3.動 揺 す る 飛 騨 陣 営
寒天斎「なに!赤星が上がる前に3人で様子を見に行っただと!?
誰がそのようなことをしてよいといったのだ??
少なくとも、お主達にワシからそのよーなこと頼んだ覚えなどないぞ?!
しかも、二人討たれて
帰ってきたのは、お主一人だと??
機甲一人だと??(我ながらうまいギャグだ!!)」
独眼房機甲「は、面目次第もございません・・・
されど、寒天斎様、最後に含み笑いをされましたな?」
寒天斎「断じて、それはあり得ん(アブナイ、アブナイ・・・)。
大体、この話、相手が受けるかどうかわからぬではないか?
何とゆー大失態!!
果し合いには果し合いの「ルール」がある。
それを逸脱して、試合に勝ったとしても、
<今度の飛騨は、相手のスキを突いて勝っただの、
相手の準備整わぬうち戦いを仕掛けて勝っていい気になっている>
などといわれとーないわ!!
まして、「強行偵察」か何か知らぬが、相手の実力も確認せずして、
江戸城までチョトツモーシン・・・
刑部補、靄丸ふたりが正式な果し合いに入る前に斃され(たおされ)
挙句、そのうち、我々も全滅ともなれば、更にいーモノモライぢゃ。」
機甲「<物笑い>でございましょう。寒天斎様。
この飛騨忍群、そんぼーの時、 "狙って" おられては困ります。」
寒天斎「それは、またあとでソーダンしようぞ・・・
それに、こやつらの、メンバー表を見よ!!
実働3-4人ではあるまいか?
お主達はソンナ手合いになめられているのだぞ!!
しかも、機甲!天真がメンバーにはいっとるぞ!!
お主、天真の一族郎党血祭りにしてきたと、ユーてたではないか?」
半月斎「まあまあ、頭領。
その3-4人でも、前回よりウデが立つ者たちであるやもしれませんぞ?!
・・・・では、本日の結果にはやむをえざる事情も含まれてはござらぬか?」
寒天斎「いや、半月斎殿はあいかわらず部下思いで、お優しいのー。
機甲、今回は半月斎殿に免じて不問とす。
じゃが、次の失態あらば何らかの責任は取ってもらうぞ。
しかし、天真が、生き残ってしまったのはいかにも痛い。
天真という男、伊賀者の中では、一、二を争う術者ですからな。」
半月斎「さようでござったか・・・頭領、ところでお願いの節があり申す。」
寒天斎「他ならぬ、半月斎殿のこと・・・余程の想いか・・・?
なるべくご希望に沿うようにして差し上げたいものじゃが・・・」
半月斎「かたじけない。私と影丸をぜひ対決させてはくれまいか・・・?」
寒天斎「さてさて、困り申した。半月斎殿。
一言で申せば、戦いに多少の勝算があればよし。一時の激情のみで戦うは不可。
・・・・とはいえ、それぞれに、皆が皆、影丸に対しては恨みの、ひとつやふたつは
ありましょう。
感情的になるな、というのも無理な注文でございますかな・・・?」
半月斎「もちろん、アレ程の、稀なる技量の忍の者故、勝てる成算などなきに等しいといっても
いいでございましょうか。
ただ「程ヶ谷(⇒昭和6(1931)年、保土ヶ谷に改称)」あたりで、戦いの場を吟味いたせば、
元々起伏激しい地形なれば、わが双条鞭も力も発揮しうると考えられましょうぞ。
その時こそ、影丸に一矢報いる光明もさしてこようかというもの。」
寒天斎「道理ですのー。どーじゃ、皆の衆。影丸のお相手、半月斎殿にお任せしようではないか?」
一同「御意にて。」
半月斎「よそ者に対してまで、御高配賜り、皆のお気持ち厚く御礼申し上げる。」
4.幻火? 対 闇の使い手(1)
▽
(ぴぽ・ぴぽ・・・∞・・・・ぴぽ)・・・相当長時間
△・・・いきなりか?
◆ヤブを細かく震わすように伸びをした男がひとり・・・
十六夜幻之丞「やれやれ、やっと暗くなってきたか。よし!よくねたみたいだぞ!!
少し、敵地に踏み込むか?って??どこだ、敵の本拠地は?一体・・・
お!・・・ひとり・・・ふたり・・・オレに近づいてくる・・・
強い連中だ・・・囲まれる!!・・・が・・・殺気はないな???・・・・
?!・・・ひとりは聞いたことがある歩調だ・・・?」
天真「こらッ!!幻之丞!!また、昼寝をしておったな!!!」
幻之丞「お、天真殿!伊達藩の草(土着化した隠密の地方連絡員、とーぜん外様大名領内に多かった
ようです)のうわさでは、飛騨に襲われ落命されたと伺いましたが・・・
まさか、あなた程の方がそー簡単にやられるとも思えず・・・心配になり江戸まで行けば何か
わかるかと思いまして・・・・
鹽竈(現・宮城県塩釜市)の震災事務所を引き払って出てまいりました。」
天真「そーかそーか、それは抜け出しづらかったで・・・ン?なんだ??」
脳天鬼「(幻之丞から半蔵にあてた手紙を見せて)天真殿、コヤツも幻之丞さんの偽物。」
偽・幻之丞「そーか。伊賀者同士で連絡を取り合った手紙があったのか。ぬかったわ。
ほぼ一年、幻之丞の癖や生活歴を研究していつか役立つかと思っていたら、1枚の手紙から
それが破綻するとはな・・・皮肉なものよ・・・。
天真「いや、幻之丞にウリふたつぢゃ。飛騨忍者は変装術で相手を撹乱するのもお得意の戦法の
ようじゃの.。」
脳天鬼「ほら、天真殿。相手に手紙を見せ、反応見て本物かどうか決める手はずでしたでしょ?
もう答えはわかっちゃいましたけれど・・・
偽・幻之丞⇒しらない・しらないぜ「私、<しらない>と申す。本日のところは、伊賀屈指の使い手、
日輪天真殿、<分身の術>の天才、脳天鬼殿おふた方が相手とあってはどう考えても不利。
本日のところはこれにて失礼つかまつる。
それから、私の変装術をおほめいただいたようですが、最近ろうそくの原料のハゼの木が
乱獲で「国連のレッド・カード」に載り、伐採量に制限が付き、また極端に値上がりして、
あまりつかえなくなったこと。国中あげての節電ムード・・・イヤ・・・節「ろう」ムードぢゃ。
加えて、最近、幕府の将軍が八代・吉宗公となり、吉宗公のその日の体調が不良で
あれば、「石高の10%を、年貢以外にも徴収できるようにする」といった実質増税となる
「調子税法案」が、先日の「中御門(なかみかど)天皇」との間の御前会議で決定。引き続き、
<今日・この改革>という日替わりメニューで、その日節約する物品が変化していくという
法案も<御前会議>を通してしまいました」
反対派御重役には小判をばらまき買収。世の中から明かりが消えたような寂しさよ・・・
おかげで、変装の化粧のあらが目立たなくなったのは幸い・・・
それではこれにて・・・
**************************************影丸のいない日・・・2/8+あるふぁ 了