ニコマートと言っても、昔あったコンビニではない。現ニコン社が開発販売した庶民向けで比較的廉価な一眼レフのことです。
自分が手にした初めてのカメラがこれだった。角ばったボディ。軽量化とは無縁の時代の産物だっただけに、かなりの重量があった。デザインはいわゆるカメラのイラストで使われそうな古典的なスタイル。
もう、30年以上前のことだが、二束三文で知人に譲ってもらったものだ。冒頭の「庶民向け廉価」とは言ったものの、当時の物価指数からすればかなりの高額だったそうな…。
このボディにニッコール50ミリ・Ｆ1.4の単焦点レンズを取り付けたものを長年使い続けた。ボディ本体の性能の程は、当時はサッパリ分からなかったが、取り付けたレンズ性能が高かったおかげで、ピント合わせさえしっかりできていれば、かなり出来のいい写真が撮れた。当時のピント合わせは、全面マット面で合わせるものでした。
しかし、さすがに古いだけあって、少々の修理にも時間も手間もかかる。おまけに今のような「ストロボ機能」もないので、撮影場所・撮影時間帯にはかなり制限を受けた。あれも撮ってみたい、これも撮ってみたいという普通の欲求に、どうしても合わなくなってきていた。それが2代目購入のきっかけとなっていった。
