ぼくは、18から22まで一人暮らしをしていて板橋区の成増に住んでいました。
当時はまだ駅前もさほど栄えておらず、それなりに各種店舗はあるものの地味な街でした。
アパートから徒歩1分で金髪の外人さんが店長をしていたコンビニがあったっけ。![]()
大学から近いのとバイト先の原宿からも程よい距離で
家賃のバランスも良かったのでこの地で暮らしていました。
生活費はすべて自分で稼いでいたので、両親からの仕送りはなし。
反発ばかりしていて、皆様が想像する以上にわんぱくだった、と反省しています。
反省したってもうふたりともこの世にはいないので謝ることもできない。
ひとつ下の弟が、ハタチで亡くなってからは実家には一切近寄らなくなり
学生ながらも自立してやる、という思いがかなり強い子でした。
ガキだねぇ。![]()
ひとり暮らしとは言うものの、当時、すでに社会人の彼女と実質半同棲。
鬼と出会う前の彼女でショートカットがとても似合う娘で、女性誌のヘアカットモデルに載ったことや
メンズノンノに二人で写真を撮られたこともありました。
なんのタイミングか分からなかったけど、彼女の実家に訪問しご挨拶をさせられました。![]()
19かハタチのガキにはへヴィなこと。
当時の彼女のお父様は、彼女に似てとてもハンサム。
うわぁ、かっけー。
なんてことを考えつつも、「初めまして、アニヤと申します。」と挨拶した後、
言葉が続かない。
・・・
たぶんね。
10数秒の沈黙なんだろうけど、その時のアニヤにはものすごく長い沈黙に感じて気が焦るばかり。
なんか言わなきゃ、と思うものの結婚の許しを請いに来たわけでもないのになんも話せない。
そのあと、なんかゴニョゴニョ話したはずだけど全く覚えてない。
逃げ込むように彼女の部屋に移動したとたんドッと疲れが。
紅茶かなんかを飲んで、ホッとしたのか一気に気が抜けました。
初訪問の娘の部屋で、よく知らぬ男が爆睡。![]()
印象悪かったろーなー、と思い翌日彼女に恐る恐る聞くと
「また来るように伝えておきなさい。」というような返答だったそうです。
これが良い印象だったのか、悪い印象だったのかは、もう今となっては知るすべなし。
だってこの「彼女」とは、もうどうやったって会うことができなくなったから。
それは、本当にある日突然、という感じ。
まぁ、ネタにするにしてはへヴィ過ぎるので詳細はカット。![]()
ひととひとが出会い、仲良くなる確率なんて0.00000001%以上に低い確率でしょう。
こんだけ世の中にたくさんの人がいる中で出会い、付き合うことなんてほぼ奇跡だよ。
それは女性に限らず、男同士の友情だってすべて奇跡としか思えない。
あんだけゴリンゴリンにやりあった加藤といまだに仲が良い関係になるなんて、
漫画だってなかなか表現できるもんぢゃない。
しかもそんな奴が小説家になって賞を取ってるなんて、神様のいたヅラにしてはやりすぎでしょ。![]()
その後、鬼と出会い、鬼のご両親にご挨拶した時も結構緊張したけど、
人生初の体験を上回ったりはしない。
何事もお初のことは、ドキドキするし記憶に鮮明に残る。
ゆえに、埼玉県上尾市は、アニヤにとって甘酸っぱくも鬼門の町となりましたとさ。
2016年5月。
10数年ぶりに再訪した上尾駅は、全く違う景色になっていました。![]()
素朴だった景色が、なんか「街」になってた。
ちょいとした寄り道をして、駅前付近をグルグル回ってみたけど
見たことや入ったことのある店はほとんどなくなってた。
ひとと一緒で「街」も知らないうちにどんどん成長しちまうんだね。![]()