振り子車輌といえば、
カーブで生ずる遠心力を逆手にとって、必要に応じて車体を傾けるアレでショ?
そー、アレです!おーざっぱとゆーか、らんぼーと申しますか、現在2タイプありまして、
①台車と客室の間に、ベアリング(狭義の「振り子」車輌で元々はこちらからスタート)や
②遠心力感知装置付き傾きばね(「tilt装置型=強制傾き型」)
こんなふーなラインアップです。①はさらに、成り行き任せ型と、コンプーター管理型とに分かれます。
営業用の初代振り子車輌であります381系直流電車は、昭和46(1972)年の製作初年で、初めて営業用車輌として用いられたのは、中央本線名古屋口(中央西線)が電化された昭和48(1973)年7月のことでありました。
名古屋・長野間(250.8km)をそれまでのディーゼル特急の4時間10分程度を3時間20分程度の所要時間に短縮、表定速度(時刻表通りの所要時間で計算される速度)は60.2km/hrから75.2km/hrと大躍進を遂げたのでありました。
※平均速度は所要時間から、停車時間等一切運転とは関係ない停車、、徐行による時間ロスをひいた時間で走行距離を除した値。
ところで、この時間短縮について、「フリコ」の宣伝効果があまりにも大きかったため、同時の国鉄技術陣が、如何にも他に何もしていなかったかのように聞えてくるような気がするのが、ヒジョーーーーーに残念でなりません。
全くの、新系列のオクルマですので、実験的要素も入っていたとは思いますが、画期的アイディア、手技も相当数あるのです。
では、381系電車の先代の主力を務めた兄貴分である485系交直流特急電車[昭和43(1968)年製作初年]と比較してみましょう<いずれも100%乗車時のデータです>。
☆車体本体材料:485普通鋼 VS 381アルミ合金製
☆編成重量:485(8M4T:8輌が電動車、529ton) VS 381(4M2T,251 ton,当時8M4Tという編成単位はありませんでした。しかし倍にすればいいだけですから、8M4T相当なら502ton,485系の95%重量)
☆重量当たりの出力:485 5217PS 9.86PS/ton VS 381 2609ton 1039PS/ton,485系の105.4%
☆電動機:485 MT54直流直巻電動機、営業最大速度120km/hr(湖西線のみ130km/hr),
加速度1.6km/hr/sec,(2M1T) 定格回転数1630rpm
381 MT58直流直巻電動機、営業最大速度120km/hr
加速度 2.1km/hr/sec,(2M1T) 定格回転数 2100rpm
☆静止状態からトップスピード(両車種とも120km/hr)まで何秒かかるか?
485:120km/hr÷1.6km/hr/sec=75sec
311:120km/hr÷2.1km/hr/sec=57.1sec
●仮にこの秒数でトップスピードに達していたとしたら、75秒後には両者は何m進んでいるか
485:75秒後は120km/hr=120000m/3600sec=秒速33.3mになっています。
75秒間に走ることができた距離は、出だし秒速0mですので(0+33.3x75)÷2=1249m
311:57秒後には秒速33.3mになっていて、1249m進んでいます。のこり75秒まで18秒は
トップスピードの120km/hr=秒速33.3mで走ることができます。
従って、走行距離は、1249+33.3x18=1848mです。
☆311ではそれまでの屋根上の冷房装置を床置き型にして、低重心化し、カーブでも「ふりこ装置がはたらかなくて」も、トップヘビーにならないようにしました。
□このように、311系は「振り子装置の導入」もさることながら
・車体の軽量化・・・実はこれがスピードアップに有効ではなかったのかというご意見もあります
・車体の低重心化
・主電動機の小型化、高速回転化→加速度アップ
主に挙げただけでもこれだけあたらしいこころみがありました。
じつは、もっとありますがスペースの関係やら、オタクすぎて難しくなるやらでここに書ききれません。
でも、機械である以上、新機軸1つ入れると、それに見合った何かを「対になるように」試みなければ、バランスはよくない「もの」ができますよ、きっと・・・
久々に "JNR " のカタをもちました。