先日、貴重なご質問
87才の母が大動脈解離と大動脈瘤などで病院に入院しています。意識はありません。
高齢と持病の関係で手術は不可で、血圧を下げる薬等で治療を受けています。
この状態で実家で母を一人暮らしさせる在宅療養は可能なのでしょうか。
医師やケアマネージャーなどは反対し療養型病床を進められていますが、私としては母の家で亡くなりたいという話しは聞いていたので在宅療養をしたいのです。
しかし、医師が在宅療養は難しいとして許可してくれません。
どうすればいいのでしょうか。
お母様のご病状と、ご家族としての願いを抱えるお気持ち、とても心が痛みます。
大動脈解離と大動脈瘤は重篤な疾患であり、高齢と持病をお持ちの場合、治療選択は非常に複雑になります。
在宅療養を望まれる気持ちは理解できますが、医師やケアマネージャーが療養型病床を推奨されるのには、お母様の安全と医療上の必要性を考慮した結果でしょう。
在宅療養への道を探るためには、いくつかのステップを踏む必要があると思います。
1. 詳細な医療情報の共有を求める
まず、担当医師にお母様の状態をできるだけ詳しく説明してもらい、在宅療養の際に考慮すべきリスクとそれに対する対策について話し合ってください。
在宅でのケアがなぜ難しいのか、具体的な理由を理解することが重要です。
2. 在宅医療サービスとの相談
その上で、在宅医療を提供するクリニックやサービスに相談し、
お母様の状態で在宅ケアが可能かどうか、どのようなサポートが必要になるかを詳しく話し合ってみてください。
在宅医療専門の医師や看護師は、在宅での緊急事態に対応するためのアドバイスや、緩和ケアなども含めた情報を伺えると思います。
こう書いてもみましたが、
ご自身からアクションを起こすのはとても勇気がいります。
この2つの過程が大変難しい課題であるのは承知いたしております。
しかし、お母様の在宅医療を叶えるためには、どうしても大事なステップになるように思います…
3. 家族会議の開催
在宅ケアは、1人で医療依存度が高い方見るというとは、難しいことがあり、
様々な方のお力がないと長期的なサポートが難しい場合もあります。
家族全員で集まり、お母様の希望、現実的な医療の選択肢、家族が提供できるケア、期間などについて話し合うことが大切だと思います。
4. 介護サービスとの連携
在宅療養を選択した場合、日々の生活支援や医療ケアのために、訪問看護や訪問介護サービスを利用することが考えられます。
私の際にご家族にもそれなりの介護負担と言うものも発生します。その点についても考慮することは必要です。
蛇足ですが、昨年はパキスタンに行く機会があり、パキスタンの医療事情について詳しくお伺いする機会があったのですが、
宗教観のあるなしで、終末期においての考え方が変わるのだな、と強く実感しました。
お母様の、亡くなる時は家で、と言うお気持ち、
そして家族の皆様それぞれの終末期に対するお考えを踏まえ、
お母様の安全と快適さ、家族のサポート体制を最優先に考慮しながら、専門家の意見を総合的に聞き、
可能な限りお母様の希望に沿った選択をすることが大切であると考えます。
お母様とご家族にとって最良の道を見つけられることを心より願っております。
「在宅医療」他人事ではございません。
「ブログを見た」と言っていただければ結構です。
どうぞお気軽に、ご相談ください。