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アメリカの初代 スパーモデル オードリー・マンソン
をご存知でしょうか。
ミス・マンハッタンとも呼ばれ、ニューヨーク市内の
１５以上の彫像のモデルだったことでも有名です。
一方的に彼女に恋した既婚者が 彼の妻を殺害する
という事件があり、これを境に彼女の人気は凋落し、
４０歳頃に精神を患い、104歳で亡くなるまで約 65年
もの間 精神病院で過ごすことになりました。
Audrey Munson (1891-1996)
[左は 彼女をモデルにした彫像]
「オードリー・マンソンを 単に スーパーモデルと言う
だけでは 表層的な捉え方で 素っ気ない。
肖像・彫像を次々と作った成金趣味の金ピカ時代の
スターだった彼女は 著名な芸術家のモデルや衣服
のモデルを務めたり映画女優としても活躍し、人の
心を奪ってしまう彼女に纏わる話は 同じような話が
沢山ある中でも群を抜いている。
実は、彼女は ニューヨーク市にある最も象徴的な
彫像のモデルで、例えば マンハッタン南端部の
市庁舎天辺に聳え立っている 25 フィートもある彫像
シヴィック・フェイム も そのひとつである。
1891年ﾆｭｰﾖｰｸ州ﾛﾁｪｽﾀｰで生まれた彼女は まだ
十代の頃に ﾆｭｰﾖｰｸ市へ移り住んだ。
５番街で ｼｮｰｳｲﾝﾄﾞｰ の ﾓﾃﾞﾙ をしている時に 或る
写真家が初めて この若き美女を見出したのだ。
これを契機に 彼女は 色んな写真家や彫刻家と一緒
に仕事をすることとなった。 彼らは マンソンの スラリ
とした写真写りのよい体と "新古典的な" 体つきに
惹かれたのであった。
こうして名が売れた彼女は 当時最先端の ｻｲﾚﾝﾄ
映画への出演が待っていた。」
(To refer to Audrey Munson simply as a supermodel would be dismissive,
as the iconic Gilded Age star was a renowned artist’s model, clothing
model, and film actress whose fascinating tale stands out among a
crowded field of similarly interesting stories. She was, in fact, the
model for some the most iconic sculptures in New York City, including
the massive, 25-foot-tall statue perched atop Lower Manhattan’s
Municipal Building: Civic Fame.
Born in Rochester, New York in 1891, Munson moved to New York City
when she was still a teenager. She was first discovered when a photo-
grapher spotted the young beauty in a Fifth Avenue store window.
This led to Munson’s initial collaborative work with various photograph-
ers and sculptors, who were drawn to her tall, photogenic frame and
“neoclassical” features. This fame also led to her being cast in silent
films of the era. )
「有名になった割には マンソンの手に入る収入は
とても少なく、人気が凋落した後 暮らすに充分な貯えを
することができなかった。
1920年代までには 彼女の人気が落ち、彼女は母親を
伴いﾆｭｰﾖｰｸ州北部へ移り住んだ。
これと言うほどの貯えが無かったせいで、マンソンは
女給の仕事をして食い繋がねばならなかった。
彼女が 精神病の兆しを見せたのは この頃であった。
たとえば、自分のことを ”ｵｰﾄﾞﾘｰ･ﾒﾘｰ･ﾏﾝｿﾝ･ﾏﾝｿﾝ男爵
令嬢”だと執拗に言い張ったりするのであった。
自分の人気が落ちたのはユダヤ人のせいだ、と強弁し、
遠慮会釈の無い反ユダヤ主義を押し通し、議会の下院に
まで連絡をとり、自分を "ﾍﾌﾞﾗｲの民” から守る法律を作れ、
と言うまでになってしまった。
40歳の時、マンソンは 更に遠く北部の ｶﾅﾀﾞ国境添いに
ある ｵｸﾞﾃﾞﾝﾌﾞﾙｸﾞ へと追いやられた。
そこにある精神病院である ｾﾝﾄ･ﾛｰﾚﾝｽ州立病院 に入院
させられたのだ。
彼女は ここで 長い間 過ごすことになる。
晩年、彼女は 新患者を入れるために 病院を追い出され
その近くの養老院へ移された。
最晩年に また ｾﾝﾄ･ﾛｰﾚﾝｽ州立病院 に戻され、この病院
で彼女は １０４歳で亡くなった。」
(Despite her fame, Munson received little compensation and was not
able to save up enough to support herself after her star had faded.
By the 1920s, as her popularity decreased, she and her mother moved
to upstate New York. With no savings to speak of, Munson took work
as a waitress. It was during this time that she began to demonstrate
signs of mental illness, such as her insistence on being known as
“Baroness Audrey Meri Munson-Munson.”
She blamed her downfall on Jewish people, and her outspoken anti-
Semitism led her so far as to contact the U.S. House of Represen-
tatives, insisting that they create a law that would protect her from
“the Hebrews.” At the age of 40, Munson was sent even further
upstate to Ogdensburg, along the Canadian border. There, she would
reside at St. Lawrence State Hospital, where she would live for many
years. Toward the tail end of her life, the hospital threw Audrey out
to make room for incoming patients and moved her to a nearby nursing
home. Audrey Munson eventually ended up back in the rooms at
St. Lawrence, where she died at the age of 104. )
お付き合いいただき ありがとうございました。