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一般的に 電話機の発明者は ｸﾞﾗﾊﾑ･ﾍﾞﾙ である
ということになっています。
が、例えば飛行機と同じように、同時期に同じ物
が世に出て、"発明者"という栄誉を勝ち得たのは
誰かについては その経緯や状況に関して興味
深い逸話がたくさん残されています。
”電話機”の場合は どうだったのでしょうか。
グラハム・ベル (1800-1873)
アントニオ・メウッチ
(1808-1889)
「米国 ABCﾃﾚﾋﾞ番組 "ｻﾒの水槽(直訳)”ーここで
ｻﾒというのは投資家たちのことー[投資家たちが
番組に登場する企業家たちの新規企画の内容を
聞き納得すれば１万ドルの投資の見返りとして10%
の株式を取得する] の中で、投資家たちは 極めて
熱心に その新規企画の製品について特許を取得
しているのかどうかを聞き込む。
これは 当然のことである。
もし特許を取得していないなら その考案や発明は
他の誰かに権利を主張される虞れがあるからだ。
1876年、ｱﾚｸｻﾝﾀﾞｰ･ｸﾞﾗﾊﾑ･ﾍﾞﾙ は そのような質問
を受けるために"ｻﾒの水槽”という番組などと付き合う
必要はなかった。
わたしたちは ｸﾞﾗﾊﾏﾑ･ﾍﾞﾙ が 電話機の発明者だと
教えられているのだが、実はそうではない ー 彼は
その特許を 最初に取得した人なのである。
実は、当時 同時に電話機に取り組んでいる人は
幾人かいて、ｸﾞﾗﾊﾑ･ﾍﾞﾙ は その中のひとりであった。
が、他の人たちに先駆けて 彼が特許局に行った、と
いうことなのだ。
しかしながら、米国議会は 2002年に ｸﾞﾗﾊﾑ･ﾍﾞﾙ では
なく ｲﾀﾘｱのﾌﾛｰﾚﾝｽ出身の貧しい移民を 電話機の
発明家であるとして 公認した。」
( On the ABC show Shark Tank, the ‘sharks’—aka investors—
are big on asking entrepreneurs if they’ve obtained a patent
on their product. Rightly so, as without a patent an idea or
invention could be claimed by someone else. Back in 1876,
Alexander Graham Bell didn’t need to watch Shank Tank to
get their message: He wasn’t the inventor of the telephone
like we were all taught—he was the first to patent it. Turns
out Bell was actually one of several men who were working
on the telephone idea at the same time, but he got to the
patent office before them. However, in 2002 U.S. Congress
recognized an impoverished Florentine immigrant as the
inventor of the telephone rather than Alexander Graham Bell. )
「ｻﾞ･ｶﾞｰﾃﾞｲｱﾝ紙は次のように報じている。
”歴史家たちとｲﾀﾘｱ系ｱﾒﾘｶ人たちは 世間には殆ど
知られていない機械作りの天才 ｱﾝﾄﾆｵ･ﾒｳｯﾁ を
死後 113年経って やっと 近代通信の父であると
ｱﾒﾘｶ政府に認めさせた。” と。
ｱﾒﾘｶ議会の決議書は 1860年にﾆｭｰﾖｰｸで実物宣伝
した ｱﾝﾄﾆｵ･ﾒｳｯﾁ の "ﾃﾚﾌｫﾉ” が、ｸﾞﾗﾊﾑ･ﾍﾞﾙ では
なく ｱﾝﾄﾆｵ･ﾒｳｯﾁ が 電話機の 発明家 であるという
証左になる、としている。
16年後に特許を取得したのは ｸﾞﾗﾊﾑ･ﾍﾞﾙではあるが。
”ｱﾝﾄﾆｵ･ﾒｳｯﾁ の人生と功績が称えられ認められるべき
であるというのが 米国下院の意向である。従い、彼の
電話機発明に関わる功績を正式に認めるべきである。”
と、決議書にある。」
( The Guardian reported, “Historians and Italian-Americans
won their battle to persuade Washington to recognize a little-
known mechanical genius, Antonio Meucci, as a father of
modern communications, 113 years after his death.”
The resolution declared Meucci’s “teletrofono”, demonstrated
in New York in 1860, made him the inventor of the telephone
in the place of Bell, even though it was Bell who took out
a patent 16 years later.
“It is the sense of the House of Representatives that the life
and achievements of Antonio Meucci should be recognized,
and his work in the invention of the telephone should be
acknowledged,” the resolution stated. )
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