おしりにいれたがる彼と
それは遠慮したい私とで
しばし攻防しているうちに
彼のハァハァいう勢いがおさまった。
またベッドの上で2人とも仰向けになって横になった。
「…ねぇ、わたしたち、いったいいつになったら落ち着いた大人な関係になるのかな?」
「ならないよ。今までずっと、もう12年?13年?セックスし続けて全然飽きなかった。むしろ開発されてどんどん良くなってる。tefeさんも、そう思うでしょ?」
「…そうですね。それは否定できないです」
「だから僕ら、アナルセックスするのも必然なんだよ?わかる?」
「やめてくださいってば、もう!」
「ふふっ とにかく僕らがセックスしなくなるなんてないね。なるとしたら、それはつまり僕がインポになるまで。わかりやすく言うと。」
「面白いですね。確かにわかりやすいですけど」
「だってそうじゃない?僕がインポテンツになれば落ち着くんじゃない?
そしたらちょっと冷静になるかな?
でも、そうなったら道具を駆使して可愛がってあげるからね。歳をとると、女性の方がどんどん性欲が旺盛になるっていうからさ。」
彼はなにかとても嬉しそうに話している。
「…よく飽きないですよね。というか、よくそういうジャンルに対するよく興味関心が尽きないですね。
…ねぇ、そんなに好奇心旺盛で、自分が開発される方は興味ないんですか?」
「やだよそんなの。恥ずかしいじゃない?
tefeさんだからやりたいんであってさ。」
「そうなんだ。私、手袋して麻酔入りのゼリーとか使ってよければやってあげようかと思ったんだけど。」
「tefeさんを辱めたいんであって自分がおもちゃになるのはやだなぁ。それに、それじゃ診察みたいじゃない?」
「確かに、そのつもりで言ってみました」
「tefeさんに浣腸させてみたいな。
僕の目の前で。お風呂場とかでさ。」
「絶対にイヤですけど。なんでそんなことしたいの?」
「辱めたいから。単にtefeさんを辱めたいの。
で、ぽっかりあいたところを拡張して、僕の太いので埋めてあげる。でも太すぎてtefeさんの括約筋が緩んで大変なことになったら可哀想だね。」
「ほんとですよ。どうするんですか、痔になっちゃったら。」
彼はいつまでもそこにこだわって話を続ける。
いい加減に話を変えたくなった。
「私、本来はすごい年上好きなんですよ。
性的にじゃなくて、人間的に素敵って思える、
性欲とか枯れてるくらいの人。」
「僕も一見そうじゃない?」
「…そうですね、一見、爽やで知的であっさりしてる人だと思いました。こんなに性欲が強い人だとは思いませんでした。」
「でも一回そうなっちゃうとさ、歯止めがきかないっていうか。こんなに相性がいいんだもん。
行き着くところまでいくしかないよね」
「行き着くところまで、ですか…」
「考えてもみてよ?僕ら、最初から不倫だったじゃない?最初はtefeさんが既婚者で、僕が独身で。そのあと僕も結婚したり色々なことがあったけど、ずっと僕たちの関係は変わってないよ。それにどんどん新しい境地を開いてきてるじゃない?
「そうですね、身体だけの関係ですから、逆に続いちゃてますね…」
「ダンナさんとセックスしてた期間と、僕とセックスしてた期間のどっちが長い?回数だってどっちが多い?僕は、男と女でいる期間が1番長いのはtefeさんなんだよ。圧倒的にね。」
「…私もですけど」
※期間だけではなく、“セックスは小さな死”という言葉を身体で理解させてくれたのも彼だけだ。
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「だからさ、僕らは行き着くとこまでいくんだと思う。例えばアナルセックスとかね」
「もう…!しつこいですよ」