M78星雲 | 余生庵 カラスの晴耕雨・読ぶろく…クンセイが肴

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残り少ない余生をテキトーにいきていくブログ
◇監修 左上野 老鶴 ◇GM 経田野 横鋤 ◇照明 当代元 蔵志
☆余生を送っている人間が書いている記事ですので、恐縮ですが
 「記事更新頑張りましょう」といったコメントにはお返事できま
  せん。

フユオとナツコは新婚初日の夜、二人揃ってパジャマをきて、これまた二人揃ってベッドの端にチョコナンと腰をかけていた。
テレビは次の日の天気予報が流れていたが、トーゼン二人の目には入っていないし、内容も
理解されてようはずもなかった。

「ねー、ナッチャン、おれ、こんな歳だけどさ、イーのかな?こんな人に来てもらって・・・
まさかこんな、イー人が残っていたなんて夢みたいだ・・・
でもね・・・」
「でも?」
「時々、ふと、不安に駆られるんだ・・・」
「どんな?」

「ナッチャン、小さいときに、<ウルトラマン>てみてた?」
「えー、シュワッとかゆーやつ?」
「あ、それそれ。」
「多分、再放送だと思うけど見てた。でも、あなたの不安と、ドー結びつくの?」
「そのー・・・ばかばかしいんだけどさーー・・・今日って満月でしょ?・・・で、ネ・・・・」
「で?・・・フユオさんの話っていつも面白い・・・夢があって、続き早く教えて!!」
「今日みたいな、満月の夜にね・・・どこからともなく、シャンシャンシャンとサンタさんの
ソリというのか、牛車についている鈴というのか・・・わからないけれど聞こえてきてさ・・・

え?これって、ほんとに聞こえてないか???

<箱みたいな乗り物から平安朝のようなでっぷり太った初老のお公家さんのような人が
でてきて、


・・・姫様、お約束の刻限が参りました。お迎えに上がりましたぞ。
フユオ殿とか申されましたな。実はこの方、M78星雲、王位後継者、ウルトラ・万次郎皇太子
殿下の婚約者、M72星雲ご出身、ナツ姫様じゃ。

そこもとにはお気の毒ではあるが、ただいまを以ってトワのお別れとさせて頂きましょうぞ。」

「あーあ、やっぱりあたりかー。」


「おとーさん、ナニがやっぱり当たりなんです?」
「お、なつこ?」
「なつこぢゃないでしょ。帰ってくるなり、今日も負けた、とかいって、牛肉のやたらいい肉
買ってきて・・・私にも食え喰えって・・・
挙句、一升瓶半分はあけて、その辺で寝てしまうんだモノ・・・
おかげで、私、今日の晩御飯のあとの体重、72キロになったのよ。」
「そいつはちょっとひでーなー・・・」
「全部あなたと食事付き合っているからじゃない。」
「じゃ、こーしよー。
来年の今頃まで10キロやせたら10万円の服買ってやる!」
「ほんとー?」
「あー、そのかわり、次の1年以内で5キロ以上リバウンドしたら、お前が、罰金で、
買ったときと同じ金額をオレに払う。ドーダそれで。悪い話ではあるまい・・・」
「ちょっとー、ひどくない?それ、人を喜ばせておいて、あとから落とすなんて。」
「それくらいやらないと、お前は約束守らん!!」
「よし!!乗った。よーふく、よーふく!!!」


「おとーさんたち、見てて飽きないね、ほんとに。」
「るせー。おまえ、20年早いぞ。」
「ほんとに罰金とる気?」
「ま、そのときのフンイキだな。」
「おとーさんの170キロもなんとかしなよ。」
「相撲取りが、いらん減量してどーすんだよ。
先場所、風引いて5キロやせただけで、中日からがったり体力落ちてひどい目にあったわ。」
「へー、結構ムズカシーんだね。
あ。それなに。今ポケットから落ちたの。
チョットきれいだね。
M72ってなに?」
「さー、おまえ気に入ったみたいだから、やろうか?」
「だめだめ。おとーさんの、誰にも見られたくなかった宝物でしょ、これ。
顔色変わってるよ!!」
「知らんよ・・・いつ入ったのかな?こんなもん??」