獣医のブログなのに


そーいえば

全く獣医チックな投稿をしてませんでした笑



たまには獣医っぽい?目線から


思い付いたことを載せたいと思います



正確なデータを調べると

時間がかかるので調べませんが

概要がふんわり伝わればと思います笑



本題です



人間は自分だけでは生きてない


てか生きれないって話です




なぜなら

僕ら生き物はたいてい

自分以外の生物(微生物)と共生してるからです



アブラムシと蟻の様に

個体と個体が利害関係が一致してるから

協力して生存してるって意味ではなく



一つの個体の身体の中で

生命活動の一部を担って存在してるって事です





近年注目されている腸内細菌は

まさにそれです



消化管内に微生物が住んでくれる事で

食べ物の消化だけでなく

免疫機能など多種多様な働きをしてくれてます



腸内細菌のバランスが崩れると

消化機能や免疫機能が低下するだけでなく

機嫌や性格にも影響します






なので

身体(腸内細菌)がくれてる

メッセージを無視して

脳から出てくる希望のみを優先すると

大概は体調を崩します



例えば

前日暴飲暴食して

翌日の朝お腹を下してて

お腹も空いてないのに



習慣になってるし

美味しそうだからって

朝食をたくさん食べてしまうと

さらに体調を崩してしまいます






なので

身体のことは

脳より消化管(微生物)の方が

よく分かってます



この事実は

寄生虫博士としても有名な藤田紘一郎先生が

下記の書籍で詳しく説明してくれてます



藤田先生は自分のお腹の中に

キヨミちゃんと名付けたサナダムシを

飼っていました


寄生虫が宿主に悪さをしないって事を

証明するための様です


書籍自体は

読みやすくて面白いので超オススメです






他に

身体の表面(皮膚)でも

多種多様な微生物がいてくれてます



皮膚の上には常在菌がいてくれて

病原菌に対応してくれたり

皮膚表面の恒常性を保ってくれてます



常在菌がいなくなったら

肌はボロボロになり

健康なら罹らない様なカビとかにも

感染したりしちゃいます



ちなみに

殺菌や除菌したりするハンドスプレーなんかは

その共生してくれてる常在菌達まで

殺菌してしまうので

使いすぎにお気をつけ下さい



常在菌達からすれば

味方だと思ってた相手に背中から射撃されるようなもんです笑




こんな感じで

僕ら人間は微生物との共生なしには

生きていけません




他の生き物はどうでしょうか?




微生物の力を最大限に活用して

生きている動物がいます



僕が普段仕事で診ている




です🐄🐂🐃






牛には

胃が4つもあります

胃が複数ある動物を複胃動物といい

反芻動物ともいいます

ヒツジ、ヤギ、シカも同じ仲間です



余談ですが

胃が一つしかない動物を

単胃動物といいます

ヒト、イヌ、ネコ、ブタがこのタイプ




牛は草食動物なので

草(植物)を栄養源としてますが

牛の消化管だけでは草を消化&分解できません



え? おいおい


今サラッと言いましたが

草食べる動物なのに

自分では消化できないって

どゆことよ⁉️⁉️⁉️



僕の妄想では

牛は陸上生活してる動物の中では力関係が弱くて

誰も食べない草を食うしか

生きる道がなかったから

意識的に草を消化できる様に進化したんかな

と思ってます



草からエネルギーを得るのって

凄い効率悪いのにそれを選択したのは

そうせざるを得ない状況だったんでしょう



草は

セルロースという硬い細胞壁で守られていて

単胃動物の消化管では消化&分解できません




そこで

その草を消化&分解する役割を

4つある胃の内の

第一胃(ルーメン)に住んでいる

微生物にしてもらってます




ルーメン内の微生物が草を消化&分解

       ↓

その過程で出てきたガスや

微生物が産生する酵素やビタミンを胃壁から吸収して自身のエネルギー等にする



※ここでいう微生物は原虫等の細菌とかよりサイズが大きい生き物も含みます




こんな感じで

牛は自分の胃の中に飼っている微生物に

エサを与えるために草を食べ

それによる副産物を自身のエネルギーや消化酵素やビタミンとして活用してます



しかも


微生物はルーメン内で増殖を繰り返してますが

役目を終えて死んだ微生物は

貴重な蛋白源として吸収されるので

全く無駄がありません


すげぇ!



なので


これはもはや

牛が微生物を飼っているのか

微生物が乗り物として牛を利用してるのか

どっちだかよく分からない関係になってます

笑笑




微生物が牛の胃に定住する直前

微生物と牛の間でどんな話し合いがあって

現在の様になったんでしょうか





微生物が牛において

重要な役割を担っている証拠として



本来草食動物の牛が

穀物(配合飼料)を大量に食べてしまい

ルーメン内の腸内細菌バランスが崩れると

牛の体調がそりゃーもうすこぶる悪くなります



それが原因で

体調を崩す牛をたくさん見てきました



そんな牛には

ルーメン内の腸内細菌バランスを

整える様な治療をしてあげると

次の日にはスカーンと元気になってくれます



それくらい牛の実権を握ってます笑



牛を飼っている農家さんの中では

牛飼いは『微生物飼い』

牛飼いで重要なのは『胃作り』

と言われたりします



つまり

ルーメン内の微生物を意識することが

牛の健康にとって重要ってことを

農家さんも分かってるって事です





牛が一方的に利益を得てる様にも見えますが

微生物自身が危険を犯して動き回らなくても

牛が勝手にエサを運んでくれるので


微生物にとっても利益があります




なので

牛と微生物は

共生

してると思ってます




牛に着目しても分かるように

僕らは一人一人の個体で生きてる様に見えて

実は内在するたくさんの微生物に

支えられて生きているんだな


って思います



微生物側からみたら

生かされてる

ってなるかもしれませんけど

笑笑




学生の頃

牛のルーメン内の胃液を採取して

顕微鏡で見たことがあります



そこで見えたのは

色んな種類の

数えきれないほど無数の微生物達でした



まさに

宇宙

を感じました




人間の腸内細菌も同じだと思います

その様子は腸内フローラ(腸内細菌叢)ともいいます




宇宙の中に無数にある星達が

微生物に当てはまり

フラクタルになってます



フラクタルとは

小さい単位や構造が繰り返され

全体として同じ形やパターンを示すという事を

意味してます



つまりは

腸内には宇宙があるってことです


 


ここで

フラクタルを当てはめてみると




腸内細菌の調和を整えると

人間の身体の平和が保たれます



ってことは



人間の調和が保たれると

地球の平和が保たれます



ってことは



地球の調和が保たれると

宇宙の平和が保たれます



ということはですよ



逆も真なりなので



皆さん一人一人の

腸内細菌の調和を意識することは


宇宙の平和


に繋がるってことになりますね!



平和を願うには

まず一人一人の腸内細菌を大切にすることから

始めるのがいいみたいですね





今回の投稿の後半は

このブログの文章を打ちながら

今思い浮かんだことをそのまま打ちました


意外な結論になって僕もビックリしてます笑



腸内細菌達を大事にします