今日は死ぬのにもってこいの日 -24ページ目

最後の革命家 その2

「大胆、大胆、そしてもっと大胆」
              -カミロ・シエンフエゴス

・・・         

自分の信念が現実に負けそうなときは、
いつも心のなかにいる彼のことを考える。

彼は勇ましい表情で、未来の一点を見つめている。

彼はその昔、ある小さな国で奇跡を起こした。

彼は革命を決意したときに、その土地に足を踏み
入れたことすらなかった。

彼は今にも沈みそうな船に乗ってその国に上陸した。

彼は人も羨む名家に生まれた。

彼は生涯を厳しい規律と強い信念で貫いた。

彼は幼い頃から不正を決して許さなかった。

彼は利他の精神に満ち溢れていた。

彼はとてつもなく勉強が出来た。

彼は終生、日記をつけていた。

彼は類い稀なる文才を持っていた。

彼は人前ではひどく寡黙だった。

彼は生涯喘息に悩まされた。

彼はスポーツを愛した。

彼はチェスを愛した。

彼は愛煙家だった。

彼は勤勉だった。

彼はたくさんの仲間を失った。

彼は強い信念を持つ妻と娘を遺した。

彼は革命家であると同時に理想主義者だった。

彼はある国の山奥で捕えられ、そこから離れた
小さな村で銃殺された。

彼は目的のためなら命さえ厭わなかった。

彼は行動した。

彼は成功した。

彼は失敗した。

彼は今も沢山の人に愛されている。

彼は英雄である。

彼は最後の革命家である。

彼の名はエルネスト・チェ・ゲバラという。