GCHQのスパイ養成「奨学金付き」サマースクール | 鉄火のマキ@London イギリス教育事情一番乗り

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ディスレクシア&ADD持ちの無謀なオックスブリッジ受験体験記録。

 
 英国を代表するインテリジェント機関GCHQが、サイバー技術者養成のサマースクールの募集を開始しました。参加者にはコースが無料どころか宿泊費や毎週£250のおこづかいまで支給されるという厚待遇ぶり。

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GCHQは情報分析・暗号解読を専門とする諜報機関


 応募できるのはハッカーの脅威から国を守るスキルを学びたい18歳以上の英国籍を持つ若者で、最低Aレベル2つC以上の成績と、問題解決の持ち前の才能とテクノロジー技能を持つことが条件とされています。今年の夏、選ばれた70人がチェルトナム、スカーバラ、マンチェスター、テムズ・バレーの各地で現役エキスパートから実演講習を受けます。

「戦争ゲーム」スタイルを使ってスキルを試すなんていうのもあり、引きこもり気味のゲーマー君にも広い現場世界の可能性を知るきっかけにもなるかもしれません。また、外国語分析コースではロシア語・中国語・朝鮮語・中東/西アフリカ言語話者が特別優遇だそう。これらのサマークラスの参加だけでも履歴書に書いて光る実績になるでしょう。

コンピューターのセキュリティー技術者の数は圧倒的に不足しており、今後の安全保障・国家戦略にとって欠かせない人材。これまでいくつものテロを未然に防ぐことに貢献してきたGCHQはこういったコースを開催することで早くに才能を見抜き、10代の間に囲い込んでしまおうということですね。
  
 →英国諜報機関GCHQがディスレクシア人材を大量リクルート


適正があれば学歴や階級にこだわらないGCHQは、ディスレクシアなどの学習障害を持つ学生のリクルートにも積極的。さらに全国の大学にリクルーターを送り出しているのも有名な話で、後のISのテロリスト「ジハーディ・ジョン」もウェストミンスター大学在学中にスカウトされています。(彼はそれを蹴ってシリアに行ってしまったわけですが…) 

 →中高生対象のサイバー安全保障サマーコース