はじめにこのブログについて | 鉄火のマキ@London イギリス教育事情一番乗り

鉄火のマキ@London イギリス教育事情一番乗り

GCSEとAレベルを勉強中の子供達を応援。
ディスレクシア&ADD持ちの無謀なオックスブリッジ受験体験記録。


子供達はイギリスで生まれ育ちました。日本しか知らない自分にはわからないことだらけの中、必死で子育てをしてきたつもりでしたが、ふと気がつくと「巣立ち」が目前。大学受験への環境を整えることが最後に親がしてやれる事と思いリサーチをはじめました。

イギリスの教育制度は非常に複雑です。単一民族で一億総中流の日本人には肌で理解のできない階級社会、多くの移民や多様な人種が集まってできる文化や社会層の複雑さ。一方にイートン校からオックスブリッジへ進学がお決まりの上流エリート・コースがあるかと思えば、その対極に白人生徒がほとんどおらず親が生活保護を受けている家庭が珍しくない公立校があります。

家柄はもちろん、経済力も知識も無い我が家の子供達は当然のように近くの公立小に通い始めました。その学校が近所から「掃き溜め」 (Dumping Ground) と呼ばれていることを知ったのは後になってから。とても良い先生もいましたが、多くの先生はテンプや就業体験で来ているオーストラリア人だったり西インド諸島や東アジア出身で標準英国アクセントの先生には殆どお会いしませんでした。おかげで子供は行ったことも無いジャマイカ訛の英語をしゃべるようになりました。

息子には中学受験の選択肢がなく、そのまま近くの公立中へ。この頃私がパソコンを手にしネットで教育情報を集め始めたことが転機になりました。教育機会に恵まれない子供相手のコースがあればどんどん参加させ、塾や家庭教師の世話になることなく成績をなんとかキープ。またこれは全く予想していなかった事ですが、底辺校出身であるのがかえって「強み」になり、なんとオックスフォード大からオファーが来るところまでたどり着きました。

下の娘の方は、女子グラマー・スクールがひとつ通学圏にありそこに狙いを定めました。底辺小の先生方はグラマー・スクールのグの字も知らない状態でしたから人づてに聞くのは諦め、中学受験情報はすべてネットで手に入れました。そして2年弱の家庭学習のみで競争率12倍の難関を突破させました。このことは学校に頼らずとも親が正しい情報を持ち子供を導ければ結構イケルんじゃないかという自信につながりました。

こちらでは、16歳時に受けるイギリス義務教育終了試験であるGCSE (General Certificate of Secondary Education) から実質的に3年間かけて大学受験が始まります。17歳で受けるAS-Level レベルの結果を元に大学へ申し込み申請をしオファーをもらえたら、18歳時のA2-Level で最終的に合格の確認をするという流れなります。

このように3年がかりで大きな試験を受けなければならないので、日本の高校生より早い時点で志望学部を決めその為に動き出さなければなりません。私は経験上学校の進路指導には全く期待しませんから、必要な情報は自分で手にして確認するようにしています。それでも情報の取りこぼしがあり「あの時こうしていれば」と悔やむこともありました。

このブログでは、イギリスでの大学受験の流れを順を追って書いていこうと思います。もちろん私の調べた情報の中に不備があったり間違っている点が出てくるかと思いますので、経験者の方、情報をお持ちの方からご意見をいただけたら大変ありがたいです。