ラブホテルのベッドの上で、
久しぶりのセックスをした後に
新元号の発表を待ちながらいちゃいちゃしていた。

そのうち、『令和』という発表があった。

「そうなんだ」
「令和になるんですね」
「こういう瞬間をラブホテルで一緒に観るっていうのも
なかなか無い経験だね」
「確かに。元号が変わるのは数十年に1度だし。」
「僕といると色んな変わった経験ができるね」
「そうですね…」

テレビの中で、色々な人たちが興奮気味に新元号の
解説をしていた。

 

「中国の為政者寄りの古典じゃなくて、

万葉集から来てるんですね。元号としては

珍しいというか、新しいですね」


「そういうもの?」


「たぶん。そんな気がします。」


私は芸事を習っていて、

その中で時々古典文学のようなものに触れる。

だからといって、

ひとつひとつに詳しいわけではないので、

あまり深く突っ込まれるとボロが出てしまうが、

移ろいゆく気持ちをうたったものが多い

万葉集の句に由来しているというのは、

やっぱり珍しいと思った。


でも、テレビで解説している人が

必ずしも真意を伝えているとも限らないので

まぁいいやと思った。


その芸事の話から、絵や写真の話になって、

少し話した。

 

「今日もご飯食べていきましょうか?」


「そうですね。」

 

ホテルの部屋を出て、エレベーターに乗る前に、

“今日も楽しかったね”と言って軽くキスしてきた。

私は、目をそらして頷いた。

 

以前行ったことがあるスパイス料理屋さんは

開いていなかったので、

これまた以前行った事がある洋食屋さんに行った。


じゅうじゅうと音を立てたハンバーグが鉄板に乗せられて運ばれてくる。


彼は、ラブホテルでの姿とは打って変わって

爽やかな姿で色々な話をしていた。


セックスする前の猛々しい感じが全く無くなり、

爽やかで聡明な雰囲気を醸しだしている。

まるで憑き物が落ちたようだ。

こういうのも賢者タイムというのだろうか?と

思った。

 

やっぱり自分は海外で働きたい。

それにはいろんな方法があるけれど、

グローバルで魅力的なプロジェクトに

関わりながら、

かつリスクを取らずにって難しい。

若ければ勢いで行けたけれど、

この年齢になると、家族も含めて

色々なタイミングがあるから容易ではない。

などなど。




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ベッドで休憩していると、

彼が急にテレビを付けた。


「今日、新しい元号が発表されるんだよ?

tefeさん一緒に見よう。」


いくつかのテレビ局にチャンネルを合わせたが、

どの局でも

“もうまもなく発表されます!”と、興奮気味で話す

キャスターが映し出されるだけだった。

 

「新しい元号の発表を

リアルタイムで観たいなんて、なんだか意外です」

「ふふっ、そうかな?

発表までもう少し時間かかるみたいだけど、

僕ここで一緒に観ていきたいな。時間だいじょうぶ?」


「あ、はい。

それと、さっきから思ってたんですけど、なんだかかっこよくなりましたね! 

シュッとした気がします。ちょっと痩せたのかな」


「そうかも。育児がけっこう大変で、夕食をちゃんと食べれなかったりします。

昼はちゃんと食べてますけど。」


「まだ生後4カ月だと、いちばん大変な時期ですよね。体力も使うと思うので、自分の体調も大事にして頑張ってください」


「うん、体調はすこぶる良いよ。もう1回できそう」

「もう、そういう体調じゃないです。」


そんなことを話しながら、

ベッドの上でいちゃいちゃして過ごした。


「そういえば!

例の元上司が

学生時代から同級生で長年の戦友みたいだった

奥さんと離婚して、

すぐに年下の可愛らしい女性と再婚したんですよ。」


「え、そうなの?W先生?」


彼も私の元上司の事を知っている。

とてもストイックな人で、目立つ人物でもある。

よく話題にも出していた。


「はい。だから皆んなびっくり仰天しちゃって。

同年代で戦友みたいな女性よりも、

若くて可愛らしい女性と結婚した方が

幸せになるっていう考え方もありますよね。

でも、離婚から再婚までがすごく短かかったし、色んな意味で驚きました。」


「そうだったんですね。

うちはキャリア志向だからなぁ。

奥さん、しっかりしてるんですよ。

しっかりはしてるけど… 」


彼は言葉を濁した。


私は、奥さんがどんな人なのか知らなかった。

知らない方がいいと思っていたので

なんの情報も私の中にはなかった。


彼が言葉を濁したので、

その先はあまり聞きたくなくて

話題を変えた。



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私は彼の首に腕を絡めて、

自分の方に引き寄せながら囁いた。


「ねぇ、私の身体に体重乗せて?」


彼は少しだけ体重をかけた。


その態勢で数分いたが、

私は彼が気を遣って

控え目に体重をかけてくるのが

嬉しくもあり不満でもあった。


「体重、全部乗せてほしいの…」


「いいの?潰れちゃうよ?」


そう言って、もう少しだけ体重をかけてきた。

お互いのこめかみが接触した状態で、

数分間休憩した。

(シュッ シュッ シュッ シュッ)と、

速く流れる血流の音がした。


耳を噛むときも、体重を乗せる時も、

私が望むほど強くしないのは、

彼の気遣いであると同時に、

サディスティックな行為を他の女性にしていない証左のように思えて

幸福感を感じてしまうのだった。


そんな風に思える短い時間が

とても幸せに思えた。


こんなことでしか幸福感を感じられない関係は

惨めなのだろうか?


こんな些細なことでも幸福感を感じてしまうのは

幸いなのだろうか?


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