影丸再び・・・⑤2/2 | 余生庵 カラスの晴耕雨・読ぶろく…クンセイが肴

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残り少ない余生をテキトーにいきていくブログ
◇監修 左上野 老鶴 ◇GM 経田野 横鋤 ◇照明 当代元 蔵志
☆余生を送っている人間が書いている記事ですので、恐縮ですが
 「記事更新頑張りましょう」といったコメントにはお返事できま
  せん。

影丸再び①―⑤1/2のできごと 
・影丸は、伊賀上野学校を強化、弱体化していく、忍びの初等教育に腐心していた。
・時を同じくして、江戸伊賀屋敷、伊賀上野・上野学校が裏柳生衆に強襲された。
  特に上野学校奪取は、幕府の享保の改革で、規模縮小決定の柳生忍者隊が、
 従来通りの裏・表2隊の確保を、伊賀衆せん滅の後も可能ならしめるよう
 狙ったものと推察された。その計画は影丸・天真らに阻まれた。
・もうひとつの、影丸提案の飛脚業の説明会の最中、今度は伊賀屋敷が
 裏柳生衆に襲われるが、嵐電之助らの活躍で襲ってきた18名は、捕虜の1名を
 除いて全滅せしめた。
・事態を重く見た裏柳生中枢部では、上級の空虚組20、天地人組30、表柳生衆から
 精強40の増援を得た計90名で急襲途中の処、日輪天真の奥義<日食法>にあい、
 総帥は攻撃をあきらめるよう説得するのだが・・・
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<前巻終盤から>

(ぴぽぱぴぽ)
裏柳生総帥屋敷前
  柳生隊伝令、突然の日食に伊賀屋敷攻撃の是非を尋ねに来る。
          
  総帥「あ、もしもし、陰陽寮自然災害キンキュー回線?
      私、柳生忍者隊責任者のマスゾエ・エゾ松と申します。
      これ、日食ですね?閏月でもないのにどーして日食が起こるの?(※)
     調査中だが、原因不明でおわりそー。ふむ、江戸管区きしょーだい、か、江戸幕府立
     天文台に聞いたらなにかわかるでしょーか?多分だめだろうー??いや、どーも、
     いろいろと御親切にありがとうございました。

     ※)ごぞんじの方も多いと思いますが、陰陽師は天文学にも秀でていたため、閏月によく
                日食・月食をぶつけて、不思議さを、さも予言したごとく振る舞い、人心を掌握したと
      いわれております。ですから、この場は、「今回、日食は平月ヒラツキにいれたんだね?
      あるいは、閏月もってこなかったの?」とでもなりますか?

   総帥「時経ずして、漆黒の闇となりましょー。
        これは、伊賀組頭目・日輪ナニガシの古武道奥義、日食法。」
   副総帥A「なんと、人為的に日食を起こすことができるのですか?」
   総帥「やつめの名字、日輪が陰陽寮開設以前より宮中で天体運行をみてきた一族である
        何よりのしょーこ。「ひのわ」も畏れ多くも、26代継体天皇陛下様
       (在位:507?-525 or 527?年)からの拝領の御名(☆)であると聞くぞ。
       どうじゃ、今回の攻撃はやめるべきと思うがの・・・」
       (☆)もちろん、個人的好みのふぃくしょんです。よこやま先生すいません!
   副総帥B「それでは、伊賀組頭領が変わらぬ限り、我々は伊賀組をつぶせぬと?」
   総帥「やむをえず。向こうは日食の対応もできていましょー。が、こちらは、今攻め入っても、闇に
        突っ込むだけじゃ。負けは見えとるわい。お主の言いたいことはわかるぞ。 
       これから、柳生はこのままだと冬の時代がやってくる。だが、人命を粗末にするは、弱者の
       あがきじゃ。
                  太平洋センソー末期の帝国軍隊の無様さをお主も知っておろー?(ドシテ??)
       いたずらに、「バンザイ・トツゲキ」を繰り返すよーなものぞ・・・(ここまで行ってしまったら
       きょーいく的しどーだよ、爺さん)。
副総帥B「しかし、それでは総帥のお立場が・・・」
   総帥「こんなおいぼれの立場やらメンツやら、ないと同じよ。今引き返せばわしだけが表柳生に  
       責任をとればいいがの。あとはABEちゃんがうまくやってくれよー。
       しかし、今、伊賀を強襲、仮に全滅ともなれば、よくて裏は取りつぶし、悪ければ
       柳生本家さまにも類がおよぶぞ。
       悪いことは言わん。機会が来るまで待て・・」
     副総帥Bさようですか?それほど<総帥>というものはお飾りですか?ではお命頂戴仕る。」
  副総帥A「なんということを!いや・・・間に合ってよーございました・・・どーか、このすきに・・・」
   総帥「いや、Aよ。お主の厚情、いい冥土の土産ぞ。Bの勢いなんぴとも止めること能わず。
       Bよ。ワシを殺してもよし・・・だが是非途中で・・・」
  副総帥B「うるさい。さて、伝令、ワシも一緒に参ろうではないか!!」
  伝令「よろしいので・・・?」
  副総帥B「無論じゃ!」

