ブログをはじめたのは、数ヶ月前。
今日あった面白かったことや、食べたもの、メモみたいに更新してたら、彼からコメントが入るようになった。言葉が丸くて優しいひと。落ち込んだ記事をかくとすぐにコメントをくれて、嬉しかった。そこからブログの高頻度は飛躍的にあがった。書けば彼がコメントをくれて、新しい人も増えた。彼のブログは前の彼女との恋愛を引きずったもので、結婚していた私には微笑ましく、大丈夫立ち直れるよなんて書きこんでいた。
そんな距離が一年は続いただろうか。
彼の心が私に向いてると気がついてきた。
ちょっと旦那や会社の男の人と出かけた話を書くとすぐに反応してきた。僕も行きたいな。
悪い気なんてするわけがない。ブログを通して価値観や人間を知っている。ある意味内面を吐き出してるブログの熱心な読者だから、私のことを誰よりも知ってるんじゃないかとさえ思った。
意地の悪い私は「それに酔った」。
わざと、少し好きな人がいるかもというブログを書き、彼を誘った。でも私は既婚者だから…と匂わせながら。浅くて汚い女。今ならそう思える。
彼は判りながら知りながら、私に近づいてきた。
ブログに2,3行のポエムを載せたりした。それは彼が個人的に送ってきたメッセージの返事だったりした。わざと引いて楽しんでいた。
そんなことをまた一年は続けて、私は調子に乗って書いてしまった。
「もう彼に恋をしている」と。
彼は大喜びでメッセージを送ってきた。
違う、私は遊びたいだけ。心の半分はそう言ったが、もう引き返せなかった。彼は会いたいといい続け、会った。そこから男女の仲になるのに一ヶ月もかからなかった。
ブログで吐き出してる心情をしってるだけに、付き合い始めたら落ちるのは早かった。毎回セックスして、遠距離を呪った。
旦那とはセックスレスで、三年以上していなかった。それは言い訳だ、ただの。
途中から「会いたいね」といいながら、無理に言ってる、うそをついてる自分に気がついていた。でも彼に居て欲しかった。一言も愛してるや好き可愛いなど、安い言葉を言ってくれない旦那にイライラしていた。女の扱いをされたかった。もう一生彼を手元に置きたい。一生愛してると言ってほしい、一生一緒にはなれないけど、と思ったとき自分のバカさに嫌気がさして、すべての連絡先をすててブログも消した。その後彼が自分のブログで何度も私をよんでいたが、書き込みしなかった。
ウソをついて私が欲しかったのは、安い言葉だ。人の気持ちを踏みにじって欲しかったのは、安い言葉。