彼は一緒にお風呂に入ったりシャワーを浴びるのが好きだった。今回は久しぶりの日本だし、私はセックス したいという気持ちが盛り上がっているわけではない。
彼もそれを分かっているだろうから、とりあえずコミュニケーションを取るために一緒にお風呂という感じなんだろう。先に浴室に向かった彼が、きっと浴槽にお湯を溜めていて、お湯につかってゆっくりする流れだろうと思った。そして私はネックレスや洋服をゆっくり片付けて遅れて浴室に向かった。
すると彼はお湯を貯めてゆっくりする準備をするどころではなく、手早くシャワーを浴び終わってそそくさと浴室を出て行った。
(えっ?お湯溜めてくれてたんじゃないの?
そんなに慌てて出なくてもいいのに…。
私はセックス したいわけじゃないのに…。)
(このままだと、彼だけが盛り上がって私は冷静なまま。無理矢理されても私は濡れなくて、濡れなかったら痛いだろうし、感じてる演技とかできないから、セックスは不発で終わるだろう。そうやって、気まずい時間になれば、彼は私と本当に終わったことを理解するだろう。これを通り過ぎれば、私と彼はセックス無しの友達になれる。やっと、ずっとそうなりたかった関係になれるんだから、願ったり叶ったりだ。気まずい時間になることは仕方ない。彼が諦めるまで、数分だけ我慢すればいい。)
念のため、自分で確かめるとまったく濡れていなかった。こんなことは、彼との間で初めてだった。
(身体は正直だなぁ…)
これから起こる気まずい時間を覚悟しつつ、浴室を出た。
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