(ぴぽ)
伊賀屋敷前
  副総帥B「竜吐水りゅうどすい(*)」が4台か?」
  全体指揮官・オブチ「放水で相手の火薬が使えなくしようという試みで・・・」
  副総帥B「この闇じゃ。かえって、水に光をあてられ、われらの位置をしらせることにならぬか?
        まーよい、できることは」やってみよーではないか(確かに、これほど暗いとは・・
        総帥の言うとおり、ここで引き返したほうが利口なのか?)
  
  (*)竜吐水りゅうどすい(*):木製の原始的ぽんぷ。吉宗公将軍着任の20-30年前から町火消しに
      配られました。水柱の到達高さはいまの家屋で2-3階の境目程度。
      武家屋敷の塀は越えられたでしょう。「気室」がないので、水撒きも力まかせだったとか・・・
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<図ー4>柳生衆襲来前の伊賀屋敷の備え
高い木(喬木):X-杭:O.Pなどの間には鉄線、釣り針がはっている。武器庫周囲は火走りの準備万端。
赤線:東西南北の受け持ち領域・
緑青く出線内:柳生衆侵入後、布瀑布と火走りが起こった個所。

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幻之丞「影丸、ほんとにおこしていいのか?」
影丸「ああ。天真殿はどーせ日食法をおひとりでできるのだ。拙者が手伝うまでもあるまい。」
幻之丞「しかし、すごい術だな。身近にこんな人がいて気がつかなかったなんて、おれもまぬけだ。」
影丸「つかいすぎると、寿命が縮むそうだ。あの人は頼まれればいやとはいえない性格だし
     伏せてきたのだろー。
    や、よく集めてくれた、すまぬな。」
幻之丞「半弓?(普通サイズの弓を大弓ということがあります。半弓は座り射ち、速射に
     向いているといわれています。)矢は100本?なぜそんなにいるのだ?」
影丸「屋根瓦の1列ごとに、ニカワとアンドン油を昨夜のうちに塗っておいた。
     雨が降ったのならそれでもよいと思ってな。」
幻之丞「お、放水だ。竜吐水だな?電之助、火薬は大丈夫か?」
電之助「問題ありません。」
影丸「では北・西正面は、敵が全員降り立つかその辺で布瀑布+火走りと行くか?」
幻之丞「ではおれも。」
影丸「得意の投げあげか?毒はどうする?」
幻之丞「まったく戦意喪失されてお帰り頂いても、困るからおどしだけにしておくよ。
      だが、いつもより重くて殺傷力の高いものを使いたい。まったくの暗闇での
      戦いはザラにないからな。」
影丸「天真殿が太陽をうごかせる時間は2時間までだ。」


