船の進路はリアルな選択だ。このリアルこそボートトリップの醍醐味かもしれない。
サライナは再び進みだした。