柳生隊忍び「上空から棒状手裏剣の落下音とおもわれる風切り音がきこえます。
        すくなくとも20本以上!!」
「着地。」
副総帥B「被害状況確認!!(なぜ屋敷内から我々の位置が?これが総帥が言っていた、
      伊賀の日食への対応か?)」
柳生隊士「死亡6名、フカデ10名、ほか軽傷8名。」
副総帥B「何?・・・(被害がことのほか大きい・・・)・・・はずれた手裏剣は?」
隊士「回収できた本数は6本であります。
    副総帥様、次のご指示を・・・」
副総帥B「火薬庫は外気が一定な北側に作ることが多い。全員北側から侵入!!」
オブチ「撤退はないのですね?」
副総帥B「(ああ、そーゆーことか・・・・)この期に及んでなにをゆうか?前進あるのみ。」
オブチ「それでは、今の被害で地組が全滅いたしましたので、人組を前に出し、
     盾になってもらう。お主たちわるいが。空虚組の、いや柳生のためと思ってくれ。」
副総帥B「空虚と表組60名の突進力ではだめなのか?」
オブチ「わながしかけられてある可能性が高いので、その60名がわなの区域に入って
     うちとられますと、そこで勝負が決まってしまいます。」

影丸「くるぞ!!
    瓦にくつかんかな?
   お、ついてるついてる。かなりあわてているな。」

◆影丸の半弓攻撃で屋根瓦上で落命する者25名程。影丸の立っている屋敷中ほどより、
   はるか南壁から 棒状手裏剣が飛んできて、大体心臓に近いと思しき、処に命中している。
  影丸は半弓を出すまでもないと、幻之丞の、闇の目利き、手裏剣がいくら投擲距離を伸ばしても
 人並み外れて直進性が保たれていることや、闇の中での命中確度を驚嘆を以って眺めていた。
 こちらも15名程打ち取ったか?
 一方で、電之助の火薬術がさく裂。柳生隊30名程が布瀑布の中で息絶えていた。
 残るは10名程。ほとんどの各級指揮官の姿はなく、のこった者も鉄線の切り傷と鉄線に塗られた毒で
 半死半生となり、もはや "部隊" とはいいがたかった。 
  総指揮官のオブチは自爆して果てた。
  副総帥Bは切腹しようとするところ、サンマルコの縄術にとめられ、舌を噛み切ろうとしたところ、
 摩朱麿の催眠術で意識を落とされ影丸の前に引き出された。
そろそろ太陽が半分顔を出していた。
影丸は副総帥Bにこの太陽を見せたかったのだ


影丸「副総帥殿、ずいぶん無茶をなさいましたな。
    少し明るくなってから、攻めてくれば、もう少し手立てがあったかも
    しれませんでしたのに・・・」
副総帥B「なぜ明るくなった?」
影丸「この術、体力の消耗が激しく2時間太陽の運行をかえるのが精いっぱいなのです。
副総帥B「しらなかった・・・ついでにもうひとつ・・・水をまいたのになぜ火薬が使えた?」
電之助「火薬を竹筒にいれ、瓦をかぶせて、それぞれを油で湿らせた導火線、これも
     竹筒の中を通して地中に埋めました。三国志に出てくる、諸葛孔明の
     <地雷>とかいうものだそうです。柳生殿のことですから、火薬に水をかける
     くらいの準備はなさってこようかと、こちらも地下に火薬を埋めました。」
副総裁B「伊賀は腕利き揃いですの・・・」

影丸「全員待避」というが早いか、副総帥Bの胴体を切り取って庭に放り投げた。

とたんに爆発音。

副総帥B「お主こそ無茶なお人だ・・・」絞り出すような最期の言葉だった。

影丸は天真の体が温まった柳生衆襲来2日目の朝、周囲の制止を振り切って

京へ向かった。

天真には1年半待ってくれ、と書いた手紙をのこして。

3日目、目覚めた天真がしばらく不機嫌だったのは、いうまでもない。

影丸再び①-⑤2/2  完
問題の多い記事かと思いますが、なんとか終わりました
ありがとうございました。

  カラスのクンセイ 拝